待ちに待った不景気がやってきた

買い方の話

山高ければ谷深し

リーマンショックから待つこと12年。
遂に私の時代がやってきた。
25歳から不良債権ばかりやってきた私の勤め人人生。
リーマン以来の不景気到来である。

リーマンショックの時はまだ29歳で、
貯金もほとんどなかった。
その後不動産投資の融資付で苦労して、現金で都内の区分を買い進めることで
不動産投資を出発させた私。

遂にこの買い場がやってきた。
町中にジンガイがあふれ、
観光地はどこも混みまくり。

浮かれた世界にコロナが正義の鉄槌を下してくれた。
2020年4-6月期のGDP戦後最悪の年▲27%(年換算)である。
間違いなく第二次世界恐慌と呼ぶにふさわしい数字。

これまで浮かれていた世界中が沈没していく様を見ることができるだろう。
日本の財政政策はおそらく間違い続ける。
高橋是清は死んだのである。
ケインズもいないし、MMT理論が市民権を得るには時間がかかる。
当時の世界恐慌はケインズ的な手法で克服した。
恐らくその教訓は日本では活かされない。

消費増税とコロナで日本のGDPは1割消滅した。
我々は全員10%貧しくなったのである。

気に入らないこと

今回の不景気では気に入らないことが1つ。
資産価格が高止まりしているという事実である。
日銀は市場に流通している日本国債をほとんど買い尽くしてしまったのである。

流動性(お金を世の中にじゃぶじゃぶ流すこと)を供給すれば
デフレを脱却して2年で流動性を2倍にしてインフレ率を2%まで持っていく。
と、言った黒田総裁の公約は全く実現しなかった。
その結果、今度はETFやREITを買い始めたのである。
その結果、不動産、株の価格が高いままである。

唯一シロウトが手放す戸建住宅だけが、
割安で買える投資商品となっている状況。
それも最近ではプレイヤーが増えたために、
普段勤め人をしていて情報収集ができない私のような投資家には、
なかなか割安で仕込むチャンスが回ってこない。

リーマンショックの時とは明らかに異なる。
少なくとも株価7000円という事態は起こりえないであろう。
私が金持ちになるチャンスは当時よりも少ないと言える。

この点が大いに気に入らない。

新しい戦法が要る

コロナ不況で成り上がるためには、
従来とは異なる戦法が必要であることは間違いない。
しかし、
私には全く思いつかない。
幸いなことに私が勤め人生活16年で培ったノウハウは、
借金取りであるから、
今後借金で首が回らない人々から取立をする力は、
大いに市場から必要とされるだろう。

これは当面、勤め人+アルファを実践せよ。
という啓示なのではないかと思っている。

しかし、不況は従来の価値の転換を強要するので、
貧乏人が成り上がるチャンスでもある。
好景気ではへたくそなビジネスでもカネが集まることがあるが、
不景気では本当にいいモノしか売れない。
本当にいいモノを作って、
割安な投げ売りの商品を仕込むことで、
成り上がりが実現できるのである。

勤め人+アルファを実践しながら、
じっくりと新たなビジネスモデルを構築しようと思う。
構築できなくても勤め人と小ぶりな不動産をコツコツ拾っていくことで、
人生を豊かに生きることはできる。
ファンドマネージャーという仕事も嫌いではない。

さて皆さんの勤め先、ビジネスモデルはこの恐慌に耐えきれるだろうか。

つづく