勤め人が評価される基準は数値化できない

勤め人卒業関連

定時退社、有給フル消化作戦が失敗した理由

昨日と同じく、
朝6時台にはオフィスの席について、
夜8時までオフィスに在席

今日もコピペのように
朝7時前には席について
今日も9時(PM)まで働く。

振り返ると前回の反省は「勤め人のくせに平日定時退社
有給フル消化という挑戦をしてしまったこと」だ。

21時まで残業をしてみると、
確かに残業マンがいる。

別に他人が残業していようがいまいが、
どうでもいいことだと思う。

しかし、

他人もどうでもいいと思うかどうかは
私が決めることではない。

他人は「あいつは暇そうで残業もしていないし、有休をガッツリ取っている」
と見る。
そうなると、前任者(私より高給、有能)と同じレベルの業務を回していたのに
更にもう1つ仕事を与えられる。
「まあその程度はどうにでもなるな」
と思って、引き続き定時退社、有休消化して大家業に注力する。

すると、さらに仕事を回される。
仕事を回してくる人間は子供のスポーツやら、
家族の問題とやらで理由を付けて帰宅し、しょっちゅう休むし、
マネージャー業務ではなく自分の好きなプレーヤー仕事だけして自由に出張する。

なるほど。

私が引き継いだ仕事は退職者が、放置して、一番やっかいな状態のまま
去っていった後始末だ。
まあ、難易度は高くはないが、かなりの高給を貰っていた社員であった。
それをそのまま引き継いだだけで私は業務量としては十分だと思っていた。

しかし

勤め人の仕事は「業務、数値」で評価されるものではないのだ。
これが事実である。

誰が、何を、どうやっているか。
そしてそれを評価者がどう思うか?
「感覚」が重要であり、「数値」はあまり関係ない、「印象」の世界である。

私の感覚としては、
私より年齢も高く、高給な人材がやっていた業務と同じことを回していたのだから、
それで十分だと思っていた。
それを処理して定時退社、有休消化をしても問題ないと「勝手に」判断していたのだ。

これが間違いだった。

勤め人に必要なのは「必死さアピールだ」

面白いことがある。
以前、一緒に働いていた勤め人がいるのだが、
彼は革命的に「仕事ができなかった」。

都内の一流と言っても、まあ差し支えない大学の大学院まで出ている秀才だ。
人生で私の部下的な地位に置かれたのは彼が最初で最後になると思う。
彼はプライドが高く、私がOJTなのに、
入社早々、私の仕事のやり方が「雑で、何もできていない」と、
「指導」をしてくれた。

さすがに私も頭にきたのだが、
まあ、別にこのルパン三世みたいな髪型のヤツに怒っても仕方ないし、
コレを採用して、私の下につけた上司もアホだな。
と、思って黙っていた。

私が黙っていたので彼は調子に乗って、私に更に指導してきて、
投資先企業の財務分析をしろと言ってきた。

悪いけど、不良債権先の中小企業の財務分析を一生懸命したところで
何も出てこない。
出たらマズイことは決算書に書かないのがマトモな中小企業のオヤジである。
金融債権者に出す決算書なんてアテにならん。

売上と粗利と営業利益と現預金だけ見ておけばいい。
そもそも不動産価値と返済キャッシュフローだけを評価して買った不良債権だ。
地元の金融機関が融資してくれなければ債権を転売して回収するだけだ。

財務分析をしても良いが、分析して、アドバイスを聞くような相手でもない。
ハナから債権者と敵対している姿勢の経営者なのだ。

このルパンも、私を「指導」するだけにしておけばいいのに、
私が黙っているのをいいことに、
私の無能っぷりを私の上司に報告したのである。
上司は烈火のごとく怒った。
もちろんルパンを怒った(笑)。

すると、ルパンは職場の別の部長に泣きついたのである。
なるほど、別の部長は私の上司と折り合いが悪い。
別の部長はルパンと定期的に飲みに行って、
私の上司と私のことをいつもバカだ、無能だ、クズだと吹聴していたらしい。
それを真に受けたルパンは私を「指導」し続けた。
(繰り返すがルパンは私のOJTを受ける側である)

結局、他の部署の部長に泣きついて、
そっち側の部署に異動になったルパンは嬉々として働いた。
ルパンだけに「ウッキー!」である。

しかし、残念なことに、OJT指導者に「指導」をするようなアホなので、
別の部署の部長も
「コイツこそアホやないか!」
と気づいて、
ルパンにパワハラ的な指導を行った。
結果、ルパンは「うつ病になった」と言い出して、休職してしまったのである。

勤め人は休職カードを切ることができ、
休職カードを切ると出世の道はないが、勤め先としても休職を受けざるを得ない。
適当に出社しては診断書を取って休み続ければ、延々と休職できてしまう。

それを1年程度繰り返して、ルパンは最終的に「金融のホワイト企業」として
有名な〇〇中金に転職していった。
業界では有名な私の勤め先でバリバリやってきた!と、面接では言い放ったらしい。

ひでえ話だが事実だ。
彼は無能だったが、必死に頑張るアピールは凄かった。
事実として、別の部長に取り入って、私の部署で採用されたにも関わらず、
そっち側の部署に異動したかったらしい。

何やら税理士の息子で、経理をやりたかったらしいが、
馬鹿なので税理士にはなれなかったようだ。

勤め人はシゴトができるかどうかよりも、
「敵対する部長を攻撃するために指示通りに動いてくれる」
そんな社員が重宝されたりもする。
必死に動いてくれることが重要なのだ。

さらにもう1つ。

病気アピールだ。
身体が弱い、悪いことを理由に、ずっとリモートワークしているヤツもいる。
私もそれをさせて欲しいが、さすがに言えない(笑)。

私はビジネスマンとしてのプライドがあるし、
副業であっても経営者をやっている。

自分が経営者なのに、「自分がこうされたらいやだな」と思うことはしない。
人が見ていなかったら路上でウン〇をするか?という話だ。

しかし、路上でウ〇コできるヤツは強い。

病弱アピールをして、戦場の最前線から逃げて後方支援に回る作戦だ。
普通の経営者であれば、「ウン〇マンをいかに切り捨てるか」を考えるが、
私の勤め先の社長はキリストの生まれ変わりかと思うほどの仁者である。
存在が許容されている。

一方で

前任者が1つしかやっていなかった業務を引き継いで、
完璧に回し、さらにもう1つ2つを担当している私に対しては、
更に業務を負担させるということをしてくる。

OJTに「指導」するルパン三世やら
永遠のリモートワーカーがOKなのに、2倍担当して定時退社、有休フル消化は許されない。

理不尽に対して怒れるほど私も若くはない

人生40年以上生きていれば「理不尽」は腐るほど見てきた。

必死で借金を返済している人がいるかと思えば、
与党衆議院議員への債権は請求すらしない。

破産した債務者かと思ったら、カネを隠していたようで、
しばらくすると普通に復活して
親族名義で会社経営を牛耳っているヤツ。
枚挙にいとまがない。

勤め人でも、オーナーと幼馴染だからバカだけど経営管理部長だったり、
弟だから役員だったり。

そんなもんは死ぬほど見てきた。
笑ってしまうような業績をたたき出すエース社員でも、
薄給で働いていて、私の面倒もよくみてくれた人もいる。

使えない人も使える人も、給与はたいして差がないのである。
なぜならば、
「給与は労働力回復のコストを払っているだけ」
だからなのだ。

成果に対する報酬は給与ではないのだ。

そんなことは30代前半では既に分かっていたから、
私はルパンの指導に対してキレたりはしなかった。

私よりも明らかに業務量が少ない社員をやり玉に挙げて、
責めるような愚行はしないし、
勤め先にもそんな社員はいない。

企業は共同体なので、強いやつ、弱いヤツがいていいのだ。
家族だって、役立たずな息子がいても許されるだろう。

私の叔父の一人も最近死んだが、死ぬまでそんな社会不適合なヤツだった。
薬も飲んでいたからおそらく病気の類(たぐい)なのだろう。

私はその叔父が嫌いだったが、
親父はその叔父のわがままも許していたし、
祖母もかわいがっていた。

私も息子を持つまでは、その気持ちは分からなかったし、
「無能な人間は切り捨てるべきだ」という思考回路しかなかった。
今ではそんな弱い存在も許容する程度には人間が成長した。

優秀でサボるヤツは無能で一生懸命なヤツより苛められる。それが勤め人だ。

勤め人の世界は、こういうことなのだ。

論理的で正しい作戦を立案するヒラ社員がいたとしよう。
このヒラ社員は、直属の上司からイジメられるだろう。

なぜならば上司の地位を脅かしかねないからだ。
組織という閉鎖的なムラでは、このような理不尽がまかり通る。

残念だが、
仮に私の兄の子(甥)が優秀で、私の家に下宿をしたとしよう、
明らかに合理的で、改善が期待できるルールを提案して、
私の家庭のルールを変更しようとしたりしても、
私はこれを受け入れるかどうか分からない。
私の家族が賛成しないことには、受け入れない。

これと同じで正論は正論として通らないのが「当たり前」である。

だから、
私の勝手な正論
「前任者と同じレベルの仕事をやっている、前任者は私より高給だったはずだ。その前任者の仕事を全部巻き取って、さらに他の業務もやっているのだから、私には定時退社、有休消化の権利がある」
これは通らんのである。

私が年間1億円の利益を上げたとしても、
私が毎日3時に帰宅して、有給休暇をフル消化していたら、
私は同僚から「あいつだけおかしい!」と批判されるのである。

これが「人間の作る社会」と言うものだ。
日本的なのかどうかは私は外資系の企業で働いたことがないので知らん。

要するに
私が一人で年間3億やろうが5億やろうが、
生活保障としての給与はさほど変わらない。

大事なのは
〇周囲から目を付けられない程度に必死さアピール
〇体調を悪くするほど働いているアピール
〇スケジューラにはビッチリと予定を入れておく。
〇電話には率先して出る。
〇シュレッダーのゴミがたまったら捨てる。
などなど

勤め人としての「様式美」をちゃんとやるしかない。
それをした上であれば
自分が支配的な株式を保有していない企業で勤め人をするということはそういうことなのだ。

私は大いに間違っていた。
40過ぎて今更そんな間違いをするな!と言う話であるが、
身をもって教えてくれた、上司には感謝しかない。

私は変わるだろう。
勤め人は「俳優業」だ。
茶番なのだが、必死アピールだ。
数字をぶちかますよりも、7時に出社して夜9時までやっていると、
あたしい仕事は多分来ないだろう。

断る余地もできる。

実際今、私は全然暇なのだが
「SATさんは忙しそうだから」と、会話の始まりに枕詞が付くようになった。
素晴らしい変化である。

周りの印象や、期待値をコントロールし、自分に最適なホワイト環境を
勤め先の中で構築する。
これは非常に困難だが、これをやるしか生き残る道はない。

間違っても私のように「俺は高給の前任者よりやってるのだから定時退社する」
と言うようなバカをしないように気を付けて欲しい。
空気のような存在になるべきなのだ。

17時と同時に退社の挨拶をするような空気は空気ではない。
皆に気づかれぬようにいなくなるのが空気なのだ。

頑張ろう。

をはり



以下は宣伝である。

早速熱烈なファンから数件申し込みが入った。
料金設定を見れば分かる通り、
これで利益を出すつもりはない。

勤め先には友達はいないので、
トモダチ作りなのかもしれない。
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ちなみに私の年収から計算すると時給は5万円以上であるから、
30分1,000円(税込)は破格。
X(Twitter)ではたびたびメッセージで相談されるのだが、
相談してくれるのは変な度胸がある人だけだ。

私が本当に助言したい「奥ゆかしい人たち」は
「タダで聞くのは図々しい」と遠慮してしまう。日本人である。
逆に1,000円で罪悪感を消してもらい、堂々と相談してほしい。

何もアイデアが思いつかなかったら1,000円は不要だ。踏み倒してみろ!
ブログの記事にピンときたら遠慮なく俺の場合はどうすか?
と、聞いて欲しい。
私だってただの勤め人大家だから、なんでも知っているわけじゃない。
一緒に挑戦するケースがほとんどだと思う。

共に資本主義戦争を勝ち残ろう。