資産も借金も現世に置いて行かねばならぬ。

考え方

金持ちを目指す者を励ますブログにあるまじき題名

大家業と言うのは設備産業であり、
毎月の家賃をコツコツと貯めて、
それを頭金にして銀行から借金をして賃貸用不動産を買う。

家賃収入から修繕費を払い、借金を返済して、
手残りのお金から生活費を払い、
さらにその手残りで再びコツコツと自己資金を貯めていく事業である。

そう考えれば、当然、生活費を切り詰めて、
新たな投資のための自己資金をコツコツ貯めることが正義になるわけだ。
つまり、死ぬまで慎ましやかな生活をすることが正義なのだ。

SNSで目立つ必要はないし、派手な生活を世間様にお披露目する必要がないのである。

しかし、しかしである。

80歳になって、家賃収入1億円を達成し、10億円の無借金事業を構築したとするが、
それまで質素倹約を旨として生きていくことは果たして良い人生なのか?
大いに疑問である。

同じ80歳でも好き勝手に1億円の借金を作り、1億円を使い切って遊び倒して、
死ぬという人生もある。
死んでしまえば借金はチャラである。
相続人がいたとしても放棄すれば関係ない。
死ねばチャラなのだ。

資産は確かに相続人に承継されるものの、
あの世へ持っていけるものではない。

上記2つは両極端ではあるが、
資産も負債も「死ねばチャラ」なのである。

この2つの両極端の中で自分をどこに位置付けるか?
そしてどうバランスを取って生きるか?
ここに人生の要諦がある。

私の場合

私はうまくバランスを取っていきたいと思う。
3人も子供がいるので、
彼らには彼らが望む人生を送らせてやりたいので、
「親にカネがないから○○できなかった」
ということは言わせないようにしたいとは思う。

一方で、豪邸に住みたいとも思わないし、
自動車にも興味がない。
食にも興味はない。
好きな本とゲームが買えれば十分だ。
その程度である。

定年まで勤め人でも構わないが、
60歳になってまで労働したくはない。
現役時代と同程度の収入があるように資産を形成しておきたいのみである。

借金は残さないし、資産はある程度残すが、
それで次の世代を楽にしようとは思わない。
苦労もまた人生の醍醐味であり、それを経験させないようにするのは、
私の本意ではない。
もし過剰に資産形成ができた場合にはしかるべき団体に寄付して、
息子達に過剰な資産を残して堕落させてしまうような愚は犯さないようにしたい。

そう考えてみると、
今の家賃収入(年1,000万円)程度がちょうどいい具合である。
あとは定年までに借金をゼロにすれば、まあ御の字である。

稼ぐだけが人生でもないので、ホドホドに。

行動力が大事であるが、
身体を壊す程行動するのは考えものだ。
自分の願望をかなえるのに必要な資産を形成しても、
なお拡大を望む人もいる。

資産拡大、それ自体が目的化しているのであろうが、
これは大いに憂うべき状態である。
あくまでも資産拡大は手段であることを忘れずに進もう。

ホワイト労働を志向するのは、
ホワイト労働によって生まれた時間を、自分の商品の作成に投資するためである。
ホワイト労働それ自体を目的にして、
産み出した気力、体力を浪費したら本末転倒である。
であれば、自分の商品を作り、資産形成が出来たら、
ブラック労働に身を投げるのも良い。
自分がやりたい事ならば、ブラック労働とはもはや呼ぶ必要はない。
好きなことを好きなだけやっている。
という状態である。

家賃収入年間400万円程度でも地方でブラブラ暮らしたいと言うのも良い。
田舎で高級中古車を乗り回して楽しいという人も良い。
稼ぐのは自由を得るためなのだから、
あまりヤル気を出し過ぎるのも考えものだ。

得てしてヤル気を出し過ぎると、詐欺師にひっかかる。
必死になり過ぎているなと思ったら、
少し落ち着くべきだろう。

つづく