まず善意で接するという常識の限界
昔むかし、日本の行商人が外国にセールスに出かけたそうだ。
初めての訪問だ。
行商人は絹織物を持参して、1枚銀5枚で売ろうとした。
しかし、その外国人は銀1枚にしろと値切ってきた。
日本の行商人は初回訪問だから、最初は商品の品質を分かってもらおうと、
赤字覚悟で銀1枚で売った。
銀1枚では仕入れ原価と等価である。
「今回だけですよ」
と、言って、全部売って帰ってきた。
2回目に訪問した。
次は銀5枚で売ろうとしたが、
次回も「前回は1枚だった」と押し切られ、全部買われた。
3度目に行くと、銀1枚分の金を置かれ、
分捕りをするように持っていかれた。
4度目は、日本人の行商人は武装した集団を連れて上陸。
外国のバイヤーをぼこぼこにして略奪したと言う。
これが倭寇の始まりだとか。
さて、ここで言いたいのは、
昔の日本人の行商人はヒドイとか、
外国のバイヤーは無茶苦茶だとか、
そういうことではない。
日本人の精神性として、我慢して我慢して、我慢して、
最期大爆発をする。
これは外国人からすると、精神異常者のように見えるだろう。
2回、3回と我慢すると、相手は、
「ああ、こいつはこういうヤツなんだ。」
という予測をしてしまう。
その予測に反して最後ブチ切れるのだがらたまらない。
日本人ならその背景を理解できるが、
外国人からすれば、
だったら最初から主張しろよ!
という話だ。
日本は、ワシントン海軍軍縮条約、ロンドン海軍軍縮条約で、
ぐっと我慢した。
満州事変でもリットン調査団が来てもグッと我慢。
日中戦争(共産党ではない国民党)で
アメリカ空軍が義勇兵として、参戦してきてもグッと我慢。
最期の最後のハル・ノートで爆発である。
もっと前の段階で国際社会に、アメリカの異常なふるまいを
アピールすることもせず、いきなり真珠湾攻撃である。
(既にアメリカは攻撃を受けることを知っていたが)
我慢して、我慢してドカーン。
これが日本人のお家芸であり、
爆発した後は一歩も引かない。
日本中を民間人虐殺され、原爆2発落とされても降伏せず、
天皇陛下が直々に、「もうよい」と言うまで徹底抗戦である。
要するに日本人は昔からお人よしで、
善意で対応し続けて、
相手が図々しさの極みに達したところで、斬りつけるという、
全くもってワケわからん人種である。
増税!増税!増税!を我慢して受ける
戦前と同じことを今、やっている。
政権中枢や、マスコミに在日外国人勢力が浸食している。
外国人へ生活保護を支給。
日本人は「まだ働けるでしょ?」
と門前払いされて、餓死する。
子供家庭庁は税金を集めて、
それを無駄に外注して、さも「やってる」風にふるまう。
子供家庭庁の政策は全く奏功せず、
出生率は下がる一方だ。
増税・社会保険料の増額も止まらない。
所得控除も1995年のまま、据え置き。
インフレで実質的増税を食らい、
日銀は更に金利を引き上げると言う。
まさに旧日本とアメリカのようなゴリ押しである。
東京裁判に置いて、パール判事は
「ハル・ノートのようなものを突き付けられたら、モナコやルクセンブルクのような小国でも銃を取って立ち上がるだろう」
と言って、日本無罪を判決した。
要するにそこまで追い込まれて、
やっと、交渉ではなく武器を取るのである。
個人的には武器を取る前にもう少しアピールしてもいいと思うのだが。
とにかく、
日本人は歴史的に我慢して最後の最後で爆発するという
性質があるということだ。
マジメな勤め人はとことん追い詰められる。
正直な話、勤め人として出世するにはある程度サイコパスのような人間でなければ無理である。
他人のことなど関係なく、上司にゴマをする。
自分の失敗を他人のせいにする。
他人の成功はさも自分の手柄のようにふるまう。
実際、マスコミはそういう人間が上層部に多い。
政治家は言うまでもない。
国際的な競争にさらされているトヨタなど、
輸出企業だけは多少マトモな自浄作用が働くが、
国内で既得権益に守られた企業程、腐りが早い。
マジメな勤め人がいかにして沈没していくのか?
まさに私がそうなのだが、
良かれと思って、振られた仕事を受ける。
マジメなのでさっさと終わらせる。
さらに効率化して仕事の量を減らしつつ、
質を維持する改善をする。
余力ができたとみられると、追加の仕事を押し付けてくる。
なんとかこなす。
更に余力ができたと思われると、更に仕事を追加する。
最期は受けきれないので、
断る。
すると、
「あいつは無能だ」
というレッテル貼りをするのである。
まさに私に起こった出来事である。
最もイカンのは、
その無能と評価してきた上司が致命的なミスをしても、
「おとがめなし」
これである。
どうやっても浄化されない。
腐った水が循環して、どんどん水道インフラ全体が朽ちていくようなイメージだ。
こうなるともう手の施しようがない。
組織は頭から腐るのだ。
腐った頭には有能な人材はついていかない。
有能な、心ある社員は、
善意で仕事をこなし、サイコパスのクソ上司に潰されて去るのである。
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