PLリッチよりもBSリッチ

資本主義の分析

隣の億万長者

これは必読の書である。
著者は数十年をかけて、アメリカの金持ちを多数分析している。
そこから金持ちになるための要素を抽出しているのだが、
まあ、読んで納得の内容である。

純資産が100万ドルを超えるような人たちの行動特性を挙げている。
是非読んでほしい。
Audibleで良いだろう。

私がピンときたキーワードは「規律」である。
毎月の収入の何割かを貯蓄。
貯蓄により蓄積されたキャッシュを投資していくのだが、
これは何よりも自制と規律を要求される。
毎月、いや毎日、淡々とコストの低い生活を続けることが重要である。

キラキラのエリート会社員は収入も高いが、支出も多い。
年収1,000万円でも支出が900万円あったら、
年収300万円で支出が150万円のサラリーマンよりも財務的には劣等である。

売上高などどうでもよい。
大事なのは当期純利益なのだ。

そして規律あるPLの積み上げとして、健全なるBSが構築されるのだ。

43歳にして、やっと純資産が1億円を超えた。

現預金  2百万円
不動産 140百万円
その他  42百万円
資産計  184百万円

負債計  81百万円

純資産  103百万円

資産のほとんどが不動産であり、
負債は全て不動産の購入資金である。

一応、私もこれで億万長者のスタートラインには立てたかな。
と、思う。
しかし、この程度の純資産では吹けば飛ぶような規模であり、
全くもって不安定である。

50歳で2億円、60歳で4億円という感じで増加して、
まあ死ぬころには5億円程度の純資産には増えていると思う。
とはいえ、そのカネで何かしたいと言うわけでもないし、
今の勤め人の稼ぎもあるし、
妻の純資産も2億円くらいある。

まさに「規律」を守って生活をしていけば、
経済的には問題ない一生を送ることができよう。

大事なことは純資産の拡大だ

世間では年収3,000万円!
と言う尺度で金持ちを語る。

これはガワだけを見て中身を見ていない議論であろう。
純資産こそが、金持ちと貧乏人を見極めるポイントなのだ。

実際「となりの億万長者」に登場する人たちには、消防署職員、サラリーマンなど、
比較的低収入と言われる部類の人が多数登場する。
彼らは平均的なアメリカ人よりも安い服を長く愛用するし、
車も耐久性と燃費が良い車に長く乗る。
自宅の面積も平均的なアメリカ人の家よりも狭い。

無駄な支出はしないし、
子供達も公立の学校に通っている。

仮に年収が800万円であっても、
支出に規律を加えて低く抑えて、
純利益を確保。
そしてその資金を投資していくのだ。
それによって貯金+投資収益を積み重ねて純資産を拡大していく。

純資産は積み重ねであり、嘘がつきにくい。
PL、単年度の「年収」は嘘がつきやすいものだ。
昔売れた芸人が年収〇千万円だった!
とか言う話がよく出るが、
そんなものは全く信用できない。
その稼ぎが今、純資産としてどれだけ残っているのか?
それが重要である。

つづく