金額を言うとドン引きされる規模

不動産全般の話

大家をやっているというカミングアウト

従来は、貸家を買っているという話は聞かれれば普通にしていた。
まあ、勤め人の場合にはそういう話題になることもない。
自分から、「資産運用はどうやってますか?」
なんて、証券セールスみたいな話題提起をするわけもない。
結局勤め人では全くそんな話をする機会もないのだが。

ただ、融資などで有給休暇を取る際には、
金を借りるんだと、正直に言う。
一応、勤め先は副業が届出制ということになっているから、
勤務先には何をやっているか、
正直に申告している。
結果、私の大家業はオープンになっている。

しかし、
徐々に私の大家業の規模が、言うとドン引きされるサイズになっている。
言う機会がないのだが、給与も普通に高い。
地元の知り合いなどは年収200万、300万で生きているから、
金額を言ったら、会話が止まってしまったことがある。

まあ、そのほかに不動産が同じくらいの収入があって、
さらに嫁の法人も同じくらいある。
総額は〇〇円くらい。

言えるわけがない。
言いたくもないが、言って、いいことがないのだ。

ここ数年毎年、純資産の規模が1千万単位で増加する。
(世帯単位で)
こうなってくると、これは庶民にはどうしようもない増加速度である。

そもそも世帯年収1,000万円だって、平均したら多い方だ。
その規模で、税引き後で増加していくってのは、平均的な生活者の水準から行くと
異常としか言いようがないのだ。

家賃収入が月10万、20万なら、まあカワイイもんである。
50万円までいくと、おおー!ゴチになりまーす!ってなもんだろう。
しかし、100万を超えてくると、は?資産家自慢ですか?
という感じになってきて、200、300となると、
何だコイツ、嘘か?ほんとか?ほんとだとしたら何してんだ?
何で言うんだ?という雰囲気が突き刺さってくる。

そろそろ私も資産規模やら、家賃総額を口にするのはやめておこうかと思っている。
なんだか疎外感を味わってしまうだけだ。
これまで20年かけてコツコツ積み上げてきたので、
私に言わせると

「お前ら何やって生きてきたん?」

という印象なのだが、まあ多数派が正義なのだ。
黙っておいた方が良い。
40歳から始めたら、タネ銭さえあれば10年もかからず、
追いつけるとは思うが、10年経ったら、さらに私は先に行っているわけで、
勤め人だけやっている連中(多数派)とは見える世界が違うのである。

言わぬが花

世帯数18、これも、そろそろ言わなくていい規模である。
首都圏に18世帯相手に貸していると言ったら、
ああ、地主さんですか?相続したんですか、すごいですね。
という話であるが、私は岩手の山村出身である。

ゼロから積み上げたのである。
これも、言っても理解できないだろうし、理解してもらうべく説明したところで意味がない。

今後はXのプロフィールも含めて、見えなくしていこうと思う。
まあ、ブログまで来て、記事を読んでくれる人はいい。
所有物件一覧の金額をせっせと合計して計算してくれるような熱心なファンならいいが、
普通に勤め人をやっている中で会う人には言わないように気を付けたい。

大体、日経平均が大下りした時やら、最高値を更新した時などは、
雑談の中で、株やってんの?という話になる。
やってないとなると、何してんの?という話になって
不動産という話になる。
まあそこで規模はお茶を濁しておくのがいいのだと思う。

不動産をやっている者同士であれば、問題ないのだが、
どうしてもウダツの上がらない勤め人一本の人々と話す場合には気を付けた方が良い。
別に自慢する意図はなくても、相手がどう解釈するか分からん。

どう広まるかもわからないから、
まあ、勤め人卒業のその時までは、詳細は隠しておいたほうがいいだろう。
私は比較的オープンマインドなので何でも隠さず話すし、
それで何か嫌なことがあったわけでもないのだが。

ただ、出世していたら、また違った対応になっていた可能性は、あるな。
どんなハネ方をするか分からん。
特に勤め人(だけ)という人種は根が腐ってるから、
何を言われるか分からない。

私の父も、金融機関に勤務していたから、勤め先が競売した物件に自分で札を入れて、
社内で問題にされていた。
父も強気な性格だったし、まだ40代の若い血気盛んな時期だったから、
法律的になんの問題があるんだ!と、上司を詰めたもんだから、
結局、ガソリンスタンドの所長に左遷されていた。

まあそういうこともあるって話だ。
私は意図的にヒラ社員になるようなるように、
自分の印象操作をやってきたし、
なるべくカドが立たないように振舞ってきたから、
まだ生き残れているのだと思う。

そんなつつましい勤め人をやっていても、
過剰労働を詰め込まれて、ちょっと減らしてくれ。
と、言ったら、社員不適格と言われて、査定を下げられて、
退職まがいの干渉をされた。

どこからどんな風に矢が射込まれるか分からんのである。
だから言わぬが花だということだ。

価値観が違う

勤め人1本槍で行こうと腹を括った人と、
勤め人と大家業でバランスさせていこうと言う人では、
完全に価値観が異なる。

これは止むを得ないことだ。
私からすれば、朝10時くらいにノコノコ出社してきて、
晩飯を食ってからオフィスに戻ってくるような労働は、ふざけていると思うが、
残業すればするほど評価する上司も、いまだに居る。
それも私より若いヤツである。

だったら7時に出社して、10時に帰宅するところを、7時に帰宅する方がいいと思うのだが。
子供と話をする時間も取れるし、部下に一杯飲ませて帰ってもいい。

それは些末な議論だが、
特に勤め人で中途半端な出世をして40代も過ぎてくると、
転職しても年収は下がる。
今の勤め先で生き残るしか道がなくなる。
こうなったらもう、視野が狭くなる一方である。

特に管理職なんてもんは、ヨソの会社もあまりに余ってる。
一回管理職なんてやってしまうと、現場感覚がどんどんなくなってしまう。
一旦管理職まで上がってしまうと、大体の労働者は無能化してしまうのだ。

今の自分の地位を守ることに汲々として、
部下が成果を出さないことに腹を立てたりする。
そんな立場になってしまったら、
副業を並走させて、悠々と労働しているお気楽社員などは、目の敵になる。

分からんでもないが、貴様の問題を俺に押し付けられても困るって話だ。
こっちは、20代から会社の倒産を経験している。
新卒で「いい会社」に入れず、低スぺ勤め人の辛酸を30歳まで舐めている。
勤め先なんて信用できず、テメーの商売(大家業)を並走させて生きていくんだ。
と、腹を決めて20年、大家業をやってきたんだ。

覚悟が違う。

ソコソコ大きな会社ばかり転職してきて、挫折しながらなんとか勤め先で評価された連中とは違うのだ。
私が常に持っているのは、給料が高かろうと、安かろうと、
労働者でいる限り、豊かにはなれん。という確信だ。

実際前職の勤め先の法人格は消滅している。
まあ、勤め人なんてのは、クビにはならんもんで、
当時の同僚も、他の会社に移動させられたりして、案外生き残っているが、
最期は60歳でスパッと切られてオシマイだろう。
我慢して我慢して雇ってきたんだ。
万を持して定年退職という解雇トリガーを引く。

得てして60歳になっても何とか役員になってしがみつこうという作戦だろうが、
まあ、キツイ。何がキツイって、その老人にもなって労働者でしがみつこうという根性が浅ましい。
経営者なんてもんは40代の若手に任せて、後は身を引くくらいがちょうどいいと思う。
自分の食い扶持のために地位に固執するのは本当に醜いもんだ。

話を戻すと

40歳近くで子供が出来ていたりするとだな。
まあ60歳でも子供は大学生とか、教育費がかかる段階なわけで、
勤め人にしがみつかざるを得ないのもわかる。
また、30歳で35年の住宅ローンを組んだらよ。
65歳まで返済があるわけだ。
さらに老親の介護なんかも経たりしたら、
勤め人の蓄えなんて、スズメの涙ほどもないのが当たり前なのだ。

40代で世帯の純資産が3億以上に達するなんてことはあり得ない。
そんな姿をだな、平社員の勤め人のくせに、飄々(ひょうひょう)とやられたら、
管理職やら役員も、イラついてしまうのも分かる。

であるからして、尚更に
言わぬが花だと言うことである。

不動産の話は別のコミュニティでやったらいいのである。
勤め先では、子供の話、業界の話や、ゴルフの話など、適当な話をしておくしかない。

浅い関係である。
そもそも、別に相手を選んで採用したわけじゃない。
学生時代のクラスのようなもんで、
同じ年に産まれて、同じ場所で育っているから
同じクラスになった。
それとよく似ている。
家族とは決定的に違うのだ。

定年になったらすぐさま終わる関係性である。
まあ、であればこそ。
尚更に波風立てることなく、うわべの関係でうまく流していくのが良い。

まあ、最後の最後の辞める時には、
別に勤め人も最後だから、言いたいことを言ってやろうとは思っている。

その日を楽しみに、21号物件の仕込みを頑張るとしよう。

つづく