今更キャッシュリッチ経営に目覚めた私

現預金カッツカツのまま18年、大家業をやっているSATです。
こんにちは。
思えば18年も現預金が100万円を常に下回るような経営をしてきた。
あれはいったい何だったのか?
なんなら消費者金融(カードローン)で借金までして
不動産を買っていたし、
税務調査で1,500万円の修正納付をしなければならない瞬間にも、
口座には100万円も無かった。
確かに金融屋のハシくれとして働いてきた自分でも、
「アブねえ経営だ。」
と、思う。
しかし、資金効率を最高に高めるという、
「勝手な解釈」でギリギリの資金繰りだったのだ。
まさに俺流。
(そして間違っている)
逆に借金をしてでも現預金を口座にドンっと置いておく経営が正しいと、
今は分かる。
流動比率、自己資本比率、回転率
全部どうでもいい指標である。
重要なのは営業利益と現預金。
徹底的にソギ落とす。
この2つだけでいい。
最悪ここだけ見ていれば何とかなる。
営業利益で本業でどれだけ稼いだか?
そして現預金がそれを証明するのだ。
結局どんな指標を見ても
現預金が蓄積されていないと、
粉飾の疑いが消えない。
最低でも月商の2ヶ月分。
理想は6ヶ月分の現預金が欲しい。
不動産業なら総負債の10%。
総資産の5%以上ってところだ。
現預金の多さが全ての問題を解決すると言っても良い。
資金を寝かせておくのは非効率論
まさに。
仮に私の当面の目標である、現預金1,000万円があれば、
それを投資することで、利回り10%で回る。
1年で100万円の利益を生むものを
何が悲しくて銀行口座に置いておかねばならんのか?
銀行の金利は0.01%である。
なるほど、この批判は確かに協力だ。
私を18年間縛っていたのもこの理屈である。
しかしだな。
問題は銀行預金が常に100万円以下の野郎に、
銀行がマトモに金を貸せるわけがないのである。
突発的な事故が起きたら損害賠償もできずに倒産する。
そんな企業に貴重なカネを貸せない。
ならばこの1,000万円(総負債の10%の現預金)は、
色がついたカネだ。
必要な運転資金の額という色を付けて管理しなければならない。
それをすることで、銀行からは新規設備投資(貸家の購入)資金が融資される。
1,000万円は口座に置いておいて、
1,000万円を借りて、経営するのである。
自己資金を吐き出して、
カツカツの経営をするのか?
自己資金を温存しつつ、
安定した収益を積み上げるか?
そういう問題である。
自己資金で買えば金利負担も要らないから、
1年後の利益額は借りたらその分減るだろう。
それでも、現預金の残高は圧倒的に
借りた方が多い。
そして最も重要なことだが‥
本当に必要な時に銀行はカネを貸さねぇ!
これだ。
仮に、私が1,500万円の追徴課税を受けた時を思い出してみようか。
この時に、『過去を含めた修正申告、納税に必要だから貸してチョンまげ!』
と、言ったら、銀行は貸すどころか、
ドン引きして融資金を引き上げようと動くだろう。
銀行はヤバイ時にはカネを貸さないのである。
理由はヤバイから。
そもそも安定した利益を計上できることを信用して融資したのである。
ヤバイ時には貸したカネを引き上げなければ、
貸倒れになる。
つまり借りられる時に全部借りて、
ちゃんと口座に置いておく。
これが大事なのだ。
金利は保険料だと思っておけばいい。
突発的にやってくる不景気、事故に備えて、積んでおく最低額を定め、
それを順次引き上げしていく。
投資用の資金は別途積立して貯めておき、
最低額を上回る分だけを投資に回さなければならない。
キャッシュフロー経営ではなく
キャッシュ残高経営
大家業のみならず、
すべからく企業経営はここを目指さねばならん。
つづく