資本主義ゲームにはリセットボタンはない

相続・教育・次世代

ゲームには定石がある

あらゆるゲームには定石がある。
RPGで言えば、
自分の能力に見合ったモンスターを倒してレベルを上げる。
強い武器防具を買う。
パーティのメンバーは前衛、回復、攻撃とバランスを良く配置する。
である。

ストリートファイターのような格闘ゲームでも、
リュウであれば、波動拳で牽制しつつ、
敵がジャンプしながら飛び込んできたところに昇竜拳を撃つ。
そんな「定石」がある。

聖丁(←最近こっちの「てい」だと知りました)も語るように、
資本主義社会をゲームと見做せば、いい打ち手と悪い打ち手があり、
「いい打ち手だけを打っていく」ことがこのゲームに勝利する秘訣なのである。

今日は私の人生を振り返って、
いい打ち手と悪い打ち手とは具体的に何かを振り返ってみたい。
これまでも何度も語ってきたが、
大事なことは何度でも言う、聞くことが大事である。
私は何度も同じことを書く。

資本主義ゲームのはじまり

ゼロ歳から始まる。
と、言わざるを得ないが、
どんな家庭に誕生するかは選択できない。
豊かな家、貧しい家、色々ある。
日本で産まれることができた私達は幸運である。

イマドキ、高校までは出してもらうことができるであろう。
高校を卒業して就職する人もいるだろうし、
運よく大学まで出してもらえる人もいる。

18歳か22歳。
自分でコントロールできる資本主義の始まりはここだと言っていいだろう。
要するに、学生を終えて、自分で収入を得られるようになってから。
ここをスタートラインに置いていいと思う。

金持ちの家なら実家の経営する会社に入社することもあり得るが、
99%の人は勤め人になることから出発すると思う。
私も22歳で早稲田大学法学部を卒業した。
まさにスタートラインである。

勤め人になる上では学歴は有利である。
厳密にいうとスタートラインで既に差がついている。

スタート時の定石は
〇 ホワイト企業に入社すること。

これしかない。
ホワイト企業とは、法律を順守した経営をしている企業であり、なおかつ労働の拘束時間が少ない企業であること。
これが私の定義である。

ちなみに私は「司法試験を目指して2年浪人した挙句、消費者金融の子会社に就職する」
というミスを犯した。
私がすべきは、適当なホワイト企業に就職することであった。
私の1回目の間違いである。
言い訳するわけではないが、聖丁でさえも、大手証券会社(私の勝手な推測)に就職している。

普通の大学生であれば就職ランキング上位の企業を目指してしまうだろう。
違う、ホワイト企業に入るのが正解である。
銀行などは絶対入社してはいけない典型企業である。
ストレスが半端ではない。
私の知っている銀行員の目は全員死んでいる。
証券会社もキツイ、生保もキツイ。
商品力に差がない企業の労働はすべからく、キツイ。
理想はメーカー、独占的な大手メーカーが理想である。
長くなるので、ここではホワイト企業への就職が最善とだけ言っておく。

資本主義ゲームの2手目の定石

残念ながらブラック企業に入ってしまった人は
ホワイト企業に転職するまで、永遠に同じループをさまようことになる。
気づかないまま、定年までブラック企業に所属するハメになることも多い。

銀行員であれば、50歳前後で放り出される。
高給取りであってもその期間が短いのでクソな就職先である。
絶対金融系はおススメできない。

ホワイト企業に入社をしてからが2手目である。
2手目は「目をつぶってでも仕事ができるようになるまで熟練する」
これである。

8時間かかる仕事を2時間で仕上げてしまうレベルまで熟練すること。
これが2手目だ。
重要なのはここで時間を作り出すことなのである。

この時間を使って、自分のビジネス(私のお勧めは不動産)に自分の労働力を集中的に投資していくのだ。
間違っても勤め人の仕事がロクにできないままで、
自分のビジネスに時間を割いてはならない。
勤め人の仕事ができないと、
周囲から目を付けられてしまい、自分のビジネスを回していることもバレるだろう。
監視され、非常にストレスがかかる。
まずは熟練することに注力されたし。
3年程度かけても良い。

資本主義ゲームの3手目の定石

次に3年掛けて勤め人仕事をマスターしてから、
3手目を打つ。
それが、「自分のビジネスを持つ」だ。

早ければ3年目、25歳からスタートできるだろう。
3年の間にも色々書籍を読んで熟達しておくことが望ましいが、
無理は禁物!
仕事を覚えるのが先だ。

私はこのブラック企業に転職(26歳)してしまい、
ミスを犯した。
1社目の会社はサラ金の子会社であったが、
ホワイト企業だった。
貸金業法の締め付けがきつくなってきた時期で、
コンプライアンスが厳しくなってきたので、
ホワイト化していたのだ。

私はその企業のすばらしさに気づかず、
「サラ金子会社」という見栄とカネのために
ブラック企業に転職するというミスを犯したのだ。

そしてブラック企業は半年でやめて、
再び同じ業界に戻った。
判断が早かったのは幸いだった。
やっと27歳になって私はホワイト企業に入社して、
資本主義ゲームの2手目が打てるようになったのだ。

3手目のビジネスを持つというのは
「商品づくり」だろう。
私の場合には不動産だった。
ある人は「アフィリエイト」「転売」「パーティ主催」かもしれない。
試行錯誤してカネと労働力を投下していくべし。

この3手で資本主義は攻略でき、労働者から卒業するのである。

3手、早ければ20代で勤め人卒業できるのに、なぜほとんどの人が卒業できないのか?

そもそも3手で卒業する定石を知らないことが1つ。

さらに重要なことがある。
それは3手打つまでに罠にハメられるからである。
この罠に落ちないことが実は最重要である。

【罠その1】 結婚
勤め人である程度収入があると結婚が見えてくる。
この罠に落ちると、「結婚式」という自分のビジネスに使うべきカネが奪われる。
絶対に3手打ち終えて勤め人卒業するまは結婚などしてはいけない。
結婚式はしない、勤め人卒業までは子供を作らない。
という条件であれば結婚してもいいかもしれないが、
人の気持ちは変わる。
そもそもしない方がいい。
今の女は捨てよう。どうせまたいい女が来るから。

私はこの罠にハマった。
それも自らハマった。
「共働きをして世帯年収を上げよう」
として逆に罠に落ちたのだ。

【罠その2】 家を買う、新車を買う、保険に入る
これらの行為は、勤め人の同僚に影響されてやってしまいがちな罠である。
そして1つ目の罠の次に用意されている罠である。
これらのカネは自分のビジネスに投資されるべきだ。
これによってさらに勤め人卒業が遅れる。
最善なのは「実家に住ませてもらい、生活コストを下げる」
「企業が用意する社宅に住んで家賃を抑える」
これだ。
但し、極端にボロボロなアパートに住むのはおススメしない。
ちゃんとパワーを回復するためには最低限必要な住環境を揃えよう。
車が必要なら中古車を買うといい。
保険は独身なら県民共済にでも入っておけば十分だ。
私はこの罠からは逃げることができた。
ラッキーだ。

【罠その3】 子供を作る
これも罠である。
その1の罠に引き続き仕掛けられた罠である。
私もこれにハマった。
3人の子供。
何せよ、小さいうちは労働力がかかる。
大きくなるとカネがかかる。

問題なのは勤め人卒業前に子供を作って、
自分のビジネスも大きくなると、
勤め人+アルファというサイクルが回り始めて
年収が増える。
この増えた年収を全部嫁が教育費に突っ込みだすのである。

勤め人+アルファの段階で子供が成長してしまうと、
増えた収入を教育費に吸われてしまう。
子供は作るなとは言わない。
そもそも結婚せず、
勤め人卒業の状態で結婚すればいい。
そうすれば嫁も「そういう人と結婚した」
という前提で生活を設計するから、
くれぐれも結婚は卒業後。
である。
(私の陥った、いや、まさに陥っている罠)

まとめ

いかがでしたか?

勤め人は3手で卒業できる。
しかし、
罠があるのだ。

罠に陥ることなく3手をしっかり打てば、
スタートから10年以内に勤め人は卒業できるのだ。

それができないのは罠にハマるからだ。
他にも
「投資に手を出してしまう罠」
「悪いインフルエンサーに騙される罠」
「ギャンブルにハマる罠」
「酒にハマる」
など、私は余裕で回避できたが、
人によってはハマってしまう罠がある。

特に若い人。
人生にリセットボタンはない。
過ぎてしまった時間は絶対に戻らない。
レベル1からやり直すことはできても、
今の自分が20歳に戻るということはない。

くれぐれも大切に、間違えずに
勤め人卒業という人生の転換点に1日でも早く立ってほしい。
これは失敗した私の遺言である。

つづく