私は今日が最終出社日となった。
本当に色々あったのだが、
総じていい勤め人生活だった。
私はいわゆる「いい人」なのだ。
頼まれた仕事は断らないし、
可能な限り受ける。
それをやっていたら、
際限なく仕事を押し付けてくる。
ミスも出る。
ちょっと減らしてくれ。
と、言ったら、退職勧奨である。
これをやられてからは、
逆に開き直ってしまった。
最悪、鬱からの休職に入って弁護士を付けながら
居座ってやろうかとおも思った程である。
評価の際には100点満点中40点です。
あなたは営業も回収もできませんと、
鼻で笑われてしまった。
まあ、結局その上司が、
勤め先のビジネスの中核をぶっ壊すような大チョンボをするという
何と言うか、楽しい1年であった。
デッドラインまでは、あと2ヶ月ある。
さすがの私も、勤め先が倒産するのは困るから、
私に40点を出した上司君には頑張ってほしい。
最期はうまく決めてくれることを願うのみだ。
勤め先が存続するかどうか、怪しい局面ではあるものの、
来年からはこの天才上司君の下から解放されることになった。
そもそもファンド4つ並行して見るというだけでも地獄なのに、
天才上司君の天才的マネジメントにより、
非効率極まりない業務運営である。
同業他社はおそらく勤め先の半分の給料の人材で回している。
なおかつ、業績は勤め先よりずっと良い。
そんな状況でも商売が続くのはひとえにオーナー社長のカリスマ、
人間性、リーダーシップ、対外交渉力。
これに尽きる。
残念ながらそのような人材は他にいない。
私くらいのものだが、
私は退職の嫌がらせを受ける立場である。
まあ、控え目に言って「詰み」である。
来年はどうなるか分からないが、
精一杯やる。
来年が勤め人最後の1年になるかもしれない。
一応他の会社から数社、来てほしいと言われている会社もあるが、
何はともあれ、勤め先の社長には本当に世話になった。
彼に辞めてくれと言われるか、
彼が辞めるまでは、奉公したいと思う。
それも長いことはない。5年程度の話だろう。
それまでに既に完成した(生活費を賄えるという意味で)
不動産ビジネスをもうちょっとだけ成長させておきたい。
つづく