俺は聞いてない上司

働き方

小さな組織にも「そいつ」は、いる

勤め人世界に生息する奇妙な生物。

それは「俺は聞いてない上司」である。

担当者のヒラ社員が成果を上げ続けている時、
または取引先と揉めているトラブルの時、
重要な社員が突然退職する。

そんな時ヤツラは登場する。

「俺は聞いてない」

この一言を引っ提げて颯爽と現れて問題を複雑化するのが、
「俺は聞いてない上司」である。

この上司は決して会社の収益には貢献していない。
いや、できないのだが、
ここぞ!というタイミングで登場して、

我、ここにあり。

と、自己主張を開始し、事案を複雑化させていく。
この「俺は聞いてない上司」の強みは、
決して自分で解決する意思も能力もない。
ただ、かき回す。

そして
良い結果が出た時は「俺の指摘のおかげだ」
悪い結果が出た時は「俺の懸念の通りだ…」
と、総括してしまうのである。

まさに王手飛車取り。
どっちに転んでも俺の存在感ドヤ。

とキメるのである。

真っ先に切るべし

私が経営者ならこの手の勤め人に権限を与えることはしない。

しかしだな。

勤め人ってヤツを長いことやっていて、
ヒラ社員と不動産で行くぜ!
と覚悟を決めていると、
どうしてもコレと衝突することになる。

「俺は聞いてない上司」は
企業のトップになぜか気に入られているというのも厄介だ。
上にはYESマン、下には「俺をないがしろするな!」
という意識でかかってくる。

決して部下がスムーズに仕事ができるように
交通整理をしようとか、
ゴミを拾おうとか、
根回しをやっておくということはしない。

常に上を向いて歩いているので、
部下は石ころか何かだと思っている。

自分が上ばかり見ているから、
石ころに躓(つまづ)くのである。
そして部下を責める。
攻撃する。

日本人の勤め人は立派なので、
部下もグッと我慢する。
だからますます増長するのだ。

出世する勤め人であればこのような上を向いてあるく
俺は聞いてない上司にも説明に説明を重ね、
ヨイショ

©ハンター×ハンター ©富樫義博先生

していくのだろう。

私がそんな立派な人間であれば最初から
総合商社に入社して出世している。

1人で敵の大群に突っ込んで戦果を挙げるような
猪突猛進タイプの私には無理な注文である。

なんつっても45歳部下ゼロ。
20代の若手と同じ業務を持たされながら、
クソ大量の案件も押し付けられた中小企業のオッサンには厳しい。

俺の法人の世話もあるし。
妻の法人の世話もある。
3人の息子の教育も油断できん。

オラオラ敵を倒していたら、
後方の味方部隊から
「俺は聞いてない」と、一斉射撃を背中から撃たれるのだ。

お前10年以上働いてんのに何勝手にやってんの?

私の心を折るには十分な一撃である。

挙句の果てにまあ直属の上司まで「そっち側」に迎合する。

こういうことが積み重なって、
自然に勤め人卒業するのだなと思う。

それはそれでよしとする。

このブログは「王様の耳はロバの耳」の穴である。
神の視座で完全に客観的な見方が存在するとしたならば
おかしいのは私の方かもしれないのだ。

私のメンタルマネジメントとして、
このブログは有益である。
エンタメ性と両立させながら、
続けられたらコレ幸い也。

をはり