長男の私立中学受験が終わった

相続・教育・次世代

ブログを休んで長男の中学受験に対応

妻とSAPIXに丸投げしていた中学受験。
流石にカネだけ出して放置していたという批判が出ているので、
落ちるにしても合格(うか)るにしても、
多少の労働力を提供しないのもいかがなものか?
という訳で、子供の受験に付き添った。

長男のSAPIXの成績は常に偏差値45~50。
悪い時には40台前半という目を覆いたくなるような数字だった。

一応東京大学文科Ⅱ類を受験して落ちたワタクシとしては、
この惨憺(さんたん)たる数字を見て頭が痛かった。
そもそも小中高と田舎の公立に通っていた私としては、
塾に毎年100万円、義務教育である中学にも結構なカネを払うという行為に
何の意味があるのか?
という疑問がぬぐえなかった。

話がそれてきたので話を戻す。
じゃあなんで中学受験したん?
という質問も飛んでくるわけだが。
これである。

小学館『二月の勝者』1巻より

まさに、母親の「狂気」。
母親の子供に対する愛情は男性から見ると異常だ。

そもそも男と女では繁殖のスタイルが違う。
オスは多数のメスを妊娠させることで遺伝子の拡散を目指すようプログラムされているが、
メスは産める子供の数に限りがある。
よってメスとしては産んだ子供を安全かつ確実かつ優秀に育てることに注力するようプログラムされているのである。

メスとオスで育児に対するスタンスが違うのはむしろ当然だ。
人間はこの生物としての常識を矯正しようとしているのかもしれない。

話がそれまくる。

息子の能力は高くない。低くもない。

SAPIXの生徒は、当然勉強に対する適性が高い子供である。
そもそも高年収でないと通学できない。
高年収とは高学歴と相関関係があるので、
ある程度「お勉強」の能力が高い子供が集まっている。

私の息子はSAPIXで50以下の偏差値であるから、
能力が高い子供の中での中の下程度であった。
全人口で考えると、上の下もしくは中の上といったレベルであろう。

私の「お勉強能力」も同程度の可能性が高い。
東大に落ちているので、おそらく上の上には入れない。
司法試験もダメだったことから、客観的に見て上の下か中の上だろう。
早稲田大学(法)には合格しているが、
慶應の法学部は落ちてるし、早稲田の政経も落ちた。

同程度の息子としてはおそらく大学も「良くて」私と同程度であろう。

結局学歴を買うなら安く買った方がいい

学歴とは「勤め人育成システムにおけるラベル」である。
起業家にはそれほど関係ない。
中卒でも問題ない。
経営している企業の株式を持っているヤツが、
企業の生殺与奪の権利を握っているのである。

高学歴社員に小馬鹿にされる可能性はあるが、
学歴ごときで人を馬鹿にするような人間は雇わない方がいい。

所詮はラベルに過ぎない学歴なので、どうせなら安くなった方がいいと思う。
その意味では国公立でずっと行く方がコスパが良い。

どうせ名門私立に行っても落ちぶれるヤツはショボい学歴しか得られない。
公立高校からも優秀な貧乏人の子息が名門大学に来るので、
ショボい名門私立の学生は敗北するのである。

結局優秀な子供は放っておいても優秀な学歴を得る。
無理をして名門おしりつ中学に行っても落ちぶれる子供は落ちぶれる。
(無論「学歴」という競争の中においてのみ落ちぶれるのであり、その子自身の価値は不変)

それでもなお、私立中学を受験させる。
と、いう行為は単なる「信仰」に過ぎないのである。

結局はそれぞれの子供の能力に依存している問題であるにも関わらず、
「優秀な中学に行けば、優秀な学歴を得られる」
という信仰である。
本質は、学校が素晴らしいのではなく、
たまたま素晴らしい子供達がその学校に行っていた。
というだけなのである。

親は子供に少しでも人生を有利に生きて、
自分の遺伝子の拡散をさせようと本能的に思ってしまうので、
その生物としてのバグを突かれているのである。

そして私自身も、そのバグを突かれてしまった。
わかっているのに刺されてしまう。
自分から進んで刺されているのである。

そして私は自らの自由を買い戻すための貴重なマネーを差し出す。

つづく