所有物件が全焼した話(連棟テラスハウスのケース)

2018年1月某日の午後8時~9時頃

「私の所有物件が燃えている」

との着信アリ。
電話をしてきたのは私が区分を所有する連棟テラスハウスの自治会の会長さんです。

まだこの物件を買ってから3カ月という時期。
突然のことでもあり、私自身電話で話している時点では
状況が把握できませんでした。

実は連絡があったのは某日の23時頃でしたが、
私は寝ていたので電話に出られず、翌日電話して確認した次第。

「さて、大変なことになったぞ」

と、思いましたが、
この物件は売り主であった不動産会社に管理を任せていました。
この頼りになる管理会社は

「任せてください」

と、心強い言葉。
どうやら火災も何件か経験しているらしい。
さすがプロ、ベテラン、Y氏。頼みます。
しっかり対応してくれるそうです。
私は安心して任せました。

このように書くと、
ここからトラブルに発展する流れじゃないか?
と、思うかもしれませんが、結論から言うと、
全然トラブりませんでした(笑)。
スムーズに解決したと思います。
兼業サラリーマン投資家としては理想的な流れで、
うまく処理したと思います。

まずは入居者の安否ですが、
無事に逃げたそうです。
出火時刻が20時であり、就寝時間には少し早かったのが幸いです。

入居者は事実婚のご夫婦と、お子さん2名でした。
これで万が一のことでもあったら、
私は今も眠れぬ日々を過ごしていたことでしょう。
というわけで、無事に逃げたご家族は
ご主人の勤務先の寮に一時避難。
損害賠償金の支払等はなく、
全焼した日、以降の日割り家賃を入居者様に返金するだけでOKとなりました。

貸主としていろいろ責任が発生するかなと思っていましたが、
燃えてしまった家財道具は入居者様の保険でカバーされましたので
一応大丈夫だったのかなと思います。

次に全焼したので、保険会社とのやり取りが発生しました。
1カ月後くらいに保険代理店と、損保会社の事故担当調査会社と現地確認です。

内部から見るとこんな感じ。
なかなか激しい燃えでした。
6つの区分が繋がった連棟テラスハウス。
2階建の区分が6つ、道路に対して垂直に6つ並んでいました。
私の区分は奧から2つ目、出火元の区分の隣でしたが、どエラい燃え方でした。
よく負傷者が出なかったな。と思います。

外から見るとこんな感じ。
まだ躯体は残っていますが、中身は真っ黒こげ。
「全焼した建物とはこんな感じ」という
モデルケースでしょう。
損保会社(東京海上)からは、若いキャピキャピした
「めんこい」女性社員2名が来ましたが、
これはおそらく研修というか、経験を積むために来たのでしょうね。

TM社員「オーナー様ですか?」
私「はい」 ※名刺交換
TM社員「この度は大変なことになりまして、心情お察し致します」
私「けが人がいなくて何よりでした」

と、まあ、実際住んでいたわけでもないので、
特に痛くも痒くもありません。

「東京海上さんがローンは返してくれるので大船に乗ったつもりでいます」

そんな事は思ってもいませんでした。はい。

1時間みっちり事故調査会社(東京海上ではなく外注先と思われます)と写真を
取ったり、「ああだ、こうだ」と話をしていました。

そんな感じで現地確認をしました。

一応サラリーマン稼業は平日午後だけ休みをもらって
立ち合いをしました。
立ち合い自体を管理会社に任せようとしたのですが、
それはダメ。
オーナーが来い!!!というわけでした。
駅から徒歩15分以上あるので、東京海上チームはタクシー。
貧乏オーナーの私と保険代理店は歩いて現地まで来ました。
「さすが東京海上、カネを払う立場なのに経費も惜しみない。」
と、大企業のパワーをうらやましく思ったことは言うまでもありません。

さて。

その後、事故調査会社とは別の調査会社が私の勤務先にやって来ました。
(私はあえて勤務先を面談場所に指定したので無理に勤務先に来たわけではなく)
色々ヒアリングをされました。

① 事故当日、私が何をしていたか?
② それは証明できるか?
③ 罹災証明書を取るための委任状。

そうだ!忘れていました。
火事に会ったら消防署に罹災証明書を貰うことを忘れないようにしてください。
これがあると、固定資産税(建物だけ)非課税になったり、
保険の請求時に使えたり、建物の滅失登記に使えたりします。
被災後すぐに管轄の消防署に申請をして、貰うようにしてください。

①と②については

「容疑者扱いですか?」

的な質問ですが、ルール上聞かないといけないらしいので。
私は出火当時出張から移動中で新幹線に乗っていました。
調べればわかることなので、それで終わりです。
「・・・どうせやるならデカイ木造物件買って、ハデにやるよ」
という事は一切思いませんでした、はい。

と、いうわけで損保会社の色々な調査の結果、
無事に3月には、保険金が振り込まれました。
500万円の保険に入っていたのですが、全焼の被害なので1割増しの550万円が
おりました。
ローンが560万あったのでこれでほぼ返済できました!

さらに建物の解体費用として140万円も保険から頂きました。
これが4月。
建物全体での撤去費用が840万円の見積りだったので、
1/6にあたる金額が支給されたことになりました。

ありがとうございます。
私自身色々動いたので、購入代金全額がしっかり保険でカバーされたのは助かりました。
保険は500万円~700万円までかけられたそうなので、
今思えばMAXでかけておけばよかったなあと思います。
その後の保険はすべて上限で保険に入っています。

次に残ったのは燃えた後の底地の対応です。
建物は保険でカバーされ、撤去費用も出ることで解決しましたが、
底地をどうするかが、次の問題として浮上してきました。

6名の連棟テラスのオーナーの中には保険に入っていないオーナーも4名も!いました。
築38年の物件なので、新築の時に住宅ローンで買ったオーナーも返済は終わっています。
住宅ローンを組む際には保険に入りますが、返済が終わったので
入らなくなっていたということもありますね。
保険は絶対に入っていたほうがいいです、。

というわけで、撤去費用も出せない人もいるわけです。
そこで6名が集まって、その後の土地や撤去費用をどうするか、
話し合いです。
話し合い自体は管理会社に丸投げしていたのですが、
オーナーたちがどうしても私本人(法人名義なので社長の私)が出てこい!
というので、結局近所の公民館での会合に引っ張り出されました。

一応日曜日にしてもらえたのでラッキーでした。
私だけが30代で他は皆さん60~70の老人たちでした。
私としては、まだ物件オーナーになって3カ月の若造なので

「皆さんが決めたことに従いますので、いいように決めてください」

とコメントしたら、
一同「おおおおおおおーーーーー」と訳の分からない感動が生まれました。
「オイオイ管理会社、どういう交渉しとったんじゃ」
と思いましたが、とりあえず、よかった。

一つ困ったのが、火元になった区分の所有者が中国人だったことです。
この中国人、中国人を住まわせていて、その中国人が出火の原因になったのです。
この中国人も一応オーナーなのでハンコを押させないといけませんでした。

連棟テラスハウスは、隣の区分の同意がないと、建替ができないということで、
再建築不可なわけですが、建物が全部燃えてしまえば、強制的に更地にするしかありません。
更地にするための話し合いですね。

火元となった中国人も併せて更地化に同意し、
土地として6名まとめて地元の不動産会社に3,000万円で売るということでまとまりました。
燃えた建物の撤去費用は600万円として、土地代から差し引きです。
(私は840万の見積りで保険金もらってますけど)
よって1区分あたり、400万円が土地の売却代金として入ってきました、デカい!

結局火災保険で690万円、土地の売却代金で400万円を回収したので、
最終的には1,090万円を回収したので、購入額(570万円)をおおきく上回る収益が出ました。

おまけに全額公庫からの借り入れで投資しているので、
投資としてはかなりいい結果になりました。
でも保険とか、事務処理とか諸々考えたら、毎月きちんと家賃が入ってくるほうが嬉しいですけどね。

この話は火災とその事後処理って話ですけど、

もう1つ面白い(不謹慎ですけど)モデルケースとなったことを加えたいと思います。

そうです。
この物件は連棟テラスなのです。
連棟テラスは、隣の人の同意がなければ建て替えができない。
と、書きました。
そういう意味では、単独では建て替えが難しい区分マンションと
同様の課題を抱えていると言っても過言ではありません。

この松戸の連棟テラスの土地持ち分は路線価ベースで570万円ありました。
実際、売れた値段も

路線価ベースでの土地値 ― 解体費用

で売却できました。
やはり最後は土地としてのバリューに落ち着くことになります。
ですから区分を持つにあたっても、最後の最後は
土地の価値が残ると思って間違いありません。

中古区分は都心の好立地にあることが多いので、
松戸の駅から徒歩18分の物件とは違って、路線価どころの話ではなく、
その3倍前後で取引されるでしょう。
ですから建替のチャンスにうまく当たれば、十分出口で大きな回収を見込めます。

建物が朽ち果てる迄リフォームして賃料を取って、最後は土地価格として
出口を取る。
こんな戦略は十分OKです。
けっして出口がない。ということをエンド投資家は思わなくていいと思います。

ただ、区分的な投資(連棟も)の場合は、
家賃からの回収で、投資金額は全部回収するつもりでキャッシュフローの
プロジェクションを組んでおいたほうがいいです。

500万の区分であれば家賃6万で10年で回収。
家賃での投資金額回収時点で築年数は50年程度に収まっていることが望ましいと思います。
いつ来るかわからない出口での回収を期待して投資するのは危ないです。

個人的には23区内であれば再建築不可でも土地はきれいにまとまろうとする生き物なので
安ければ持っていて、隣地を買うチャンス、隣地に売るチャンスが絶対来ると思います。

色々盛り込んでしまいましたが、とてもいい経験をさせてもらいましたね~。
収益もでたし!(不謹慎)

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