今週も、来週も地方出張である。
天才上司君にはもう関わりたくもないのだが、
やっと彼の管轄の仕事が終わる。
あと案件1つだ。
そもそも私は誰かに管理されて労働することが嫌いだ。
なんか嫌。
法曹になりたかったのも、独立自営の弁護士になろうとしていたのも、
根本にはコレがあると思う。
判事も検察も勤め人であるから、嫌だった。
別に鑑定士でも司法書士でも
何でもよかったのだと思う。
なんとなく社会的地位が一番高そうな弁護士になろうとしていた。
その程度のものだったのだ。
自己分析とやらをしっかりやっておけば、
現実的な司法書士とか、税理士とか、独立起業とか、
そっちの道もあったのだと思う。
オヤジもそうだ。
彼も勤め人など勤まる人間じゃない。
20代から畜産業を勤め人をやりながらやっていたし、
勤め先が申立した競売物件に入札するなんて、
アタマがオカシイ。
オヤジの世代であれば、今よりずっとシメ付けが厳しかった時期だ。
息子にもそのケがある。
長男などは早々に有名お私立中学を不登校になってしまった。
これも私達のDNAの問題である。
そんな独立心が強いDNAを持ちながら、
オヤジも54歳まで働いた。
私も既に46歳まで働いてしまった。
息子に関しては独立自営をやるかもしれないし、
それを支援する意識もあるが、
そもそも私に支援されて起業するなんて嫌だろう。
私なら嫌だ。
それでも結局勤め人から始めざるを得ぬのかもしれない。
独立自営でやろうとする。
勤め人を我慢してでも勤め上げる。
どっちの道もアリだ。
悔いの残らない方を選んだらいい。
私は勤め人をやっていると、常に恐怖感がある。
いつクビにされるかもしれない。という恐怖だ。
しかし、実際にはそんなことを経営者は考えていない。
上司も多分考えていない。
「辞めてくれたらいいのに」
程度は思うかもしれないが、強制的にクビにしよう!
そこまでは考えていないものだ。
要するに私の杞憂ということである。
この杞憂というのが案外大事だ。
危機管理のDNAというヤツである。
危機管理のDNAが強いから、逆に今まで生存しているのだ。
「竹藪がガサガサした時どうするか?」
A・・・敵対する部族の襲撃だと考えて村に逃げ帰り、武装して防御態勢を取る。
B・・・どうってことないと思って何もしない。
このケースで生存しやすいのはAである。
竹藪のガサガサが、実際はシカだった場合はBが正解であったが、
Aの行動を取ったとしても、生存は可能である。
しかし、竹藪のガサガサが本当に敵対する部族の偵察部隊だった場合、
Bの判断をした生物は死滅する。
そう、DNAが残らないのである。
私は間違いなくAのタイプだ。
ちょっとした状況の変化に対しても、最悪の事態を想定してしまう。
常に警戒、恐怖を抱くのだ。
勤め人に対しても警戒感を持って、独立自営の生存手段で備えようとしてしまう。
実際は、60歳まで勤め人をやっても、普通に老後資金を貯めて、
幸せに死ねる可能性が高いが、そうは思えないのだ。
事実、リーマンショックでは勤め先は吹っ飛んだ。
明日、リーマンショックのような事件が起きたら、
勤め先も危ない。
投資先企業もバタバタ倒れるだろうし、
ソレに投資しているファンドを運営する勤め先も死ぬ可能性がある。
コロナショックはまさにそれだった。
死んでもおかしくなかったし、
政府がある程度の支援(持続化給付金、コロナ融資供給)をしなかったら、
潰れていた可能性もあったのだ。
ハッキリ言って、勤め先も信用できないし、
自分の判断も信用できない。
全てを失ったらどうやって立ち直るか?
そんなことを考えてしまうあたり、つくづく北国の人間性である。
西日本に住んでいる人は中韓東南アジアにルーツがある人が多いが、
私は多分ロシア、北モンゴルなどにルーツがあると思う。
冬に備える形質、ロシア人などは常に侵略を受け、侵略をし、体制がぶっ壊れるのがしょっちゅうだった。
特に祖母は当時の人にしては背が高く、顔立ちも日本人らしくない。
性格もキツイ。そっちのDNAだろう。
まったく厄介なDNAである。
どんなに準備しても「不足」を感じる。
不足に対して恐怖があるから必要以上に蓄えようとして疲弊する。
疲弊して周囲に八つ当たりしてしまって人間関係を壊す。
そういうマイナス面を理解しているので、
楽観的であろうとすること、他に分け与えることを心がけている。
実際問題、勤め人はクビにならんと思うし、
本当に首を取りには来ないだろう。
定年までも働けるし、不動産もこれまで通り順調に拡大するとは思う。
私のような堅いヤツが今後大きな失敗をするとも思えないが、
大きなバクチはもちろん打たない。
自分の性格をよく理解しつつ、周囲に迷惑をかけないように、
ストレスをうまく制御して生きることが肝要である。
をはり
2025年9月30日(火)
