勤め人が勤め人を攻撃する

働き方

よくあるネット記事。
「オジサン使えない問題」
働かない中年を責める、
自称「エース」社員のような意見。

今日はこのばかばかしさを
論じたい。

「自分は一生懸命やっているのに」
「全く働いていない(ように見える)オッサンがいる」
「そのくせ給料は高い」
「不公平だ」

まぁ、そんなところであろう。
実は私も20代、30代はいわゆる「デキる」社員だったし、
歳だけ取っている社員を上記のような論調で批判的に
思っていたこともあった。

だが、
これは実にバカバカしい争いだ。

オッサンが働かないのは当然だ

そもそも
人間は10代後半から30代前半が最も性能が高い。
スポーツ選手でもピークはこの年代に来る。
ビジネスでも馬力が利くのはその年代だ。

オッサンが若手より使えないのは
「当たり前」なのである。
オッサンを批判している若手は
自分がオッサンにならないとでも思っているのではなかろうか。

給料は成果と無関係である

雇用契約書や雇用条件をよく見るとよい。
給料は成果で決まるとは書いていないだろう。
(書いてある雇用形態もあるかもしれないが普通ない)
勤務時間とか、休み方とか、そんなことが書いてあるものだ。

成果を出したか出していないかは問題ではない。
給料は、勤め人の、労働力再生産に必要なコストが払われるのである。
オッサンが成果を出していないか出しているかは
さほど問題ではない。

さらに大事なことだが、
成果を出していると「思っている」側が本当に成果を出しているのか?
オッサンが成果を出していないのか?
お前が決めることではない。

株主が決めるのである。
勤め人にその判断権はない。

役割が違うだけ

若手は残業して足を使って稼ぐのが仕事。
オッサンはコネと人脈で仕事を持ってきて、
調整力で社内の調和を図るのが仕事。
(なのかもしれない)

まあ仮にそうでないとしても、
使える、使えないは、勤め人の判断事項ではない。
株主から経営を委託された
取締役の判断事項である。

オッサンがどう組織に貢献しているかは、
「若造が決めることじゃない」のである。
考えるだけ無駄である。

正しい問題意識

若者諸君は使えないオッサンを批判している場合ではない。
お前も歳を喰ったらそうなるのだ。
その時に家族が居て、介護が必要な老親がいたら、
今と同じことが言えるのだろうか?

そこまで含めて勤め人というものを考えなければならない。
終身雇用制度というものは「いいもの」なのだと私は思う。

しかし、現代は「競争」「フリーランス」「実力主義」が素晴らしいと言って、本来勤め人にとって有利なシステムを、
「勤め人自らが率先して破壊」してきたのである。
それが平成という「どうしようもない時代」だった。

正しい解決策

壊してしまったものは仕方ない。
終身雇用や年功序列は崩れかけている。

それを補うのは
勤め人+「アルファ」なのである。
私のようにシコシコ不動産を買い、
10年も経過すれば10室程にはなるだろう。
20年も経過すればよほどへたくそでない限り、
給料より不動産の方が上回るものだ。

それさえあれば、クビにされても怖いものはないし、
(そもそも正社員の解雇はハードルが極めて高い)
強気に社内で振舞えるのでストレスも少ない。

早く始めるのが良い。