しかってはいけない。褒めてもいけない。

相続・教育・次世代

アドラー先生も限界と言う話

あらゆる対人関係において「横の関係」
即ち
対等な関係こそ理想とするアドラー心理学。
子供に対しても一個の人間として相対すべきことを説く。

私も可能な限り息子に対しては、
その前提で向き合ってきた。
しかし、アドラー先生の教えも限界に達し、
怒りに任せて怒ってしまったので、
反省すると共にその顛末を書す。

ニンテンドースイッチでオナニー猿状態

千葉私立御三家と言われる一角の中学受験に成功した息子。
私もその対価としてSAPIXに数百万をつぎ込んだ。

「私が納得する中学に合格したらゲームをやっていい」
という約束だったので、
息子にはニンテンドースイッチを買い与えた。

「勉強を頑張ったので」
という大義名分のもと、息子はオナニーを覚えたサルのように、
まさに狂ったようにゲームに没頭。

だが、やはり子供であり、
生活に支障が出始めた。

6年生の1月までゲームを断ってきたので、
まあ気持ちはわからないでもない。
しかし、以下のような症状が出始めた。

① 深夜12時過ぎまで寝ずにゲームをする。
② 食事や入浴などの指示に対して「ちょっと待って」と言い、1時間以上ゲームを続ける。
③ 宿題(私立の中には入学前に宿題が出る学校がある)に一切手を付けない。
④ 注意をする母親に対して乱暴な物言いをする。

私も息子の自主性を尊重して3月上旬までは様子を見守ってきた。
しかし、我慢の限界である。
妻の注意を無視してゲームを続ける息子に対して怒りの暴力を振るってしまった。
その点は反省をしなければならぬ。

中学から出された宿題に一切手を付けず、母親に暴言を吐くに至り、
私は怒り心頭に発してしまった。

ルールを制定して管理する。

勤め人は経営者が管理を放棄したまま給料を払い続けると必ず堕落する。
これは真理である。

私は彼に対して教育費を負担して、娯楽費を提供している。
それに対して生活を乱し、高額な授業料を払うにも関わらず宿題を放置するという行為に出た息子。
これはまさに遅刻を繰り返し、身だしなみを整えずに出社、職務を放棄する勤め人と同じである。
注意する上司(母親)を無視するに至り、私の怒りは限界を超えたのである。

最初は口頭にて注意をしたが、従わない。
勤め人が相手であれば「解雇」という手段があるが、
息子は解雇できない。
口で言って従わない息子には残念ながら暴力しかない。と思った。

私が「おい、母親の話を無視するな!」
と、注意をしたものの、息子が私の注意も無視するに至り、残念ながらその場で
平手打ちである。

自分でも大人げないとは思う。
平手打ちは必要なかったかもしれないと反省せざるを得ない。
声を荒げる程度にしておけばよかったなと、今は思う。

息子も泣いて謝罪したので、
今後はルールを制定して管理することになった。

① 生活を乱さない。(10時就寝、入浴、食事は母親の指示後速やかに行う)
② 宿題を完了するまでの計画を立て、1日の計画分を終えてからゲームをする。
③ ニンテンドースイッチの見守り機能(すごく便利!)を使い、違反時はゲームができない状態にされる。

これらのルールを制定。

やっとルールが機能し始めた。

このルールが先週から機能し始め、やっと宿題が4割程終わった。
入学の1週間前には全ての宿題が終わるペースで処理している。

ゲームも相変わらず1日4時間もやっているが、それでも大分マシになったと思う。
ゲームは22時になった瞬間に使用不能に設定した。

子供の教育において、しかってはいけない。褒めてもいけないが、
放置しては絶対にいけない。
「ガキ」は所詮「ガキ」であるので、しっかり規律を与えなければいけないと思う。

特に子供が小さいうちに規律を叩き込まないと、
あと数年で体格が母親を上回り、
5年もすれば父親よりも格闘能力が高くなってくる。
子供は成長し、父親は衰えるのである。

無秩序なままに放置された子供(特に男子)は、
必ず手が付けられなくなる。
小さいうちに、ある程度頭を押さえつけるのは必要悪でもある。
犬と同じである。

事実、私の父親も、息子の理不尽には暴力を加えて教育するタイプであり、
これを小さい頃にやられていたので、
いまだに親に抵抗しようとは思わない。ウマい教育方法だ。

ただ、それでも暴力に訴えるのはいかんと思う。
暴言に留めるべきだった。

大いに反省し、再びアドラーの教えを読み直そうと思う。

つづく