消費税増税が今後の不動産投資にどう影響するか

マーケット分析

2019年10月に10%へ

政権は来年10月に消費税を引き上げる方針だそうです。

この時に何が起きるか?
考えてみたいと思います。
前回の消費増税の時は2014年でした。

建築需要が盛り上がり、
いわゆる「かけこみ」需要が発生したことは記憶に残っています。

当時私はハウスメーカーを担当していたのですが、
増税前に沢山の仕事をさばくために、
職人の値段も材料の値段も上がっていたため、
売上はUPしたものの利益は下がり、
震災の復興需要と食い合って利益が低下していました。

その後の反動減で、むしろ業績が悪化。

中古不動産は「内税」、そもそも土地は消費税がかからない

一般的に不動産取引においては「内税」と言って、
表示されている価格の中に、消費税が含まれています。

そして土地には消費税がかからないので、
中古不動産取引市場では価格に直接の影響はないと言えます。

また、そもそも居住用不動産への家賃は消費税非課税なのです。

中古不動産で居住用物件を扱っている投資家は
かなり消費税から遠い世界にいますね。

例えば1,000万円の築40年木造戸建とかですと、
上物(課税対象)は法定耐用年数も過ぎているので、
価値が相当低く評価されます。

土地代800万円、建物代200万円となり、
200万円の内税ですから、

【課税前価格】+【課税前価格】*10%=200万円
【課税前価格】=200万円÷1.1
【課税前価格】≒181.8万円

となります。

しかし建築費が全体的に上昇する

ただし、世の中全体としては建築費用の1割は税金って話ですから、
全体的に上昇して、その影響を受けることになるでしょう。

リフォーム費用も上昇する

中古不動産投資とリフォーム費用はセットです。
そういう意味ではリフォーム代がUPすることは避けられませんから、
その分物件価値が下がる方向に圧力がかかる可能性がありますね!

建物の値段は全体的に上昇するでしょうから、
結果的に総額の不動産としての価値を維持するために、
土地に値下がり圧力がかかるのではないでしょうか?

そうなると土地の値段も下がる方向に行くでしょう。

消費税はとんでもなく実体経済を悪化させる

資本主義は商品を取引することで維持されています。

商品が流通し、モノとカネが循環することで経済は成長していきます。
この流通市場に冷水(れいすい)をぶっかける行為が消費税です。

言わば、モノを買うったら罰金!
ですから、経済を冷やしたいときには消費税はうってつけなのです。
今そこまで景気がいいのか????

と疑問に思うでしょうが、
政府は「財政赤字だから」という理屈で消費税を上げようとしています。
大いに間違っているのですが、
まあ我々庶民がガタガタ言っても始まりません。

政府に政策があれば
庶民には「対策」があります。

貧乏人に厳しいのが消費税だ

昭和の高度経済成長で

「一億総中流」

というフレーズが流行していましたが、
もはや平成の時代に徹底的に格差社会を広める政策が取られました。
さらに移民が増加して日本は格差社会がドンドン加速していくでしょう。

せめて相続税だけは残して、
スタートラインの公平性だけは確保しておいてほしいものですが。

さて、

消費税は最も庶民に過酷な税金なのです。
生活必需品の支出割合が多いのは貧乏人です。

富裕層でも貧乏人でも
食べる量は変わりません。
贅沢をしなければ衣類も住居も同じ場所です。

しかし収入が低い層は収入に占める生活必需品の支出割合が高いので
負担感は大きいのです。

まとめ

これらを踏まえて、
消費税率UPの影響を自分なりに予測しておくことが必要です。

私は景気全体が悪くなって、
そこにリーマンショック的な不景気が重なって、
かなり不動産も下がっていく局面がくると思っています。

しかし私はそもそも貧困層向けの物件ばかり扱っていますし、
勤め人も借金取りなので、
仕事は常にあります。
逆に下がった不動産を買いまくろうと思います。

是非皆さんも自分なりの予測と投資戦略を立ててみて下さい。

面白いと思います。