ホワイト企業は人それぞれ

働き方

私は司法試験の受験勉強をしていた中でも
特に債権債務、担保周りの理解力が高かったので、
民法に関しては得意分野でありました。

その意味で、第2新卒で債権回収の会社に就職したのは今思っても合理的な選択でした。
そこから投資用不動産販売会社に転職したのは大失敗でしたが、ブラックな労働環境で無理に頑張らずに、さっさと若さを失わない間に方向転換して再び債権回収の世界に戻ったのは、まあ賢明な判断だったなと思います。

特に2006年頃は要するにサラ金、や商工ローンという貸金業者がエグイ回収をするのが社会問題化していた時期でもありました。政府は貸金業法を改正し、武富士は倒産、アイフルもADRで私的整理、プロミスと三洋信販は合併してSMBCの傘下に組み込まれ、アコムは三菱へ、レイクは新生銀行へ。
商工ファンドも倒産していった時期でした。

サービサー法もこいつらと似たようなものだろうと、類似の規制が敷かれました。
朝8時から夜8時までしか督促をしてはいけないとか、本人以外の家族に請求するなとか、まあ色々です。

直接の致命傷になったのは何と言ってもグレーゾーン金利の撤廃ですが、まあ何が言いたいかと言うと、
「法律的にブラックなことをやってはいけない業界にいた」
ということが重要なのです。

サービサーにはサラ金系のサービサーもいまして、
彼らの「オラオラした回収」には私もドン引きしますが、
そういう「オラオラした回収」はできなくなりました。

そうなると私のような知識で回収していくタイプの方が重宝されるわけで、数字も上がります。
非常にホワイトな労働環境だったと言えましょう。

とはいえ、住宅ローンの延滞債権の請求や債務者の自宅を競売する、また裁判所の書記官とまともな知識を前提として交渉するというようなことが得意ではない人もいます。

そんな人にとっては借金取りの業界なんてやりたくない。
NHKの集金みたいなブラックだ!
ということになるでしょう。
私はNHKの集金はちょっと嫌ですが、
奨学金の延滞回収とか、税金の取立とか、むしろやってみたい仕事だと思えるタイプです。

逆に、投資用マンション販売、生命保険の営業、車の販売など、ノルマがありそうな仕事は嫌です。
ノルマがなくて、欲しい人にだけ売ればいいならOKですが…。
まあ基本的には人と接するのが好きではないので、私には向いていません。

コミュニケーション能力が高く、すぐに人と仲良くなれたり、説得して売ることにストレスを感じない人にとっては、営業系の仕事は天職でしょうし、売れば売るほど給料が上がるなら、なおさらいい!

という人もいるでしょう。
特に数字さえやっていれば何をしてもOKという営業であれば、毎月さっさとノルマを達成して、副業の不動産に時間を使う。
そんな働き方もできるのかもしれません。

要するに、ホワイトか、ブラックか、辛いか、楽か?
というのは人それぞれ100人100様なわけです。
自分がストレスを感じない仕事に就けるのであれば、それが一番です。

最近転職に関する相談も受けますが、
これは極めて難しい。
第一、相談者の性格も何も全く分かりませんし、
そもそも転職したいのになぜ今の会社を選んだのか?
という意思決定傾向も掴めません。

安易に借金取りへの就職をおススメしても
適性がないと、苦痛な環境に身を置くことになってしまいます。

ですから、私に相談する場合には極力具体的に、ポイントを絞って相談することをおススメします。
いくら相談をしても私は結局勤め人+アルファをせい!

という回答しかしませんので、
バリバリキャリアUP思考の方とはなじみません。
是非、出世競争で負けたら(まあ9割は負けるんですけどね)、
不動産で再起するために相談でもして下さいな。

をはり