勤め人の間違った努力

働き方

20代30代のソコソコ仕事ができる『勤め人(=サラリーマン)あるある』ですが。

今日はこれに関連する話です。

勤め人(サラリーマン)で成果を出す!

勤め人として成果を出すということは、
即ち「会社のマネジメント(役員)」が要求する仕事を、
要求される以上の水準で達成すること。です。

もし、あなたがマネジメントの役職であれば、
オーナー(=株主)の要求、即ち、「株主利益の最大化!」
これがミッションです。

1つ気を付けて欲しいのが、
株主がマネジメントに要求することに「勤め人(サラリーマン)、部下の
給料を上げるというミッションは含まれていません」
まず、このポイントを抑えたうえで、
勤め人の皆さんに話を聞いて欲しい。

結果を出す(=マネジメントの要求に応える)

サラリーマン、特に仕事がそこそこできる人は、
マネジメントの要求にこたえることができます。
マネジメントの要求とは「ノルマ」です。
売上を「毎月1,000万円以上」、「年間2億円以上」、「新規開拓6先」などなど。

株主の利益を確保する目的から逆算した売上が、
各営業部隊に割り振られます。
若い社員であれば、そこそこ低い目標が与えられるでしょう。
仕事ができる人は新卒から数年間、ノルマを達成し続けることは容易でしょう。

私の場合にも債権回収ノルマ、月1,000万円を最速で達成した新人。
ということで、社内で噂になるほどでした。

結果を出してもボーナスは増えない。

若くして先輩社員を上回る結果を出して、上司から評価をされると
私は調子に乗ります。
「俺の給料は月28万、ボーナスも年間60万程度」
「俺より成果を出していない先輩社員が年収700万とはどういうわけだ?」と。

残念ながら25歳の社員の年収は400万円を超えることはありません。
今思えばそれでも社宅が与えられて実質的には400万円以上だったと思いますし、
けして安い給料だとは思えませんが、
若い私はそれが何故か分かりませんでした。
そのころにサウザーラジオ【別のタブが開きます】を聞いていれば違ったでしょうが。

日本の給与システムでは、給与=必要な生活費と言う社会主義的なシステムですから、
成果給は、ほとんどありません。
成果を出しても出さなくてもボーナスは変わりません。もちろん基本給も。

圧倒的な数字を達成し続けていても、
せいぜい与えられるのは、同期最速の昇進。
年間30万円程度昇給し、周りよりも2,30%高いボーナスをもらえるだけなのです。

じゃあ転職だ!

30歳でせいぜい年収500万。
順調に出世しても年収はその程度。
それが私の勤務先の現実です。

大学の同期の商社マンやメガバンカーは30歳で年収1,000万を越えるというではないか?
後輩の日テレ社員に既に年収で負けてるぞ。
それもしがない借金取りじゃないか俺は!

こんな周りと自分を比較するような思考回路に陥っていました。
早稲田を出たら、そりゃあ弁護士もいますし、一流企業に入った同期もいます。
まだ未熟な私は周りのトップクラスと自分を比較して焦りました。
「この会社で出世してもダメだ。」

『実力主義の、成果報酬の会社に転職しよう』

これが私の出したソリューションでした。
その結果、投資用マンションの営業マンと言う、
スーパーレッドオーシャンに飛び込んでしまい、
半年間、死ぬほどブラックな労働をさせられます。
確かに年収2,000万も可能ではありましたが、
会社の商品(割高な不動産)を売ったら1.5%がインセンティブ。
つまり10億円の物件を売って、
やっと1,500万円の報酬がもらえるという話。

それも10億円の物件は、営業マン数十人が
皆売りたがるので競争が激しい。
会社の利益もたっぷり乗った10億円なので、クッソ高い。
そもそも10億を買えるお客さんもいない。

ということで私の想定年収は200万円まで落ち込みます。

『こんなムリゲーなら元の業界に戻ろう…』

そうして私は半年だけ成果主義、実力主義の投資用不動産会社を去り、
元の債権回収の業界に戻りました。
その結果、仕事は楽になり、
ダブルワークも開始、結果年収は600万円を超えます。

私が弁護士をあきらめ、目指していたのはインベストメントバンカーでしたが、
何を間違えたのか、債権回収や投資用不動産販売会社を転々としていました。
しかし、この2つの仕事の組み合わせが
私を年収数千万円迄引き上げるとは思いもよりませんでした。

話はそれましたが、実力主義・成果主義の業界
(保険、不動産販売、証券、外資系証券など)は死ぬほどブラック労働です。
私の例を見る迄もなく、死ぬ思いをすることでしょう。

『朝7時には出社しろ!夜9時までは電話でアポ毎日5件取れ!』
などなど。
夜9時からはデスクワークをして終電まで働き、そこから
飲みに行って2時まで上司の武勇伝を聞き、3時に家に帰りついて
死んだように眠り、
3時間後起床して出社。ハイ、地獄です。

第一の間違いそれが「成果報酬の会社への転職」です。

資格を取ってスキルアップ

私はやったことはありませんが、

社会保険労務士、宅建、税理士、司法書士など、
仕事の稼ぎのショボさを資格で取り返そうとする人は多いです。

しかし、レーサム(不動産会社)の創業者は宅建持っていませんよ?(笑)
その資格でいくら稼げるのか?
これも私は資格を持っていないので何とも言えませんけど、
資格の有無は稼ぎには全く関係ありません。

ビジネスはセールス能力次第です。
この点は深くは触れません。

当然MBAとか、大学院に行くというのもこれと同じ。
それ自体は給料が多少増えるだけで、本質的に楽にはなりません。

じゃあどうするのが正解なのでしょう?

もっと頑張って今の会社で出世をしていく

どうですかねぇ。
自分が40歳だとして50歳の社員の年収を見てください。
せいぜい2割~3割増えているだけではありませんか?
業界によってはそこがピークかも?
部長になっても年収は倍になってますか?
おそらくなっていないのでは?

多くても3割程度同世代より高い。
そんなもんじゃないっすか?

それで多数の部下の管理をして、
部署の数字を管理して、
取引先にも挨拶して、

死ぬほど忙しくないっすか?

給料は3割高いかもしれませんが、
倍以上ストレスが多い気がしますねえ。

昇進はストレス以上に給料は増えないのですよ。

じゃあ一体どうすればいいんじゃあああああ。

はいどうぞ、以下がソリューションです。

自分のビジネスを作る

これしかありません。
サウザーさん(前述)は「自分の商品」との言い方をしています。

自分の商売を持つことが唯一のソリューションです。

勤め人(=サラリーマン)は他人のビジネスの歯車

我々勤め人は誰のために働いていますか?
そう、企業オーナーの株主にため、そこに行きつきます。

株主どもは働きもしないで、利益を取ってるじゃないですか。
オーナー企業の社長も自分がオーナーなのでがめつく稼ごうとします。
そうなんです。
我々も『アイツらの側』に回ればいいのです。

そうしたら、『株主でゴザイマス!』
と言って、利益を最大化させるように、
エリートマネジメント層のケツを蹴っ飛ばして働かせ、
その末端の働きアリどもを働かせ、
自分はウマい汁をすすることができます。

だからといって株を買ってもダメ!

じゃあ「三菱商事」の株を買おう!
おれも今日からオーナー様だ!
という発想をしたあなた!
まあ、悪くはありませんけど、
三菱商事の配当金で自分が金持ちになるのに
何年かかるか考えてみてくだされ。

30万円で配当率が3%ですよ。
年収300万円で独身リタイアを目指しても、1億円は投資しないとダメです。
その1億円を得るために毎年200万円ずつ投資しても50年かかります。
そんな投資でリタイアできる程、
世の中甘くないっす。

だから利回り10%以下では話にならんのです。

自分のビジネスを持つ

私のビジネスは不動産です。
しかし、粗利10%程度の商売ですから、
大したことはありません。

私は『不動産』をおススメしているので、
不動産のビジネスと勤め人(サラリーマン)を並走させていくことをおススメします。

種銭を貯めるまでは、節約、ダブルワーク、私の債権購入(笑)で資金を貯める。
貯まったら機械的に自分の投資基準に合う不動産に投資を続ける。
これを繰り返すことが、正解です。

私も勤め人を15年も続けてきましたが、
結局自分の資産として残っているのは、不動産事業だけです。
どんなにサラリーマンで頑張っても、会社はつぶれたり、
転職して何も残っちゃいません。
結局自分のビジネス以外には何も残らないのです。

結論

勤め人は、転職、出世、資格の道はいばらの道。

勤め人の立場を利用して、自分のビジネスを作れ。

以上