貧者の戦略(=ゲリラ戦略、局地戦)

不動産全般の話

ランチェスター戦略という軍事戦略があります。
経営戦略でも応用されているもので、有名な戦法(せんぽう)です。

不動産投資のみならず、勤め人戦略でも有効です。

例えばこの私自身もランチェスター戦略を活用した就職、転職戦略を使ってきました。
基本的には私は早稲田大学法学部と言う就職、転職市場では
いわゆるエリートになりますので、
ランチェスター戦略でいえば、強者の戦略で戦える人間です。

王道としては総合商社やマスコミなど、
高給職について定年まで働いて逃げ切るのがスタンダードです。

にもかかわらず、私はそういうことを知らなかったので、
新卒採用で就職しなかったので、
いわゆる一流大企業(ホワイト)に就職できず、
若干苦労することになります。

勤め人としては「債権回収」というあまりメジャーでない、
サービサー法ができたのが1998年なので、あまり歴史がない、
「不良債権の回収と言う」弁護士業務の一分野を民間に開放した閉鎖的な市場で
戦うことを戦略しました。

いわゆる不動産仲介と言う職業は戦場で言うと、
平地戦、飛び道具での殺し合いで、非常に競争が激しい職業です。

さらに保険代理店の営業なども厳しい職業であり、
ブラック労働が横行します。
誰が売っても同じ商品であり、別になくても困らないものを
競争して売る。最高に熾烈(しれつ)な競争市場ですね。

このような市場を避けて、局地戦、エリアを絞って、勤め先を選択するのが
ランチェスター的就職・転職と言えるでしょう。

ランチェスター戦略の基本は
「強いものとは戦わない」こと

ですから、
転職においてもいわゆるニッチ(隙間)市場で、
ホワイト労働で、そこそこの給料がもらえる先に就職をすることです。

自分に強みがある。
まだ使い物になる学歴がある。
応用が利く職歴がある。
などなど、特殊な武器を有している場合には
よりホワイト、より高収入な転職先へと進むことができます。

まず勤め人 + 不動産投資における

勤め人 の部分に関してはこの程度でいいでしょう。
そんな勤め人仕事に就くことができた次のステップとしては
不動産投資をどうするか?
です。

不動産投資においても強いものとは戦わないことが重要です。

不動産投資に置いて強い奴らって誰だ?

が、まずもって問題です。
そもそも相手が敵であることを認識しないままに戦争を始めてしまったら
わけもわからないうちに撃たれて全滅です。

敵は競合する投資家です。
そう、不動産投資を始めるにあたっては私はあなたの敵です。
ライバルです。
賃貸需要と言う戦果を奪い合うライバルであることは間違いありません。
だから競合である私のブログを読むのを辞めるというのは時期尚早です。

我々の使命は収益不動産の流通市場を創造することである。

という、立派な企業理念を持っている会社で働いたこともありますが。
私はこの理念は結構好きです。
まさに私は不動産流通市場の発展に貢献したいという目的意識を持って
ブログを日々、更新しております。

さて、話がそれましたが、
そんな投資家との競争で、戦ってはいけないのはどんな相手でしょうか?

それはズバリ金持ちです。
金持ちが買うような投資対象を買いに行ったら負けます。
それも相当ひどい負け方をしますから注意してください。

孫正義さんが買ったという銀座のティファニービル。
推定400億円といわれますが、利回りは4%とか。
この利回りでOKなのは、孫正義さんが大金持ちだからです。

私たちのようなサラリーマン投資家はそもそも買えないという話ですが、
区分マンションの特に新築は同じような話なのです。

高価格、低利回りの商品は、多額の借金をして買うものではありません。
利回り4%ではどんなに頑張っても元利返済を家賃収入で賄うことはできませんし、
賄えたとして完済できたころには老人です。
不動産投資で何を得たいかによりますが、
少なくとも貧乏サラリーマンが手を出していい商品ではありません。

中央区銀座はそんな市場です。
同様に大手町は最強の地主、三菱地所が領土を持っていますし、
日本橋界隈は三井不動産、新宿には住友不動産と言う
財閥系不動産屋が要所を抑えています。
彼らと戦っても勝てるわけがありませんので、ほっときます。

なら地方がいいのか?
と言うと、地方は地方で大東建託やレオパレスに騙されて
賃貸需要を無視したアパート経営をしている金持ち
「地主」がいます。
彼らは土地がそもそもタダなので、
家賃を下げて入居者を集めようとします。
というか、大東建託やレオパレスという管理会社がそれをします。

そんな地主と、土地も借金で買ったサラリーマン大家が
値下げ競争をして勝てるわけもないし、お互い消耗するだけです。
ここからも逃げます。

選ぶべき市場とは「ニッチ」
そう、強いものが入ってこない物件を選べという事です。
私の場合には都心中古区分、再建築不可戸建、だけど都心に近い。
賃貸需要はあるけれど、ローンは簡単にはつかないから、
おいそれとサラリーマン大家が入ってこない市場。
金持ちはロット(=1件あたりの投資金額)が小さすぎてやらない市場で勝負しています。

都心部は高くて無理という思い込みから
貧乏投資家は入ってきませんし、
メンドクサイ、と言う理由で金持ちが敬遠する。
そこで勝負しています。

他にも色々あるでしょう。
シェアハウス!という戦略も実は最初はそんなニッチで勝ち残ろうとする
不動産投資家が生み出したワザでしょう。
今となってはマネされて大資本も詐欺師も入ってきて、
ローンを付ける金融機関まで現れて、
レッドオーシャンになってしまいましたが、
その始まりは悪くはなかったのです。

皆さんはどうでしょうか?
強い相手と値下げ競争をしなければいけない物件を買おうとしていませんか?
戦略的に市場を選択しましょう。

貧乏なうちは

『ゲリラ戦』

で連戦連勝しましょう。
自分が強くなったら、その資金力や規模の力で相手をねじ伏せられる市場へ
進出していけばよいのですから。