正しい投資検討を行って損をする人々

運用の話

私は17年の大家業で損をしたことがない

私は不動産投資では損らしい損をしていない。
稚拙な投資判断で、もっと高い運用リターンを出せるはずが、
塩漬けになっている物件は確かに、あるが、
損で終わった案件というモノはない。

それでは果たして、私は有能なのであろうか?
いや、そうではない。
実際、武富士というサラ金の銘柄を若い頃持っていて、
そのまま倒産されたことがある。

株式投資では思うような利益を上げられなかった。
今なら長期投資を前提にやるだろう。
ただ、現状では不動産に全ツッパする予定だから、
株はやってられない。という事情がある。

勤め人を卒業したら、株式にも資金を振り向けたいが、
いかんせん、自分の法人の株式の価値を上げる方が忙しい。

何が言いたいかというと、長期の目線で投資をすると言うのが大事だと言うことだ。
なぜ長期目線で投資すると勝てるのか?
と言えば、市場に参加しているプレイヤーが短期の目線ばかりだからだと思う。

親が亡くなったが、古い実家はもう要らない。
早く処分したい。
という短期目線。
仲介手数料さえ貰えたら、後はどうでもいいという仲介業者の短期的思考。

キレイな土地をさっさと仕入れて、分譲して売りたいという
デベロッパーの短期的思考。

これらが蔓延する市場で、
長期目線を持つから勝てるのである。
利回り10%で、投資金額を10年かけて回収する。
11年目から利益になる。

こんな目線で投資するのは築古戸建賃貸で稼ごうとする
弱小大家だけである。

しかしだね、
この尺度で投資するプレイヤーがいない場合、
長期目線の投資家は圧倒的に勝つことになる。

それは私の家賃収入が、勤め人の給与を上回ったことで明らかである。
そしてそれには16年という期間を要した。
利回り12%で16年かかったのだが、
利回り20%なら10年もあれば十分だし、
利回り30%叩き出せれば5年でもいけるだろう。

シミュレーションしてみたら良い。
そうやって私は勝ってきた。

まあ、法人設立までは、赤字申告をしてきたのだが、
無事に(?)修正申告をするよう指導して頂いて、
過去黒字だったことが認められた。
法人も設立以来9期連続の黒字だ。

ちなみに私の勤め人としての仕事も投資である

私の勤め人人生のほとんどは、債権回収である。
いまもそうだ。
実は債権回収は債権回収でも、
自社で貸したカネを回収するのではなく、
他社が貸したカネを回収するのだ。

他社が貸した融資債権を、額面より安く買ってきて、回収する仕事なので、
額面より安く買うという「投資」の要素が入ってくる。

ただ、買取と値付、回収の3部門は、
別々の部署が担当する。
私は回収の部署出身である。

ただ、実際、この程度の債権からはこのくらい回収できるな。
という見立てができる。
そうなると、当然値付もできるだろうし、
買取もできる。
総回収額(想定)から逆算して、どの程度で仕入れるか?
そこが見えるのである。

セールスが出来れば、仕入もできる。
そんなイメージだろうか。
そんな風なキャリアを歩んできた。

今もその本質は変わっていないのだが、
この業界もなんだか面倒なことになってきた。
日本の税制が複雑怪奇で、税理士しか申告できないほど難しくなっているように、
不良債権処理も、複雑怪奇なルールが整備されてきた。
この複雑怪奇な措置は、お勉強得意な人、銀行の役職定年者等が、
独占するようになり、他の債権回収会社は締め出されてきている。

最近は中小企業の再生と銘打って、
国家までが不良債権に投資しだしている。

ガイドラインやら制度を整備して、ガチガチに固められてしまった。
サービサー業界も議員立法で取り扱い債権の範囲を拡大するよう
働きかけるべきだったが、それもかなわず。

まあ、サービサー業界自体はなくならないだろうが、
私はなくなる前に勤め人からは卒業する。
世話になった。

勤め人が投資する会社になどカネを預けるな

私は常々思うのである。
基本的に投資判断をするのは、投資会社の顔である社長であるべきだ。

勤め人が投資検討、投資判断をする会社はダメだ。
そもそもだな。
勤め人を20年もやって、その金を増やして、勤め人をしなくていい程度に増やせる
ファンドマネージャーじゃないと意味がないではないか?
勤め人を20年もやって、勤め人をしなければ食っていけない程度の投資しかできないと、
宣言しているようなものだ。

20代、30代ならまだ資産形成途上なのだから、
勤め人でいてもいい。
しかし、45歳にもなって、勤め人で食ってます。
投資会社で投資判断していますっては、大いに矛盾である。

投資のプロなのに、
20年以上投資会社に勤務して、勤め人でいる。
それ自体が、投資がヘタクソだという証明である。
投資がヘタクソでなければ浪費家である。
いずれにしても、他人のカネを預かって運用するような器の人間ではないのである。

その意味で、私が今45歳にもなって、
投資会社の平社員でいることは逆の意味で、
大いにおかしいのである。

17年間の投資で、給料以上に家賃収入がある。
という説明がなされず、
給料だけで食っている投資会社の社員。
というのであれば、眉に唾をつけて話を聞くべきである。

一応勤め先が長く投資会社を経営していられるのは、
やはりオーナー経営者の投資判断能力に依存している。

最近オーナー経営者が、従業員から後継者を選ぼうとしているのだが、
恐らくこれは失敗するのではなかろうか?
そもそも、勤め先のような高給を長年享受していて、
勤め人を卒業できるだけの資産が形成できていないと言うことは、
恐らく投資がヘタクソである。
失敗する可能性が高い。

実は私が知らないだけで、
実は後継者候補も相当な資産を形成しているのかもしれないが。

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