どこまで強欲に行くべきなのか?

資本主義の分析

金銭欲の話

私が27歳にして打ち立てた目標は低かった。
当時の400万程度の給与に怒りを覚え、
大学の同級生たちが30代で1,000万円プレイヤーになることを羨み、
ブラック企業に転職。
ブラック企業の営業では全然売れずに
再び金融業界の窓際である債権回収の世界に戻り、
勤め人1本では厳しい、、、、、給料+大家業で1,000万の年収を稼ぐぞ!
と、決意した。

1年後、妻と結婚して世帯年収800万となり、2件の区分を買って、
すぐに(世帯)年収1,000万円を突破。
妻の妊娠出産で年収800万に落ちたものの、転職で年収1,200万円(世帯)となったのが
33歳の頃。
さらに3つの区分マンションを買い足し、1,500万が見えた。

私は当初目標の1,000万円を達成したのに、さらにもっと、もっと。
と、物件を増やすことにまい進した。
ふと、立ち止まって、俺の目標は既に経過した。
新たな目標を設定すべき時だ。
と、思い直して考える時間が必要だった。
いや、その考える時間はあった。

しかし、また新たに設定された目標はCF100万(給与を除く)という、
当初の目標(給与+家賃)で年収1,000万円とはかけ離れた目標になっていた。
なぜ月100万なのか?
なぜ給与は0の前提で計算したのか?
哲学は何もない目標設定だった。
勤め人を辞めても月100万CFがあったらいいな。
という、単なる強欲である。

このように、ヒトとは、年収400万の独身男であった時代を忘れ、
さらに上へ、上へと夢を見てしまう。
夢と言えば聞こえがいいが、単なる金銭欲である。

30代はまさに不動産CF100万/月のために全てを投げ出した10年だった。
まあ、楽しかったと言えば楽しかったのだが。

38歳の時にいよいよ不動産CFが60万台から70万台に手が届くか?
という段階まで進んできた。
私が30代前半にさっさと勤め人を卒業した聖丁に魅了されるのは必然であった。

俺も勤め人卒業だ!不動産CF100万に一気に乗せるぞ!
と、思ったものだ。

40歳になると、妻がCF100万弱の相続を受けて、
世帯での不動産CFは150万を超えた。
『おいおいおいおい、ゴールテープはそういう切り方かよ。」

世帯不動産CFが150万/月を超えているから、
もう勤め人は辞めてもいいのだが、私はまだ、勤め人をしている。
そして今年、勤め人の給料を家賃が超えた(満室想定)。
まあ社宅による恩恵やら、諸々を加えると、まだ勤め人の収入の方が多いのかもしれないが、いずれにしてももう十分だ。
今募集している1室の空室が埋まると、ついに不動産(&副業)CFが月100万に乗る。
私単体で、である。

27歳で打ち立てた目標はあっという間に達せられた。
それから13年で世帯不動産CFが100万/月を突破。
それから5年で私単体でも不動産CFが100万/月を超えた。

別に大家業界では月100万CFなどは普通というか、
全く少ない、零細大家だ。

問題は、私が当初の目標を達した後でも、
さらに拡大しようと志向していることにある。
「当然のこと」として、私は資本の拡大を目指している。

勤め人卒業後の目標はおそらくこうなる

勤め人+大家で成し遂げたCF(月200万)を、
大家業単体で成し遂げる。という目標を作るに決まっている。

そうやって、拡大、拡大、拡大するのである。
資本主義とは、資本があたかも意思を持つように自己拡大するシステムだ。
バフェットの資産があそこまで拡大したのも、
資本の自己増殖意思と、バフェットの投資の才能の組み合わせであろう。

私のようなザコ投資家でさえ、拡大する資本主義の意思に操られている。
米や小麦は、人間は栽培していると思っているのだが、
米や小麦は、植物としての意思があり、人間に栽培させている。
という説があるらしい。

まさに資本とは、穀物のようだ。
人間の脳をハッキングして、
拡大、拡大、拡大とマインドコントロールでもしているかのようだ。

ある意味、この資本主義脳は先天的に決まっているのだと思う。
私は申し訳ないが、左翼が言うことに対して、ムシズが走る。
共産主義の社会にでもなったら、気持ち悪くて亡命してしまうかもしれない。
しかし、立場を逆にして見れば、資本主義、自己責任論、勤勉という概念に対して、
青筋を立てて反対してくる左翼というのは、私の裏返しである。

いずれにしても。

私は資本主義の意思の奴隷なのだ。

月100万の不動産CFを達成したら、次は200万まで勤め人継続だ!
と、ゴールポストを後ろにズラしてしまう。

いや、そもそも、なぜ200万必要なのか?
という根本的な問いを自分に投げかけなければならない。

月200万のCF(手取り)なんて、
最高裁判所長官、内閣総理大臣、衆議院議長、
警察庁長官、検事総長でもそれほど手残りはない。
それは、必要なのだろうか‥‥。

手取り100万もあれば、
家賃30万円を支払い、食費に10万円、教育費に一人月10万円
それで月50万円。相当贅沢な暮らしだ…。

さらに妻の収入もある。
なぜ、私は、月200万ものCFが必要なのか?

これは再投資の原資が欲しいのだと思う。
実際にあった方がいい。
これこそが資本主義の洗脳、マインドコントロールである。
強欲。
これを私は敢えて手放す決断をしなければなるまい。

子供の教育に熱を上げる親は見苦しい

自分のDNAだけは拡散させたい!!!!
これが教育の本質だ。
自分の子に学歴を付けさせて、いい会社で働かせ、いい暮らしをさせたい。

エゴである。
エゴ丸出し。
自分の都合の押し付けだ。

私も長男でヤってしまった。全く恥ずかしい。

ただ、残念なことに、教育では人はそこまで変化しない。
たしかにエリート勤め人になるには、学歴があった方がいいだろうが、
要するに親はそれしか稼ぎ方を知らんって話だと思う。

士業もあれば、経営者もある。
たしかにエリート勤め人(上場企業で30代で年収1500万に到達するような企業)はいい。
最近はホワイト化も浸透してきている。

ただな、勤め人で年収1500万に乗るのは男性でも3%以下だ。
確率は相当低いと言っていいだろう。

そしてそれが詰め込み教育で成し遂げられるかどうかは、
因果関係が立証できない気がする。
そこそこ勉強に才能がある人間として産まれたかどうかの問題であり、
勉強の才能がない人間にサピックス、お私立中高一貫教育を与えても、
果たして逆転できるのだろうか?
無駄な投資である。
パチンコと変わらないと思う。

むしろ勉強以外に才能があった場合にそれを潰しきるには十分だ。
サピックス、中高一貫詰込み教育ってヤツは。
大谷翔平だって、お受験競争をさせられたら、その才能は潰されていたはずだ。
むしろ多様な経験と自由意思で才能を探した方がいいし、
見つからなかったらお受験なり、手に職系に進んでもいいだろう。

何がいいたいかと言うと、
月100万でも教育は可能だ。
しかし、お私立、お受験にカネを巻き上げられたらキツイ。
避けよう。という話だ。

いよいよ勤め人最終ステージ

月100万程度のCFでは少々厳しいが、
私はもう、卒業する。
一応、勤め先の社長が代表権を返上するタイミングで、さようなら。
である。

既に他の社員にも明言してしまった。
さすがにこの業界で70歳まで社長をヤルという事例はみたことがない。
どちらかというと60歳で限界。
銀行の頭取も60歳までだ。
長くて後5年、普通に考えて3年、早ければ1,2年。
いよいよ私の第二の人生が始まろうとしている…。

大分引っ張ったな…。無駄に。

つづく