ちっとも卒業する気がない自分の分析

勤め人卒業関連

勤め人卒業する気がサラサラない

「不動産投資やってみたいんだけど、なかなかできないんだよねー」
という話はよく聞く。

私はこの手のヤツは全て聞き流す。
このような発言をする人間の99%は実際に不動産投資などしない。
テキトウに私に話を合わせているだけである。

「今日はいい天気ですね」
という、目的のない会話と同義である。
まあ、こんな会話も「相手と仲良くしたい」という気持ちに前提があるのだから、
怒る必要はないのであるが。

さて、
実は私も「勤め人卒業!」を目指してそうな雰囲気だが、
「不動産投資をやってみたい」という奴らと全く同じ心理状態にある。

奴らが不動産を買わないのと同じく、
私は全く勤め人を卒業する気配も見せないのである。

アドラー心理学的に言うと、
私は勤め人を卒業できないのではなく、
卒業したくない。
と、思っているに違いない。

今、困っていないのに勤め人卒業なんてしようと思うはずがない。

並み居る大家業界のエリート達。
特に勤め人を卒業した皆さんの卒業のタイミング、
理由を聞いてみるのはなかなかに面白い。

緻密な計算をしてキャッシュフローを積み上げて、
「いまだ!」とばかりに卒業する人。

勤め人を続けようとも思っていたが、
勤め先の支店が閉鎖されてしまうなど、
外部的な要因で卒業する人もいる。
まあ、外部的な要因で卒業する場合でも
その前提として、それまでに十分なキャッシュフローを積み上げていたという履歴があるのだが。

残念だが、私は今、そのどちらでもない状況にある。

さて、
私が不動産投資をスタートしたのは
「貧乏勤め人」だったころである。
安い給料で働いていた28歳前後の頃である。
その時にコツコツと貯蓄に励み、結婚して妻と共に節約して、
1つ1つ区分マンションを買い始めた。

その当時は強烈な動機があったのだ。
「貧乏サラリーマンは嫌だ!」
という反骨精神である。

その後、3度目の転職をして給料が倍になり、
不動産へのモチベーションは下がって行った。
投資がほぼ「作業」になっていた。
買う物件の条件が決まっていて、
カネが貯まっていき、適当に探して、条件に合ったら買うことを繰り返してきた。

今の買い方はさらにひどい。
不動産屋さんが提案してくれるので、
それを買っているだけである。

ひどい、ひどすぎる。

3回目の転職時点で、高給勤め人になっていたので、
給料+大家で年収は「総合商社やテレビ局に就職した同期」以上になっていたのである。
オマケに当時は税務署様に指摘して頂いた税務申告の間違いを、
間違ったまま申告していたので、
住民税は非課税、保育園はタダで3人卒業させたのである。

徐々に私の不動産を拡大する熱意は冷めていった。
そして今、貧乏勤め人だった当時の火は、すっかり消えているのである。

私は勤め人を卒業できないのではない、卒業したくないのだ。

私は聖丁のように勤め人を卒業して、
商売をしたいと思っているはずなのだ。自分でもそう思っていると思い込んでいるが、
そうではない。

私の本心は、今のまま、勤め人として給料をもらい、
不動産は「年金的」に積み立て続けて規模を拡大して、
将来勤め人をできなくなった時(定年後)の保険程度にしておきたいのだ。

今の高所得を捨ててまで、何も経営者になどなりたくない。
そう思っている。

表面的には「勤め人卒業!」したそうに振舞っているが、
実は今のままプラプラ勤め人をして、
家族を養い、趣味を楽しみ、子供が手を離れたら、ゆっくり勤め人をやめればいいと思っている。
その時は丁度50代半ばになる。

なんという欺瞞!
厚顔無恥!

おそらくこれが真実だ!

「こんな会社やめてやる!」
と言いつつ、いつまでも会社を辞めない勤め人は多い。
いつも会社の愚痴ばかり言っているタイプのやつだ。

私は、この人種と全く同じだ。
私は『勤め人を卒業して、専業大家の皆さんのようになりたい!』
と、言っているが、全て嘘なのだ。

私は勤め人を続けて人並み以上の生活をしたいのだ。
教育費や生活に全く不安のない給与をもらいたいのだ。

その上さらに不動産を買い、老後は蓄えた不動産で豊かに暮らそうとしているだけだ!!!!

「起業したい!」
と、口では言いながら、絶対に私はしないだろう。
借金を背負って路頭に迷うリスクがある起業。
一方、今のまま数年はそれなりの給与をもらいながら土日祝日休み、
有給休暇を40日も貰い、年間120日以上休みたいのだ。

起業したいと思うような人間であるかのように振舞いつつ、
その内実は現状維持したいだけなのだ。

汚い!SATという人間は相当に汚い!

ヒトの思考、本心は行動に現れる。

「ダイエットしなきゃ」
と言っていつまでもデブな人間と同じく。
「勤め人卒業したい」
といいつつ、ずっと勤め人をしている人間。

それが私だ。
そう結論せざるを得ない。

つづく