勤め先に期待しないことである

働き方

思えばずっと勤め先に不満を持ってきた

1社目から今の勤め先に至るまで、ずっと不満があった。
1社目はサラ金子会社だったが、今は銀行子会社になった。
給料以外は悪くない会社だったと思う。

2社目は文字通りブラック企業だった。
最近当時の社長であり創業者が、
覚せい剤取締法で逮捕された。
いつからヤっていたのか知らないが、
私が働いていた当時からヤっていたのかもしれない。

3社目は普通の新興企業だった。
悪くはないが、商工ファンドの出身者がいたり、
無能な大企業からの転職者を高給で召し抱えたりして、
腹が立った。
予想通り倒産した。

4社目は銀行子会社だった。
周辺は高学歴なのだが、なぜか仕事が出来ない連中が多くてびっくりした。
まあ、当然、一度破綻した銀行であり、優秀な人材は去った後だったし、
子会社は中途採用ばかりだった。
優秀な人は新卒で良い会社に入って出ないものなのだ。

5社目は今だ。
5社目も4社目と同じだが、社長のリーダーシップが素晴らしいので
長く居させてもらっている。
不満はないが、社長も私よりかなり年上なので、
私が定年まで勤めることはできないだろう。
リーダーシップは教育で身に付くものではない。
DNAで決まっている。

いずれの勤め先にも不満があったが、
この不満というヤツはだな、
給料が高ければ不満にならないという性質がある。
特に4社目では、私が業務上必要だと言っているのに、
誰もその業務を知らなかった。
さすがにビックリしたが、仕方がない。
自分でやった。
1社目と3社目では、女性スタッフがやってくれた業務だが、
なんとそれより上等な社員が多い4社目ではその業務を担当する者がいなかったのだ。
さすがにビックリした。

延滞した住宅ローンを回収するのに、競売ができる担当者がいないのだ(笑)。

しかし私は、もくもくと残業をして自分で10件以上の競売申立を行った。
過去1度もやっていないから、延滞債権が長期間放置されていたのである。
片っ端からってヤツだ。

しかし、私は不満がなかった。
なぜなら、前職の年収が400万、転職後は700万貰っていたので、
私は全く不満を感じなかったのだ。
さらに飲み会の幹事もやったし、
社内のランニングイベントにも参加した。
模範社員も良いところだった。

それは、全て給料が高いからである。
高い給料はたいていの問題を解決する力がある。

ただ、2年もいると、高給にも慣れてしまい、
不満をもってしまう。
そうして私は3年で今の会社に転職してしまう。
まあ、望まない貸し付けの部署に異動させられたのが大きいのだが。

今5社目であるが、
今回の不満はイジメである。
恐らくそのイジメの原因は、私を採用してくれた上司が退職してしまったこともあるだろうし、私の大家業が既に給料を上回ってしまったと言う2点が原因だ。

大事なのは「俺には関係ない」という達観だ

自分が経営する会社で、「俺には関係ない」という姿勢では倒産してしまうが、
勤め先に関してはこのスタンスでいることも大事だ。
特に私はついついやってしまったが、
「ヒラ社員」が関係者意識を持って、上司に提案したり、会社に改善策を献策すると言うのは、ハッキリ言ってどう転ぶか分からんのである。

そもそも献策が良いか、悪いかという問題が1つ。
もう1つは、その献策に対して、出すぎたマネをしやがる。と、
反感を持たれるケースもあるのだ。

仮にその献策が良い献策だとしよう。
しかし、そのアイデアが上司からではなく、その下の者から出てきたとしたら、
その上司は、いずれ、自分の立場を危うくする人間が下に来た。
と、思うだろう。

実際学歴がイケてない上司で、私の存在を警戒心と猜疑心を持ってみている者は多数いた。
犯罪まがいの回収をする商工ファンドという会社出身の部長などは、
まあ、あの会社で部長になれるくらいだから、狡猾で悪党だった。
結局パワハラだかセクハラでクビになったらしい。

確かに見てくれる人物はいる。
しかし、それは圧倒的に少ないし、その傑物たる人物の直下に配属されなければ、
日の目を見ることもないし、そもそも傑出した人物であれば、
良い企業に採用されているか、独立経営しているはずで、
しがない中小企業に留まっているわけがないのである。

荊棘に鳳は住まぬのだ。

このように、勤め先で、給料以上に全力をささげて、まさに滅私奉公したとしても、
それが正しく自分に返ってくるか?と言うと、わからん。
むしろ可能性は低い。のである。

しかしだ。

定時帰宅の有給フル消化で大家業にまい進したらどうか?
その努力は100%自分に返ってくると断言しよう。
私にはそれを言う資格がある。
私の保有物件の全18室はそうやって積み上げてきたのだから。
仮に私が勤め人全力投球でやってきていたとしたら、
確かに、勤め先の純資産はあと3億円程多くなっていたかもしれない。
しかし、私の不動産はゼロだったはずだ。

まあここまで大家業に力を入れてきたので、
出世が遅れるのもまあ、致し方ないと思う。
(計画通りであるが)

ただ、全く後悔していない。
むしろもう1回やり直せるとしても、同じことをする。

勤め先を良くしたいという発想からの提案

やめておけ。

8割がた煙たがられるだけだ。
私も提案することを辞めた。

なぜか?
今、現状が存在しているのは、意図的なものだからである。
非効率だったり、理不尽だったりするかもしれないが
それは、私たちの解釈に過ぎない。

上司やら経営者は、おそらく確信犯で、非効率、理不尽なシステムを作っている。
その理不尽さによって、自分の権威を守っている。
ふさわしい経歴でもないのに、意味が分からん業務の責任者でいるヤツ。
ヤツにとっては私たちがおかしいと思うことが、快適なのである。

犬が大好きなオモチャを取り上げようとしたら噛みつくのと同じだ。
業務の効率化を伴う提案は、オモチャを取り上げようとする行為そのものだ。

実際、私の目の前にも、
サッカー選手に野球をやらせるような理不尽がある。
外注したら30万/1件で済むような仕事に、年収1,000万の社員を当てている。
その社員は年間20件も処理できていない。
しかし、その社員は上司が採用してきた社員だったりする。

仕事それ自体が目的化しているのだ。
これを外注で1件30万で捌いていったら、
恐らく上司は面白くない。
そんな提案をしてくるヤツは有害なのだ。

つまりそういうことだ。
組織というのは常にそういう、理不尽、非合理な合理性が渦巻く世界なのだ。
正論は通らんのである。

給与が割に合う間だけ、給与の分だけ働こう。
言われたことしかしない社員は、余計な提案をしてくる社員よりも扱いやすいのだ。
正しい提案書を出しても、
「貴様誰がこんなことをしろって言ったんだこの野郎」
と言われないまでも、そう思われるのがオチである。

会社のために提案するなんて愚行はしないことだ。
私はこれをやってしまって、引退が遅れたと思っている。

俺のようになるな!

給料分だけ働いたら後は、自分の商売をやれ!

俺の遺言だ。

をはり