パーキンソンの法則を舐めるな!

落とし穴

支出は収入まで膨張する、仕事の所要時間は期限まで膨張する。

○○の法則。
これをナメてはいけない。

ピーターの法則、パレートの法則など、
法則と名のつく言葉は多い。
この法則から人間という動物は逃れることができないのである。

特に中途半端に稼いでいる、
私のような人間は、
この法則と戦わざるを得ない運命にある。

要するに、入ってくるカネは全部使っちまう。だって人間だもの。

という話である。

意志の力には一切期待してはいけない。

ダイエット、勉強、仕事…。
強靭な意思で成し遂げようと誰もが思う。
動物的な欲求を制御するのが人間の意思だ!
と、思ってしまう。

万物の霊長たる人間。
私たちはついつい自らを過大評価してしまう。
そして失敗する。

食欲の前に人間は無力だし、
性欲の前に人間は無力だ。
眠い時は寝るしかない。

3大欲求はもちろんのこと、
資格試験に合格するために勉強をする。
などの決意も、安易に飲み会に行く、
遊ぶ、などの欲求の前に敗北することを、
私たちはよく知っている。

先ずは、意思というものが、
絶望的に役に立たないものだ。
という前提に立つべきである。

意思の力を使わずに、
ダイエット、勉強、タネゼニ作りをして行こう。

欲望と同盟を結べ

意思と欲望の関係を対立軸ではなく、
同盟関係に持っていくことだ。

対等の関係だ。

意思の力で欲望を完全に抑えようとしがちだが、
大体、欲望の逆襲に遭って、意思の目標は敗北する。
1日2日、1週間と言った短期では勝利を収めることができるかもしれない。

しかし、1カ月、2カ月‥‥
意志の力は弱まる。
欲望の力は一定のままで粛々と弱まった意志を制圧していくのである。
意思の力は監視していないと動かないのに、
欲望の力は自動運転で攻め込んでくる。
抑えることは原則としてできない。

そこで同盟関係を結ぶ。
欲望の力と、取引をするのである。
欲望の力も所詮は同じ1つの身体を共有している仲間だ。

例えば食欲の思いのままに身体に悪い食事をしていれば、
肉体が滅びる。
肉体が滅んでしまうことは、
欲望にとっても歓迎できないことである。
健康という共通の目標を設定し、同盟を結ぼう。

同盟する以上は欲望にメリットを与えなければならない。
欲望のメリットはシンプルだ。
3食ラーメンを食べたい。
満腹になるまで欲望は好きなものを食べたいのである。

そこを1歩譲る。
意思と欲望の合意を結ぶ。
「1日3食のうち、2食は欲望に譲る」
その代わり1食は意思の食事をする。
などである。

食欲が強い人、性欲が強い人など、
欲の強さは千差万別だから、
そこは各々自由に契約をすると良い。

私のダイエットの場合、
極端に意思側優位の盟約になってしまい、
ダイエットに成功しては1年程度かけて戻る。
と言うのを繰り返してしまっていた。
今は、週1回は好きな物を喰らうことを許容して、
欲望に配慮するようにしている。

欲望は味方だ

手ごわい敵だから同盟関係を結ぶのだが、
厳密にいうと欲望は敵ではない。

生物として生き残るために最適な反応が欲望なのだ。
ただ、欲望は人類の進化に遅れている。
急激な文明化に適応できないまま、
石器時代の本能が欲望として脈々と残っている。

全ての欲望を敵視するのではなく、
ある程度は必要なもの。
(性欲がゼロ、食欲がゼロだと生物としては即滅ぶ)

おいおい欲望君。
現代は食料生産性が高くなっており、
私はいつでも十分に食料と交換できるお金と言うものを持っている。
焦らなくても飢えることはないよ。
と、交渉して、適度にお互い充足し合って生きよう。

その意味では性風俗などに行く人はバランスをうまくとっているのだと思う。
政治や法律もその必要性とバランスに配慮して、
存在を許容しているのだと思う。

どうしても私のようにマジメで頑張りすぎるタイプは、
欲望を完全に制圧してしまおうとしがちだ。
それによって私も色々失敗をしてきた。
抑圧した欲望の反撃にやられるのである。

欲望さんには定期的に貢物をして、
過度に抑圧しないように気を付けよう。

つづく