再建築不可、三井住友トラストL&Fの融資で買った物件たち
従来の現金買い、
カードローン融資を使った手法から、
三井住友トラストローンアンドファイナンスを使って、
過去に投資した乙区(抵当権が登記される部分)
がまっさらな物件を共同担保に不動産を増やす手法。
2017年、2018年はジワジワとこの手法で物件数を増やしました。
フルローン!とは言いながら諸費用(抵当権設定費用、仲介手数料、不動産取得税)は自己資金を拠出していますが、
これらの物件は投資的にどういう位置づけなのか?
考えてみたいと思います。
物件は4つ、いずれも江戸川区、再建築不可
10号物件 江戸川区アパート 1,830万円 ー 1,830万円借入
12号物件 江戸川区一戸建て 775万円 - 700万円借入
13号物件 江戸川区一戸建て 730万円 ー 640万円借入
14号物件 江戸川区一戸建て 750万円 - 750万円借入
以上4つです。
厳密に言うと14号物件は再建築はできますが、同じサイズの家は出来ないという物件です。
投資金額の合計は4,085万円
実は12号と13号は1割の自己資金を突っ込んでいますが、
まあほぼフルローンみたいなものです。
(百万単位の金額を誤差扱いするとはSATも大きくなったものです)
土地の値段から見てみよう
これらに対して合計3,920万円を借りました。
ちなみにどの土地も路線価は大体20万円程度でしょう。
路線価ベースでみればそれぞれ
10号 2,000万円
12号 800万円
13号 700万円
14号 700万円
大体路線価で土地値という価格設定で買っていることになります。
もし、これらの土地が普通に戸建分譲住宅を建てられるような土地だとすると、路線価の1.5倍程度の値段だそうです。路線価で4,200万円ですから、
1.5倍で6,000万円以上になるポテンシャルは秘めていると言えるでしょう。
ただし、現状は「再建築不可」今の建物が壊れたら何も建てられない、
著しく利用価値が制限された土地。
に過ぎません。
江戸川区と言っても都内の結構利便性が良い場所です。
都心部に40分もあれば通勤可能なエリアで、一戸建てに住めるというのはかなりいいと思いますよ!!
家賃収入と返済のバランスはどうか?
10号物件 19万円/月 ・・・ 返済額 8.9万円 /月・・・差額10万円
12号物件 8万円/月 ・・・ 返済額 3.2万円 /月 ・・・差額4.8万円
13号物件 7.5万円/月 ・・・ 返済額 3.2万円 /月 ・・・差額4.3万円
14号物件 7.5万円/月 ・・・ 返済額 3.5万円/月・・・差額4万円
家賃収入の合計額は 42万円、返済額は18.8万円で、差額が約24万円です。
この24万円から運営経費を支払った残りが毎月の手取り収入ということです。
10号物件のアパートが満室であれば返済はギリギリ可能。
戸建が同時に3件空室になるということはなかなか想定できません。
安定感はあると思います。
おまけにトラストさんは共同担保で3つの区分と1つの戸建を取っています!
その家賃の合計額はなんと18万円。
どうやっても返済は可能に見えます。
但し家賃は永遠に入ってくるものじゃない
家賃が永遠に続くならいいのですが、
実際はそうではありません。
ローンは30年、金利3.9%ですが、
物件の築年数も全部50年近いものです。
オマケに建物が壊れてしまったら
建物が建てられない土地…。
売ろうと思っても安く買い叩かれるのが関の山です。
そのリスクがある以上、普通の銀行では融資しない案件であると言えます。
このリスクを取れるのは、
実際に住む人(安く買ってリフォームして数十年住む)
または
私のような目線をもった投資家
この2つ。
可能性は低いですが、
「長期的にこのエリアを開発しようと目論んでいる大きな企業」
仮に私の物件たちが大手町にあったら、
再建築不可だろうが何だろうが、三菱地所が絶対に買ってくれます。
江戸川区でそんな企業が出てくる可能性は今のところなさそうです。
この三井住友トラストの借入はその意味では早期に片づけたいローンであることは間違いありません。
相当大きなリスクを取っていると思っています。
「普通の金融機関」からの見え方
この3つのローン(残高約3,900万円)を古いタイプの金融機関の側からみるとエライことになる場合があります。
投資金額合計4,000万円がBSの左側(資産)、
それに対応する借入がBSの右側(負債)に
計上されてバランスが取れているように見えますが、
4,000万円の資産は「再建築不可の土地建物」なので、
これをゼロ評価されてしまう可能性があります。
そうなったらエライことで、私の資産はゼロ。
負債が3,900万円で、3,900万円の債務超過が私。
ってことになります。
金融機関から数億単位の融資を受けて買うタイプの投資家は、
私のような買い物は絶対にしません。
彼らは大人なので、私の投資手法を見て、
あからさまにバカにはしませんが、
内心は「アホだ」と思っている人も多数いると思います。
債務超過を進んで取りに行っている愚かなヤツと言えるのは確かです。
貧者の不動産投資は銀行を始めとした金融機関と歩調を合わせることが重要ですから、私のやり方は邪道なのでしょう。
買いにくい市場環境でも物件数を増やすむずかしさ
私は都心が好きです。
千代田、文京、中央、港、品川、渋谷、新宿
この7区がベストです。
しかしそれがアベノミクスのせいで武蔵野線内へと追いやられたので
やむなく船橋やら江戸川区を買っている次第です。
これ以上郊外には出たくありませんし、
なおかつ、利回りも12%以下では買いたくありません。
かといって朝から晩まで物件検索をするような時間もありません。
私は勤め人としても結構忙しいのです。
物件探しに時間は使えない、都心近くがいい、利回りは12%以上。
そんな無理を実現するには再建築不可しかなかったのです。
それに融資までつけようと思ったら王道の融資はムリゲーです。
アイフォンの最新機種でも1番に欲しいと思ったら並ぶわけで、
有利な投資物件だって取り合いなわけですよ。
その取り合いに参加したくないのであれば
条件を妥協するしかないんじゃないかと思います。
そりゃあ嫁さん貰うなら美人で、金持ちの家で、ナイスバディで、性格も最高、料理もできるし、夫も立てる。
そんな奧さんがいいでしょうよそれは。
しかし、しかしながら、それは無理。
どこかを諦めないといけないのです。
再建築不可だって、未来永劫再建築不可ということではありません。
長く賃貸を継続していった果てに、いつか接道して良い土地になる可能性をもっているのです。
そして、私たち長期保有の投資家はすぐに売ることもないわけですし、
当面賃貸で回していく限りは再建築不可でも問題ないのです。
1日30分以上は物件検索もしたくないので、
人が狙わないところを攻める。
そのために銀行目線でのBSの健全性を捨てたとも言えますね。
まとめ
私がここ2年で増やした物件は、
〇 高収益
〇 再建築不可
〇 フルローン
〇 銀行低評価
という特徴をもっていました。
物件を探す労力を諦め、
ソコソコの物件をソコソコのリスクを取って買います。
それでもまあ、勤め人で結構稼がせて頂いているので、
それとのトレードオフだと思っています。
特に60歳まではリスクを取ろうと思っています。
その後、借入をゼロに向けて減らしていって、
平均寿命の80歳前後までには何もない感じに出来たら良いと思っています。
をはり