生業(なりわい)を持って、質素に生きるだけ
チャーリー・マンガーのYoutubeを流している。
世界一の投資会社を長らく統率してきた彼が、
この結論に辿り着いたと言うのは、全人類への福音であろう。
生活を質素に整え、生業を持つ。
毎月の収入のうち1割でもいいから、貯蓄する。
貯蓄したオカネを、優良企業の株を買う。
投資元本が50万ドルに達したら満足する。
それ以上増やす必要はない。
質素な生活は50万ドルから生み出される収益だけで永遠に維持可能だ。
毎月5万円ずつ、積み立てて、これを5%で運用し続けると、
45年で1億円に達する。33年目に5,000万円を超えてくる。
実際は銘柄選定が上手ければ、
株価の値上がりの恩恵も受けられるから、
45年もかからないだろうし、
毎月5万とは言わず、10万、20万を追加投資していくことで、
投資からの収益で生活を賄うことは十分可能だ。
日本のバフェットとも言うべき、
本田静六。
彼も似たようなことを言っている。
結局豊かになるルールは既に確立されたと言ってよい。
日経平均が上がったとか、下がったとか、
その理由などは、本当にどうでもいいことだ。
そんなことを気にする暇があったら、
息子と会話をしながら食事でもした方がいい。
投資には時間割かない方がいい。
なぜならば時間を割けば割く程、損失が拡大するのである。
トカゲをいじくりまわすと死ぬ
子供が動物をいじくりまわして殺すことがある。
まさにそれと同じことだ。
1日中マーケットを見て、値上がり、値下がりを追っていると、
夕方には目を真っ赤にしながら、朝から幾分目減りした資金を嘆くことになるだろう。
優良銘柄を買ったら、極論すれば、死ぬまで売る必要はない。
いや、私たちの死後も安定的に成長する企業の株を買うべきだ。
大家業で言えば、貸してしまったら、
後は放っておけばいい。
テナントは住みながら問題を発見する。
問題を発見したら、我々オーナーに修繕等をするよう指示をしてくるだろう。
物件の問題をお金を払わせながら日々チェックしているようなものだ。
貸してしまったら、あとは放っておけばいい。
毎月家賃を回収するだけだ。
空室が出たらリフォームしてまた、貸す。
建物が朽ち果てたら、建築費が安い時期に建て直す。
建物が建てられない土地だったら、更地にして駐車場にでもバイク置き場にする。
そうやって隣の人が買ってくれ。と言うまで待てばよい。
株も不動産もヘタにいじくりまわすことなく、
黙って持っていればいいのである。
但し、追加投資をするのだから、
支出できる金額は殆ど変わらない。
投資しなければならない金額は一定であり、支出も変えない。
そんな欲望を抑えた日々に耐えられるのか?
いや、そもそも耐えるという概念すら生じさせてはならない。
それを日常として受け入れる覚悟があるかと言う話だ。
30万円収入があったら、20万円で暮らす。
10万円は投資する。
10年後、投資総額は1,200万円になっている。
順調に経済が成長していれば投資元本は2,000万円に増えているかもしれない。
配当率が5%だとしたら、毎年100万円の配当があるが、
この配当も再投資に回す。
結局20万円の暮らしは10年、20年、30年、40年、50年。
そう、死ぬまで続くのだ。
それで良いと理解して、人として生きる。
20万円というのは例だ。
要するに収入以下で生きるということ。
そんな日々を送りながら、
結婚したり、子供を育てたり、親や親戚の面倒を見る。
ヒトとして生きるのである。
仙人になったり、引きこもりになるわけにはいかない。
切り詰めた生活をするだけでも大変なのに、
社会性がある人間としてしっかり生きねばならないのだ。
ただ、それが人生というものだ。
人生の後半に、人を圧倒する富と共に在りたいのであれば、
それに慣れる必要がある。
旅行やレジャー施設で散財するような人間になってはいけない。
飲酒や、女性が接待してくれるような場所に行ってはいけない。
高額な飲食店を常用してはいけない。
(たまにはいいが)
満足して、諦める
満足すべき金額とはいくらだろうか。
私はどうしても不動産の売上だけで3,000万円が必要だと思う。
現状の2,000万でも構わないが、その場合には借金がゼロである必要があると思う。
今のレベルの負債(総資産の50%)の割合を維持しながら、
拡大していくのであれば、3,000万円は必要である。
これは妻と離婚した場合を想定している。
離婚して養育費を払いながら、返済しつつ、勤め人をしないということになると、
この程度の経済規模が必要なのだ。
しかし、嬉しいことに、今のところ離婚はなさそうだ。
満足して、諦められる金額は、低ければ低いほど良い。
この金額が低い人ほど「理性的な人間」だと言って差支えがない。
私も60歳以降は家賃は500万円で足りる(無借金)。
年金も月20万円はもらえるから、
家賃は200万もあれば十分だ。
それを超える部分は、不動産事業をやりたい息子に任せたい。
しかし、残念なお知らせだ。
私が60歳時点では、息子らの年齢は31歳、28歳、27歳。
まだまだ、任せられる年齢ではない。
未熟者が服を着て歩いているような年齢だ。
また、30前後の子供と、親父が一緒に経営してうまく行っている中小企業等みたことがない。
アホな経営をして潰すのが落ちであろう。
そう考えると、既に構築した事業規模は、十分デカい。
あまり大きくし過ぎても管理不能となるな‥‥。
どこかのタイミングで、売って株式投資に振り替えるか…。
それとも管理しやすい物件に組み替えるか…。
結局、1億円程度までは、年収が上がることで問題が解決していくが、
それを超えると余計な問題(相続、浪費、タカリが集まる)を招く気がする。
つづく