14号物件の隣地から「買ってくれ」という打診

買い方の話

案件経緯

14号物件は750万円で買った。
オーナーチェンジ物件。

7万5千円のお家賃なので家賃の100倍、グロス利回り12%の価格で買った。
現地もろくに見ないでGOOGLEMAPを見て賃料相場を見て、
リフォーム後の状態を写真で見て買った。

ひどい話だが、
土地の広さもろくに確認していない。

隣地の売りの話があったから調べてみたら、
土地は30平米弱。
近隣相場が当時(2018年当時)1平米あたり30万円程度だったと思う。
容積オーバーで狭小地。

半値でも売れない土地である。
半値だとしたら平米15万円だから、
土地値だけで考えると、450万円が妥当な線だろう。

しかし、収益還元的に考えると、12%だから750万である。
売主は隣地とある程度話をまとめて、
2つの土地を合わせて購入し、戸建分譲をしようとしたのだが、
隣地がギリギリで売らないと言い出して、
しかたなくリフォームして収益戸建に切り替えて、
投資家(私)に売ってきたのである。

建てて売るタイプのビジネスをする不動産会社としては
こんな不動産をだらだら保有するよりも
資金を回転させていかないとダメだから、
売るのが正解であろう。

私としては資金を安定的に増やす貸家が欲しいので、
双方の利害が一致して取引となったわけだ。

ここへきて隣地が売りたいという話になったが、
こうなると、私としては、2つの区画が合体するので、
65平米の宅地となる。

建蔽率と容積率は多分60%の150%。
住宅専用だ。

65㎡しかないので、2つ合わせても、狭い家しか建たない。
あれだ。
3階建の細長い家だろう。

それでも建てたい業者はいるだろうから、
土地値売りという戦法もとれるようになる。

そうなると、

収益性しか見ていなかった14号物件も、
土地値を見なければいけなくなる。
収益性だけ見て不動産を買うと、売りたいときに、土地値でうれない。
気を付けたいポイントだが、
それを気にしすぎると結局買えない。

何かを捨てなければ何かを手に入れることはできない。
私は売るつもりはないので、
「土地値売」を捨てて、「毎月のキャッシュフロー」を手に入れたのだ。

今回、隣地を買うに当たっては「土地値」で買う。
相手は売りたい。
こっちは「買ってもいい」のだが、どうせなら「買いたい」
最初は土地相場の70%で価格提示だった。
12坪くらいなので、900万だという。

問題ない土地であれば1坪70万円強だという。
それはあっている。
しかし70%というのはどうか?

私が買わないと、一般市場で売る羽目になるから
私が買った不動産会社のように、
リフォームして収益物件に仕上げる必要があるだろう。

コストもかかる。
売主は「個人」「老人」で、大家業ではない。
素人である。

絶対できん。

仲介業者もその手は取れない。

私の提案は土地値で900万ならば建物の解体費用200万円を控除。
私も貸している土地なので、身動きが取れないから、
相場の半値で買う。
という提案だ。

仲介業者としては私が買わなくても、
2つ一緒に売って高く売ろうとしていたようだ。
「貸家にしている」と、言ったら
「あーーーーー」と嘆いていた。

買えるかどうかはわからないが、
とにかく交渉を進める。

加藤先生Voicy

加藤先生のVoicyで、ビル広田氏のお父さんが、
狭小地を買っておいて、
売りに来るのを待つ戦法を取っていたという話を聞いた。

私は我が意を得たり!

と、

膝を打った。

まさにそういうことだと思う。
今回の売りの話も、
私がこの狭小地をホールドしていたから出てきた話である。

登記簿謄本を「看板」のように出していたことで
今回仲介業者が来てくれた。

将来土地をまとめるつもりで、
小さな「楔(くさび)」を打ち込んでおくのはいい戦法だ。

さらにだな、

この「楔(くさび)」が収益を生むとしたらどうか?
なおさら良い。

2方面作戦である。
王手飛車取り。

隣地を買って価値を上げられる可能性を残しつつ、
仮に買えなくても家賃をもらいながら、待っていられる。
さらに私は三井住友トラストのローンを引いている。
(満額750万円、金利3.9%、30年)

他人のカネで博打をしている。
ある程度不動産の経験を積んだら、こういう買い方をしてもいいと思う。
1件目からフルローンでこんな博打はおすすめしないが、
やりたい人は相談してほしい。
相談だけなら私は無料だ。
(最近誰もきいてくれないけど)

ずっと同じことをする

新築の方がいいのは知っている。

案外うまくいくと思う。

しかし、私はやらない。

「今勝てているので、あえて新しい勝負はしない」

という戦法である。
1点ずつ確実に勝てるのであれば、
あえて3点は狙わない。

トラは竹藪にいるから最強なのであり、
北極では白熊にやられるし、
沼地ではワニに食われる。
サバンナではライオンと戦う羽目になる。
かりに勝てたとして、こっちも傷を負う。

傷を負って破傷風になったらおしまいだ。

きれいな土地で、
安く売りだされたら、
競争が起きるだろう。

競争によって価格は上がる。
ライバルと競ることになるだろう。
ライオンと戦うのはごめんだ。

インパラは確かにおいしいだろう。
しかし、私は竹藪でウサギを食う。

名誉などいらない。
私は確実に生き残りたいのだ。

をはり