売却益を狙う先は地獄しかないぜ
東京の不動産は売却益頼みらしい。
バブルの頃のマンションのセールストークは
「値上がりする」「家賃も上がる」
だった。
この先に何がまっていると思う？
そう、暴落である。
キャピタルゲインは結果的に得られるもので、
狙うものではないと思っている。
キャピタルゲインによる利益を1度で味わってしまうと、
コツコツ家賃を積み上げる投資に戻れなくなる。
田舎の美人の女の子が、
東京の水商売で20歳で月収100万円を得てしまうような危険があると私は思う。
あまりに若くして成功してしまった人は
どこかで必ず失敗する。
孫正義さんのような天才的政商であればそうはならないであろうが、
我々は天才ではないのだ。
含み益で気が大きくなって、豪遊してしまうが
キャッシュフローは変化していないのだ。
そしてその豪遊コストは確実に負債となる。
売却益（キャピタルゲイン）は
売却損と背中合わせである。
キャッシュフローと借金だけが現実だ。
気を引き締めていこう。
私のキャピタルゲインと損失計上案件
私も回数は少ないが、
キャピタルゲインを得た投資がある。
荻窪のスカイコートである。
確か560万円で買って、家賃5.6万円で
5年ほど保有。
300万円の家賃を得て、
900万円で売却したと記憶している。
諸経費控除して300万円程度の手残りだったのではなかろうか？
しかし、
これも売る必要は全くなかったと思う。
毎月のCFは4万円はある。年間48万円だ。
7年程度で売却した際の利益は回収できたはずだ。
さらに含み益はそのままで。
次は全焼した連棟戸建
これも560万で買って、即全焼。
火災保険と底地の売却で1,100万円程度回収できた。
これは家賃5.6万円だったのだが、
8年保有していたとしても500万円程度のプラスだ。
うん、これは全焼して即全額回収になったので明らかなプラスだ。
被害者もいるのに不謹慎極まりない。
まあ、これは例外。
馬込沢の戸建。
これは360万円で買った。
4.5万円の家賃を5年ほど頂いて、
300万円で売った。
トータルで言うとプラス100万程度かもしれん。
ツマらん投資だ。
3件売却した事例を見てみたが、
どうもパッとしない。
結局儲かっているのは仲介手数料を得た不動産会社だけなんじゃないかと思う。
死ぬまで手放さない物件だけを買って、
ずっと家賃を貰う方がいいと思う。
若いうちはどうしても目先のカネが欲しくなるのだが、
M&A仲介やヘトヘト證券なんかで働くよりも、
専門商社や、商品力に強みがある化学メーカーなどで
働いた方が健康で長く働ける。
これと似ている。
だって三菱地所は丸の内の土地を絶対売らないし、
森ビルは港区の土地は絶対売らない。
もって稼ぐのが不動産の強みなのだと、
私は思う。
規模は小さくても王道が一番だ。
地方（ド田舎）はやらない
私は東京ー千葉、安ければ神奈川さいたまも買う。
地方とは言え、
札幌、仙台、名古屋、大阪、福岡
この5大都市は良い。
拠点を置くならここがいい。
広島、鹿児島、神戸、京都などもいい都市だ。
まあ、個人投資家レベルであれば、
富山だろうと宮崎だろうと、福井だろうが県庁所在地ならいいと思う。
とはいえ、私は岩手の山奥から出てきて、
東京で野垂れ死ぬ運命だったのを
地主の妻に拾われて、
数奇な運命をたどって、千葉に居ついた（貸家だが）。
これも何かの縁なので、総武線と京葉線と共に生きる覚悟をした（笑）。
札幌、仙台、名古屋、大阪、福岡も確かに良い。
いい都市だが、千葉（西部）と大差はないと思っている。
市川市、船橋市、浦安市、松戸市、習志野市、千葉市（中央、美浜、稲毛）と
地図が頭の中でパッと浮かぶし、そこを走る主要な幹線道路、鉄道網、空港アクセスなど、
イメージできる。
札幌市だと何区が何区なのかさっぱり分からない。
空港へのアクセスがどの経路がいいのかこれすらもわからない。
そう考えると土地勘のある東京ー千葉で展開していくのが、
合理的だと思うし、失敗もない。
専業の大家であれば暇に任せて全国津々浦々を投資してもいいが、
いかんせん、勤め人大家である。
勤め人の仕事でも地方は訪問するし、不動産も扱う、金融機関とも話をするから、
多少のアドバンテージはあるにしても、勤め人の傍ら、
地方投資で地元の専業大家には勝てるわけがない。
地元でグルになって、東京モンをみぐるみ剥いで追い出す程度のことは
やろうと思えばできる。
勤め人諸氏の皆さんにあっては、是非、
投資拠点を決めて、得意なエリアで集中的に投資をしてほしい。
自分の世代では小さな爪痕しか残せないと思うが、
子供がいる人であれば次の世代につながるような実績は残せると思う。
そうやって生きていく。
をはり