売り手が値段を決められる場所で戦わない

考え方

何だかマンション急に上がったよね?なんで?

急に質問をされてしまいました。
どうやらアベノミクス以降、マンションが高くなって、
もっと早く買っておけばよかった。

SATは早く買ったからいいよね・・・。
という話を組み立てていたようです。

おいおい、人が儲かったのをいじるのもいいけど、
そもそもマンションが高くなった理由を理解しているのかい?
どうなんだい?

金利が下がると物件が上がる?なんでやねん。

アベノミクス第一の矢、大胆な金融緩和!!!
アベノミクス第二の矢、政府支出拡大(実行せず)
アベノミクス第三の矢、成長戦略(?何もせず逆に消費増税)

第一の矢、いわゆる黒田バズーカ。2年でインフレ率2%、カネを2倍供給する。
これによって
市場にカネをじゃぶじゃぶ供給し、
金利が低下。
住宅ローンの金利が下がったのでマンションの価格が上がったのです。

なぜ金利が下がるとマンションの価格が上がるのか?
(ダメな説明)建設コストが上昇したから!

はい、嘘です。
そんなのは嘘っぱちです。
違いますよ。

金利が下がったら借りられる額が増える

3,000万円借りて金利が2%から1%に下がると、
返済額が約15,000円減ります。
だから金利が下がると、マンションが買いやすくなる!
と、おもった貴方(あなた)!

愚か者!!!!

↓はどちらも借入総額3,000万円で
上が金利2%の返済予定、下が金利1%の返済予定のサマリーです。

ローン総額:30,000,000 円
支払回数:420 回
金利:2.000 %
月利:.167 %
返済方式:元利均等返済
月間返済額:99,379 円
返済総額:41,739,109 円
利息総額:11,739,109 円
ローン総額:30,000,000 円
支払回数:420 回
金利:1.000 %
月利:.083 %
返済方式:元利均等返済
月間返済額:84,686 円
返済総額:35,567,998 円
利息総額:5,567,998 円

売る側は3500万円に価格を上げる

ローン総額:35,000,000 円
支払回数:420 回
金利:1.000 %
月利:.083 %
返済方式:元利均等返済
月間返済額:98,800 円
返済総額:41,495,998 円
利息総額:6,495,998 円

ほら、3,000万円2%と3500万円1%ならば、3,500万円のほうが毎月の返済額が下がりますね。

そう、銀行から借りられる金額は、

毎月返せる額から逆算して決められる

のです。
だったら売り手は買手が多く借りられるなら、
値段を吊り上げるのですよ。
だから金利が下がると不動産の値段が上がるのです。

借金できる額が増えるから、
不動産の値段が上がるのです。

値段を決めているのは貴方じゃない!
銀行と、不動産屋なのです。

新築物件の値段を決めるのは誰でしょう?

もう皆さん答えられますね。
そうです。
開発業者と銀行なんです。

だから販売会社は売るときにローンとセットで売りに来るのです。
借金付きでね・・・・。

この相手と商談してまともな物件が買えますかね?
自宅であろうと投資物件だろうと同じですよ!
ダメです。
そう、ダメなんです。こんなものを買っていたら。
交渉の余地がありません。

だって、あなたが買わなくても、
他にバカが借金をして買うのですから。
あなたに買ってもらわなくても結構なのです。

はい。そこで今日のテーマ。

売り手が値段を決めらえる場所で戦うな

そういう事です。
逆に買う側が値段を決められるのはどこでしょうか?

売主が売らざるを得ないとき。

そうですね!
相続、ローンが返せない。離婚した。

そんな風に売り主が売らざるを得ない時!
値段を決めるのは買手です。
厳密にいうとマーケットプライス!
という事になるわけです。

そこで初めて投資検討が出来るわけです。
間違っても三井不動産、三菱地所、東急不動産から
安く買おうなどと思わないでください(笑)。

相手を見て戦争をするのです。
ランチェスター戦略では戦うべき相手は
自分の競争相手のうち、下の相手でしたね。
弱い相手を攻撃する。

これが鉄則です。
売主が売らざるを得ない状況に追い込まれている状況で買う。
間違えてはいけません。

をはり