インフレ税が上がっている

税金

頭がいい人も思考停止する

アウシュビッツ強制収容所の隣に住んでいたドルフ・ヘスとその家族。
毎日大勢のユダヤ人が虐殺されているその隣に住んでいたその家族だが、
平和に幸せに生活していたという話。

関心領域という題名がついている。
ヘス家族は毎日銃声、絶叫が聞こえる中で、関心があるのは
ドルフ・ヘスの出世だけで、幸せな家族生活を営む。

まさに現代、東京のそれだ。
マンションの隣の部屋で拷問が行われていようが、
覚せい剤が製造されていようが、知る由もない。
知らなければそれでいい。
自分の幸せだけが関心事である。

まあ、私もズバリ、そっち側の人間であることは否定できないのだが、
人間として異様な状況であり、
社会がそうあるべきではないことは知っている。

まさに私も片足を突っ込んでいる、
「資産家階級」というヤツがまさにそのドルフ・ヘス家族の状態である。
霞が関、丸の内の高層ビルの一族は、
貧困層に関心などない。
私も投資先の地方中小企業の給与明細を見て、
愕然としたのだが、かといって、赤字のくせに賞与が出せるわけない。
と、正論を吐く。

ドルフ・ヘスさながらである。
私もサラリーマンだから、会社の方針には従う。
官僚も勤め人なので、政府の方針に従うしかない。
まさにそう。
関心領域の外側にあることは、起きていないことと同義なのである。

知的水準が高くてもEQが低いということかもしれない。
れいわ新選組が躍進しているが、
それを支える有権者がいるという事実を忘れてはいけない。
一億総中流の頃ならば間違いなく、あの政党はネタであった。
しかしそうではないのである。

税率はそのままで増税することはできる

私は5~40%の所得税を課せられている。
今年は減価償却200万円/年の物件を買ったので
さすがに40%の世界には踏み込まないように、
それをするくらいなら法人に売上を付けるということをしている。

この課税所得の部分。
インフレが起きたらそれに合わせて引き上げないと、増税になることは、
私のブログをフラフラしている諸兄においては直感的に理解できることだろう。

2024年10月の衆院選挙で、
国民民主党が行っていた、所得の壁、103万円を178万円に引き上げろ。
という政策も全く同じ意味である。

極端な例で考えてみるといい。

所得1000万円、所得税30%の人がいたとする。
税金控除後の手残りは700万円だ。
生活費が300万円かかるとしようじゃないか。

インフレで生活費が600万円になるだろう。
給与もインフレで2000万円に上がって、
所得税は30%、しかし、1000万円~2000万円の部分には40%の税がかかる。
そうなると、1000万円部分には300万の所得税
1000~2000万円部分には400万円の所得税がかかるのである。

合計700万円だ。
手残りは1300万円だ。
生活費は600万円のままである。

手残りに占める生活費の割合は
前 300÷700≒42.8%
後 600÷1300≒46.15%

確実に増えている。
インフレが起きて、課税所得のバーを動かさない、
各種控除の上限額を引き上げないことで、
増税が可能になる。

社会保険や介護保険は細かく上げてくるくせに、
こういうことには無視を決め込むのである。
まあ、それでも公務員の皆さんを責めるつもりはない。
同じ勤め人だ。
言いたいことは分かる。

私の勤め先もホワイト()だが、
有休を全て消化していない社員に対して、使えとは言わない。
ずる賢い社員だけが全部消化しつつ、実質的な休日と同じように
その上でのリモートワーク()をしている。

人はそういうものだ。

勤め人は評価されない、出世に影響しないことには、
一生懸命やらんのである。
誰が悪いと言っても仕方がない。

だって人間だもの。

かといって、上司も役員も誰もが悪意を持って
税金をむしり取ってやる!
と、思っているわけでもない。

税務署員だって、言われるから仕方なく徴税しているのだと思う。
借金取りだって勤め人だ。
言われるから仕方なく回収する。

考えているのは自分の生活のことだけだ。

全員の関心領域が狭くなっていくから、
どんどん社会が息苦しくなる。

政権が定期的に打倒されるのは、
息苦しさが限界を超えた時である。

鎌倉幕府が打倒されたのも、別に後醍醐天皇の力ではない。
北条氏が自分の関心領域だけで生きたことで、
関心領域の外側に置かれた武士たちの我慢が限界になったのだ。

室町幕府もそう。
まさに足利義政が詫びさびの世界に引きこもって、
優雅に生きていたところに、飢饉が発生して、
庶民が破壊、略奪をやむを得ず行ったことで世が乱れたのである。

江戸幕府に関しては、欧米列強の策略と、
それに乗せられた坂本龍馬のような売国奴のせいでもあるが。

それはさておき。
為政者が関心領域の中に留まるのであれば、
外側に置かれた者は為政者を打倒することは許されている。
人間は思想を共有することができる。
ホモ・サピエンスが、ネアンデルタール人や、ジャワ原人を皆殺しにできたのは
その力だ。

実際日本人には、打ちこわし、米騒動、応仁の乱、第二次世界大戦を見る限り、
戦闘民族としての優秀さがある。
国民には革命権があるのだ。
テロだろうがなんだろうが、関心領域とか言って、
アウシュビッツの隣で幸せな家族生活をエンジョイできるようなヤツらだ。
ガス室でむざむざ殺されるくらいなら、
そいつらの喉に嚙みついてでも一矢を報いて悪いわけがない。

そういうギリギリまで庶民を追い込んだら、
大変なことになると思う。

インフレ税対策

1つしかない。
しみったれた生活をすることだ。
食料価格が2倍になったら、
米ではなくて麦、ひえ、粟などの雑穀を食べる。

肉が高いなら全て鶏肉にしたらいい。
3食食えないなら、質を見直して2食に減らす。
そうやって消費を減らすのだ。

合成の誤謬などしったことではない。
自分が生きねば始まらん。
私は家族旅行もしないし、
土日も遊びにも行かなければ外食もしない。

そうやって貧乏生活を続けている。
子供にも「ほしがりません、勝つまでは」という教育をしている。
他人から与えられた自由は偽物だとも教える。

自分の経済基盤を作る。
つまり資本家側に回る、回り切るまでは、
徹底して消費を抑えて、貯蓄に励み、自分の商売を回す。
自分の商売が自分と家族を食わせてくれるようになるまでは、
歯を食いしばっていきるのだ。

労働者のくせに資本家の猿真似をしてはいかん。
資本家が見せるているのは、
労働者が資本家の猿真似をして浪費させて、
資本を蓄積させないためなのだ。

をはり