日銀の金融政策は100%正しい

借入の話

円安の責任は日銀にはない。

まー、日経新聞もマスコミもバカ丸出しである。

私は経済紙というジャンルの雑誌も新聞も一切読まない。
間違った情報を得るためにカネを払うのは大いにクダラナイことだ。

現在の円安の原因は
「日米の政策金利の差」
と言っている。
だから日本の政策金利であるゼロ金利政策をやめろと言う話。
非常に分かりやすい。
分かりやすいので正しいのかと言えばそうではない。
大いに間違っている。

理由を説明する。
なぜアメリカの政策金利が高いかと言えば、
「インフレ退治」である。
インフレに対して政策金利を上げるという伝統的な対策を打っているのだ。
だが、金利政策だけでインフレが退治できるかと言うと、今は難しいと思う。

インフレ抑制のためには消費税、所得税UP(特に富裕層へ)、政府支出の大幅削減など、
税制、財政面でもアプローチする必要があるのだが、
金持ちが支配するアメリカ合衆国でこれらの政策は採用しにくい。
現在、金持ちは借金などする必要もない程カネを持っているから、
一番無難な金利政策だけでインフレを封じ込めようしても無理だと思ふ。

更に踏み込んで、なぜアメリカがここまでのインフレになったかと言えば、
コロナの経済対策で多額の財政出動をしたためである。
日本はコロナ対策でもろくな支援をせずにデフレが継続している。
物価の上昇はコストプッシュであり、
インフレの本来の形である、需要が供給能力を上回っている状態に該当していない。

ドルの供給量が多いのに、
ドル高が進んでいるということは、
これは一時的に投機的なマネーが動いたのだ。
と、分析するのが正しいと思う。

投機的な動きに対して、
デフレが続く日本で金利を上げる対処法をせよ。
と、言うのは大いに間違っている。
ゼロ金利でも借りる人がいない上に、
金利が高いと言う理由も加わって、さらにマネーの流通が阻害されるのは、
火を見るより明らかである。

現在のコストプッシュインフレは、
日本の消費をさらに冷え込ませるのは間違いなかろう。
電気代が上がったら、
ただでさえ少ない食費を削ったり、
衣類の購入も抑える対策を取る。
食費も今まで豚肉を食べていた家庭が、鶏肉にランクダウンすると言うような
消費行動をするだろうし、
外食費も減っていくだろう。

日銀の使命とは何か?

金融政策でインフレを起こすことはできない。
これは現在の黒田総裁が任期中に2%のインフレ目標を達成できなかったことで証明済である。

円安によるコストプッシュインフレはまた違う現象である。
日銀は日銀当座預金への金利を付与したり(短期金利のコントロール)、
国債を売買したり(短期金利のコントロール)して、
日本円が国内において円滑に融通させるのが使命なのである。

GDPを上げるのは、政府が適切に支出すること。
これしかない。
民間部門が支出を抑えてデフレ化しているのだから、
政府が支出したり、減税をして民間が支出をするように促すのが使命である。

それをありもしない財政危機を煽って、政府を黒字化させようとする
(政府部門の黒字は民間の赤字!)
こんなバカなことを30年以上やっている。

財政民主主義と言いながら、財務官僚が財政政策を牛耳っているこのアホな状況。
政府の財政健全化という嘘のために国民全体が貧困化している今の状況。
なんとかならないものだろうか。

をはり