なぜ不動産を買うのか?

ビジネスの話

戦後日本に産まれ、学校教育のレールに乗せられると、
自動的に大人に運ばれていく。
ベルトコンベアに乗せられた子供。
高校卒業であるものはベルトを降りる。

降りたら技術系の仕事が待っている。
また、あるものは22歳の大学卒業までベルトに乗り、
大卒という資格を得て、勤め人となる。

ここまでの間、何も考えなければ上記のルートをたどり、
その後、就職した法人に勤務し、定年まで働き、
老後を迎え、死ぬ。

1960年、日本人の平均寿命はわずか67歳だった。
1970年でも72歳だった。
つまり、定年(60歳)後、12年で皆死んでいた。
年金を払う世代が20歳から60歳の40年の間。
年金を貰う世代が60歳から72歳の12年の間。

一方今では平均寿命は83歳を超えている。

人口ピラミッドと言いつつ、既にピラミッドですらないが。
60歳以上の割合が4割近い。

という具合に、従来の日本型社会
「一億総中流」「年功序列」「終身雇用」「国民皆保険」
「年金制度」「医療制度」
という世界でも有数の福祉国家システム崩壊への不安から、不動産投資をスタートするケースが圧倒的に多いのである。

個人的には、上記の制度は持続できなくなったのではなく、
意図的に破壊されたのであるが、
それをこの場であれこれ言っても仕方ない。
陰謀論を語っても資産は増えないから、考えるだけ無駄。

教育費も右肩上がりである。
私立の学校の東大合格者の割合は徐々に増えており、
公立からの進学は振るわなくなってきている。

この教育費の不安から不動産投資に開眼する人も多い。

要するにカネだろ?

老後不安にせよ、教育にせよ、である。
カネがないのが問題なのであって、そのソリューションとして不動産に注目している人が増えているのであろう。

株式市場という選択肢もあるが、株価に影響を与えられない規模の投資家は、市場に翻弄されるしかない。
株価が乱高下しようとも不動の心で着々と投資できるほど、強い人間は多くはない。

そもそも普通に会社員をやって、定年まで働くだけで、
子供に十分な教育を与えることができて、
老後も安心、妻も専業主婦ができる
(夫が専業主夫でもいい)
そんな時代が終わってしまったという話。

投資をしないと不安がある社会と、
投資をしなくても不安がない社会。
どちらが幸せな社会かと言ったら、
後者に決まっている。

そう、日本という社会は昭和からどんどん退化している。
(何度もいうが、これは意図的に退化させられているのだが)

本来しなくてもいい投資をしないと安心して生きられないような社会になってしまったことは大いに恥ずかしい。
これも全ては戦争に負けたからとしか言いようがない。
日本が経済的に復活し過ぎたから、
またアメリカ様に殴られて沈んだだけの話。

1945年に武力で敗北して、
その44年後にまた経済で敗北させられたのである。

かと言って、そんな社会を変革するほどの力も意思もない私たちは、せせこましく生き残るしかない。
巨悪と戦うよりも自分の経済圏を作って、壁を作ることが重要だ。

残念ながら日本経済は意図的に強力にならないように
頭を押さえつけられている。
発展しようとすると抑え込まれるようになっている。

だから、バブルのような状態は私たちが生きている間は起きないと思った方がいい。
同じ日本人同士で争って少しでも豊かなポジションを取り合うという醜い状況に追いやられている。

三橋貴明さんのような常識的な経済学者が主流になることがないように今後もこんな殺伐とした社会が続くだろう。

その手法が不動産投資であって、
私の提唱する勤め人+アルファというわけだ。



残念だが、正社員の地位も徐々に解体されていき、解雇規制も緩和されて、私のような勤め人+アルファという働き方も通用しなくなるだろう。
やるなら今のうちだ。

戦おう、戦わなければ勝てない。

をはり