程よい無能さ(委員長的なことをやらされる症候群)

働き方

リーダーとしてのオーラ

私は自慢ではありませんが、
小学校中学校と生徒会をやらされました。
本人は拒否気味にしているのにやらされるのです。

頭の悪い目立ちたがり屋が生徒会長をやるので、
私が副会長をやらされました。
暗黙の了解というか自然な流れで推薦でもなく立候補でもなく私がやらされました。
高校ではさすがに県内から頭がいい連中が集まってきていたし、
早稲田とか立教等、そこそこ有名な私立大学の指定校推薦枠があったので、
推薦が欲しい奴が生徒会に入っていました。
私は東京大学を受験する気マンマンだったので、
生徒会は無視していました。

ただ、そこはかとなくにじみ出るオーラがあり、
文化祭ではやりたくもない演劇の主役に引っ張り出されて、
3年の秋だというのに英単語を覚えずにセリフを覚えさせられるという苦行をさせられました。

リーダーとしてのオーラと言うか能力があると、
周りから担がれてやらされることがあります。

入社時に社長になるヤツは決まっている

学生時代のクラス委員でも何でもそうですが、
大体トップをやらされる人は決まっているのです。
私は比較的委員長的なものをやらされるタイプです。
組織に入っても期待の新人と言われることが多いです。
これは非常に迷惑極まりない!
30代になってやっと、

「取りつくしまもない断り方」

をマスターして拒否するようになりましたが、
20代までこの無意味な
「委員長的なことをやらされる症候群」
に苦しめられたものです。

リーダーシップ

私がこころから「クソくらえ」と、思っている能力です。
私はリーダーとして担がれる能力があります。

しかし、私はリーダーとしての資質ではないと思います。
学生時代は学校の先生にとってとりあえずコイツをリーダーにしておけば
「まとまる」と思われている。
それだけの話です。

会社などでも「中間管理職」として使い勝手が良い。
これが学生時代とその延長線上にある勤め人社会における
「リーダーシップ」に他なりません。

起業でもしない限り、リーダーシップによってメリットは
先生や経営者、オーナーが総取りすることを覚えておきましょう。

リーダーシップを発揮してくれる勤め人程いいものはない

私が社長だったら、リーダーシップを発揮して社員をまとめてくれる勤め人程ありがたいものはないと思います。
本来役員がやるべきことをやってくれるので、
自分が楽をできます。

まさに『打ち出の小づち』だ。

自分のためにリーダーシップってどう使うんだ?

『勤め人洗脳』が解けないと、リーダーシップをどうやって使うかは理解できない。
まず、リーダーシップとは『チームをまとめる能力』なのだ。

私のような勤め人+アルファであれば、
自分(投資家)、仲介業者、税理士、司法書士、テナント関係者を気持ちよく本来の持ち場で働いてもらう能力としてリーダーシップを発揮できる。

自分が目指しているゴールを関係者に共有して、気分よく仕事をしてもらうことがリーダーシップなので、この能力は大いに役に立つ。
つまり自分のために働いてもらう人に
「この人のためにやろう!」
と、思ってもらえる能力こそリーダーシップ。
これは会社からしてみたら、最も欲しい能力なのだ。
そもそもこの能力は、訓練しても身につかない。
人が生まれながらにして持っている能力で、
後天的に取得することは難しい。

この能力があれば組織を作るタイプのビジネスを起業できるのがいいところだ。
私は絶対に社員を雇うような商売はしたくない。
だからこの能力は社員ではなく取引先やテナントに対して使うことにしている。

勤め人としての昇進は拒否しよう

昇進、出世して部下をもったり、
チームをまとめる職責を負わせれるという事は
このリーダーシップスキルを持っていない勤め人にとっては地獄である。
そもそも才能としての側面が強いこの能力を、
ちょっとプレーヤーとして成功したから出世したタイプの勤め人で、
リーダーシップスキルがなく、何もできずに沈没していくタイプは多い。
銀行の嫌われ支店長にはよくいるタイプ。

私はリーダーシップスキルがあるタイプではある。
しかし、この能力がある人は特に気を付けるべきだ。
経営者はこの能力を持っている勤め人を見抜いて出世させる。
なぜか?
「自分の仕事をやらせられるから」だ。
だから管理職は給料が高いのだ。
そしてこのリーダーシップスキルは極めて希少で価値があるという事に他ならない。

リーダーシップスキルを持ちながら、
勤め人+アルファで楽に生きたいタイプは、
このスキルを持っていることを隠した方がいい。
明らかに無能者としてふるまうことが重要だ。

具体的には
社内のコミュニケーションを円滑化するイベントへの参加率を下げる。
これを中心にやろう。
特に経営者との飲み会は、基本断る。
対面で酒を飲んでしまうと、能力がバレるからだ。
仮に行かざるを得ない場合には極力飲酒や発言を控えること。
気が利くことをしてはいけない。
(相手のグラスが空いている時に店員を呼び、好きな酒を注文するなど)
余計なことをしてスキル持ちだと悟られないようにする。

さらに事あるごとに同僚に昇進を望まないことを吹聴する。
これも大事かもしれない。
昇進を望まない=忠誠心が低いと思われる。
というデメリットはあるが、
中間管理職程苦しい仕事もない。
このデメリットを取ってでも昇進は回避したい。

昇給した上での仕事の難易度とプラスアルファの難易度

金持ちの不動産屋の息子の修行を見てみよう。
地方の中堅不動産屋の息子が、東京へきて三菱地所で働く場合、
大体30歳前後で実家に戻って家業を継ぐ。
このタイミングは大体管理職に昇進する手前だ。

管理職になる手前くらいでいなくなる。
なぜか?
リーダーシップが必要な仕事であり、
その高いスキルを発揮するなら家業で発揮して欲しいから呼び戻すのだ。

昇給で得られる金額はいくらだろう。
多くても300万円ではないだろうか?

300万円と言えば、3,000万円のアパート1棟10%で回せば手に入る程度の安い金額だ。
リーダーシップを発揮して、部下をまとめ、
経営の意思を組織の末端まで伝えて、成果を出すという仕事とどちらが難しいだろうか?
100%意見が一致することだと思うが、
出世後の仕事の方がキツイ。難易度が大幅に高い。
そもそも勤め人として10年くらい働いた状況だと、出世するしかいも分かれてくる時期で、キャリアも相応に積んでいるだろう。
結婚や家、車に無駄遣いしていなければ3,000万円程度の資金を動かせるはず。

是非勤め人フルコミットしたい人以外はよくよく考えて、
自分の人生の時間配分を間違えないようにして欲しいところだ。