2024年10月3日(木)

日々雑感

9割ほど回復した。
風邪も丸2日かかる。

勤め先の社長はいわゆる頭がよく、
体力もあるタイプだ。

田中角栄氏がコンピュータ付ブルドーザーと評されたが、
まさにそんな表現がピタリである。
学歴も超一流、スポーツ万能、女にもモテる。
それなのに愛妻家だ。

ゴルフもするし、接待も上手。
死角があるとしたら、
社長自身も営業マンなので、一生懸命頑張っている営業マンには優しいところがあり、
それが判断を甘くしてしまう一面だろうか。
(弱点ですらないか)

しかしだな、
そんな体力がある天才のペースで
月曜日から飲み会をセットされてしまうと、
私のような平均的体力の策謀家には厳しいのだ。
風邪をひいてしまう。

策謀家と言っても、
松永久秀や斎藤道三、北条早雲のようなクラスではない。
屋代景頼のような知力80弱で他の能力が40前後の策謀家である。

策謀家であるから、
周囲には「どうせ飲み会でダルいから休んだのだろう」
と邪推される。

策謀家を策謀家にするのは周囲がそうさせるのだ。
知らんけど。

さて、勤め先の優生思想が先鋭化している話であるが、
これは危険な兆候である。

有能な人間と無能な人間に選別して、
無能な人間を切り捨てていくという経営戦略である。
これは長続きしない企業の典型である。

この戦略を続けると、
まず、組織が大きく成長しない。
常に無能探しを続けるから、
規模が拡大しないのである。

巨大化する企業はまさに「清濁併せ呑む」経営をしなければ
巨大化はできない。

確かに、巨大化が全てではない。
巨大にならなくてもいいというのも1つの手だ。

実際にニッチな市場で生きる戦略であれば
それもいいだろう。
しかし、ニッチな市場となると、
その市場で働く労働人口も少ないから、
退職に追い込まれた人は
当然、追い込んだ企業を悪く思うだろう。

これを繰り返すと
雪だるま式に評判が落ちることになる。

解雇した側は、
一方的に無能の烙印を押して悦に浸っているのだろうが、
解雇された人が別の企業に行って出世した時には、
目も当てられないような事態となる。

20年~30年もすれば業界から総スカンを食らうのである。
将来の自社の道に地雷を埋め込んでいるようなものだ。

そもそも
平社員に無能な社員などは存在しない。

〇臆病者
〇力はあるがコンプラ意識が低い。
〇コンプラ意識しかない。
〇いじわるだけど慎重なヤツ。
〇数年に1度だけデカい仕事をする。

まさに有象無象である。
この有象無象を統合する能力が管理職には求められるのであり、
自分が好きな人間ばかりで固めようとする人間は、
管理職には向いていない。

経営者はイエスマンばかり昇進させようとするが、
適性をよく見なければならない。

ハンス・フォン・ゼークトはドイツの著名な陸軍軍人で、
政治家でもある。
無能な兵士はいない、無能な指揮官があるだけだ。
と言ったのも彼だという説がある。

ハンス・フォン・ゼークトは
兵士を4象限に分割して、勤勉さと賢さで分類する
(クルト・フォン・ハンマーシュタイン=エクヴォルトの言という説もある)

➀賢く勤勉な者
②賢く怠惰な者
③無能で勤勉な者
➃無能で怠惰な者

➀は言うまでもなく、万能であり、説明の必要すらない。指揮官にすべきだろう。
②は参謀だ。普段サボっているから頭がクリアである。重要な意思決定には必須だ。
➃兵士の9割はこれだ。
③が最悪だ。責任ある仕事を任せてはいけない。
まさに大日本帝国の軍人みたいな連中だ。
太平洋から支那、インドシナからインドまでに戦線を拡大したのだ。
まさに勤勉なバカの所業である。

勤め人も全く同じ構図である。

無能な社員を無能だ無能だと誹謗中傷する上司こそ、
無能なのだ。
無能でも回るシステムを構築するのが上司の仕事である。
無能を無能だと読んで回って退職勧奨していたら、
最期は悪意に包囲されてしまうだろう。

そんなことを言って、
自分の不始末を他人のせいにして、溜飲を下げている私も相当である。
まさに賢い怠け者だ。

人は自分のことをバカにしていると思ったら、
その人の為に汗をかこうとは思わんのである。
むしろ失脚を願い、足を引っ張る。

思い起こせば今の勤め先に入社して以来、
ずっと悪感情を浴びてきた気がする。

その前の勤務先ではあまりなかった現象だ。
おかしな話だが、
それなりの知的労働の環境ほど、EQが低い中間管理職が抜擢される。
この辺は追って考察を深めたいところだ。

とりあえず、あからさまな悪意を向けられると
こちらも悪意を返したくなる。
オトナだから、悪意は返さないが、有給休暇全消化で反撃する。

をはり