ツブシが効かない仕事ってのがある
能力がある営業マンってのは、
同業界であればどこの会社からも引く手あまたである。
証券の業界であれば、
野村だろうが、大和だろうが、日興だろうが、
どの会社に所属しても成果は出せるだろう。
銀行の支店担当者でも同じだ。
まあ、鹿児島銀行の行員が青森銀行の支店に移動したら
言葉が通じなくて仕事にならないかもしれないが。
しかし。
その逆に全く使い物にならないキャリアってのもある。
その企業から出たら給料が半分になるという類の職種である。
それはバックオフィスであろう。
特に経理、コンプラ担当など、これらは確かに外の企業に出ても
仕事がないことはない。
しかし、この業務は既に担当者がしっかり張り付いている。
ちょうどタイミングよく転職するしかないのだ。
そもそも、バックオフィス業務なんてものは、
外の相手が出来ないような落ちこぼれ営業マンが配属されることが多かった。
出来ない男がやっていた仕事をできる女が取っている。
男女雇用機会均等法の成果ってのは本質的にこういうことだと思う。
無能なホワイトカラーは仕事を複雑化させる
こういう部署に長期に居座ろうとするヤツは、
仕事を複雑化・俗人化させる傾向にある。
この人じゃないとワカラナイ。
そんな状態を意図的に創造するのである。
自分が再び営業・フロントに出てしまったら、
苦しむことになる。
結果的に社内で快適に、コーヒーメーカーで一杯やりながら、
カタカタとPCを打つような仕事を死守するのである。
そのためには、変な社内ルールを作り出し、
現場の最前線で戦う兵達(フロント営業マン)がその変なルールに
従うことになって、疲弊していく。
本当に有能なホワイトカラーは自分の仕事をなくしていく。
退職代行会社の「モームリ」の目標は、
自社のような会社が社会から全く必要とされなくなること。
だそうだ。
まさにあらゆる間接部門の社員が目標とするのはそういうことであり、
営業部隊と、工場。
さらに突っ込むなら、工場だけ。
あとは勝手に売れる。
という状態こそ、経営者が目指すべき姿である。
それを阻害して、自己の居場所を確保することのみに汲々とするのが、
無能なホワイトカラーの基本動作である。
私も今はそのポジションにある。
当然、勤め先の特定分野に根を張って、
業務をブラックボックス化するのが、
勤め人を長期化させるには最善である。
実際、過去の担当者はそうやってきた。
経理担当者などは、あまりに仕事が出来ず、
計算間違いを繰り返し、いよいよどうにもならなくなって、
逃げるように退職した。
私の前任者も悪い人ではなかったが、
法的手続をしなければならない案件を長期間放置。
もう無理となって私が引き継いであっという間に整理した。
それでもそんな状況を5年以上放置したのだから、
経営者も経営者である。
組織の改革は遅々として進まないものだ。
会社にしがみつくのも正義である
仮に私が大家ではなく、
息子3人の養育費をしっかり勤め人で稼がなければならん。
としよう。
その場合、私は出世競争をしたであろうが、
出世競争に敗れたら、
当然、業務複雑化戦略を取るだろう。
私のノウハウを同僚にオシエナイ。
分かりにくくするかもしれない。
それはある意味、自衛権の行使である。
勤め人として60歳、あわよくば65歳まで粘らなければいかんとする。
それは正当防衛だ。
自分が情けない気持ちになることは間違いないが。
幸いにして、私は来月、ついに勤め人が副業となる。
(大家業収益が勤め人給与を上回る)
生活のために勤め先にしがみつくような生き方はゴメンである。
勤め人の稼ぎを副業が上回る状態
例えば副業収入が粗利で100万円に到達したとする。
給与が月80万円程度であったとすると、
確かに副業は給与ということになるのだが、
この副業が、「固いビジネス」でないと
「再逆転」があり得るのだ。
例えば、デリヘルを経営していたとしよう。
デリヘル事業はやったことがないので詳しくないが、
突発的なトラブルで事業が消えることも当然あるだろう。
これではダメだ。
デリヘル事業のために勤め人を卒業していたら、
デリヘル事業がつぶれたら無収入である。
このようなケースでは
勤め人とデリヘル事業を可能な限り並走させるべきだ。
並走させつつ、不動産、株式など、
安定した収益をもたらす資産への投資を行わなければならない。
その意味では最初から副業は不動産か株式の方が良い。
ただし、株式はせいぜい配当利回り5%程度だろう。
年収1,000万円を得るためには、2億円の投資元本が必要になる。
2億円とはつまり勤め人の生涯賃金に匹敵する。
これ即ち、株で計画を立てると、才能がなければ
一生勤め人ということだ。
その意味では不動産でスタートする方が良いだろう。
そうやって、不動産なり株式からのリターンが、
給料を上回ってしまったら、原則として、
給料が資産収益を再逆転することは、ない。
永遠に追いつけないのである。
これは21世紀の資本論 (https://amzn.to/4iIvHtx)で説明されている。
勤め先にしがみつく勤め人程みじめな者はない。
まあ、家族のためには惨めだろうが何だろうがなりふり構わないのもまた、正義だが。
そうなりたくなかったら資産収益を積み上げるのだ。
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