貧富の差が拡大する?何を当たり前のことを言っているんだ?
貧富の差が拡大しているらしい。
お前は何をいっているのか?
資本主義とは資本が無限に拡大しようとすることを承認するシステムである。
資本には意思があり、さらに拡大しようとするのである。
そして資本家とは実は人間そのものなのだ。
残念ながら、金持ちに怒っているあなた!
そこのあなたも、資本主義に生きている限り、資本の意思にコントロールされている。
あなたが全財産(2,000万円)をかけてABどちらかの宝くじを買わなければならないとする。
A宝くじの当選確率は100%であるが、倍率は2倍である。
当選した4,000万円のうち500万円に関しては残念ながら北朝鮮の軍事費に回る。
B宝くじの当選確率は80%である。倍率は同じく2倍だ。
当選及びハズレになったら際には賞金の半額、若しくは掛け金は日本の母子家庭の子供の教育費に寄付される。
このような状況で、
あなたはAを買うだろうか?それともB宝くじを買うだろうか?
当然Aを買う。
2,000万円が一瞬で100%の確率で3,500万円に増えるのだ。
500万円がどうなろうと知ったことではない。
Bは20%の確率で全財産を失うのだ。
やってられない。
経済的合理性とはこういうことなのだ。
そして経済的合理性を持たない人間は、資本主義社会では
「負け犬」
になるのである。
人間にはある程度の善性がある。
AとBが同じ100%の当選率であれば、間違いなくBを選ぶ。
しかし、資本主義を採用する限りはそれは不可能である。
誰かの利益は誰かの損になるのが資本主義だ。
上場企業は利益を出している。
莫大な利益である。
しかし、その利益‥‥。
必ず誰かが損失を出さないと成立しない。
世の中に1000万円しかないとする。
世界には5人しかいない。
全員が200万円を与えられて1年間経営した。
A君は 200万円の利益を得て、400万円に増えた。
B君は 100万円の利益を得て、300万円に増えた。
C君は 利益を得られなかったので200万円のままだ。
D君は 100万円の損失を計上した。残念ながら100万円に減った。
さて、E君はいくらの損失を計上して、幾ら持っているか?
簡単である。200万円の損失を計上して、全財産を失ってゼロになったのである。
世の中には1,000万円しかないのだから、全員が利益を出すことは無理だ。
資本主義である以上は必ず、利益があるところに損失が生じている。
仮にE君が400万円の損失を計上したとすれば、
財産はマイナス200万円だ。
このマイナスを埋めるためには銀行から200万円借りて返済しなければならないのだ。
返せなければ破産する。
破産したらA君は200万円の損失が確定する。
こうして1,000万円を奪い合いながら、効率的に経済を回すのである。
さて、ここで政府が登場して、D君を救済すべきなのだが‥‥。
お前らには貧乏でいてもらわないと困るんだ
まあ上記のようなことが日本、いや世界中で起きていると思えば良い。
なぜ、消費税を課したり、
税金を貧乏人から取るのか?
政府はお金をインフレ率が低位に安定している限り、
いくらでも市場に供給できる。
(現に借金で大変だと言いながら、コロナで困窮した国民にお金を配るという。実際100万円でも問題ない)
しかし、そんなことをするとどうなるか?
庶民が働かなくなる。
これは困る。
誰が困ると言えば資本家が困る。
2つの意味で困るのだ。
1つ、労働者は常に貧しくしておかないと、
いうことを聞かなくなる。労働者は常に労働市場で、安価に調達できた方が良い。
2つ、困窮した国民にカネを配るとインフレになる。
インフレになると、資本家が貯め込んだ現金の価値が下がる。
大いに困る。
よって給付は10万円であり、100万円ではない。
シングルマザーだろうが何だろうが、労働力は適度に貧しくさせないとダメなのだ。
出生率が下がったら外国人労働者を安く使えばいい。
だからドンドン外国人を入れる。
これぞ ザ・資本主義である。
じゃあ共産主義がいいかと言うとそうでもない。
とはいえ、だから共産主義にして、労働者中心の国にした方がいいかと言うとそうはならぬ。
歴史がその失敗を証明しているのだ。
要するに極端はダメだ。
完璧なものは存在しないのであるが、
完璧を目指して試行錯誤するのが知性と言うものだろう。
つづく