生活保護者のお婆さんが施設へ転居する。
築60万年のアパート(9号物件)の1室に入居していたおばあさんが、
退去することになった。
この方は生活保護だったが、
区の人がもう一人暮らしは限界だと判断したようで、
施設へ転居するらしい。
年金なんぞ払わなくても、
いざとなったら生活保護はあるし、
生活保護でも生活できないほど老衰してしまったら、
快適な施設へ入居できる。
日本とはなんと豊かな国家だろう。
国家の世話になったって良い!
こういう話をすると、
「税金を食い物にしている」
とか
「真面目に働いた人間がバカを見る!」
という連中がいる。
私も若かりし頃はそんな気持ちがなかったわけでもない。
しかし、
今はそうは思わない。
年収の3割を納税し、手取りの半分以上を妻子のために支払う身分となって、
やっと、弱い人達を助けられるのが豊かな国だということを理解するに至った。
仮に私のテナントのお婆さんが、
このまま施設に入れず、孤独死していたら、えらいことだ。
私の物件が事故物件になってしまう。
ありがたい。
もし生活保護というシステムがなければ、
間違いなくこのお婆さんは、
道端で死んでいただろう。
どうだろう。
身寄りのない老人が路上で死んでいる国。
これはマトモな国家だろうか?
実際そんな国家の方が世の中には多いと思う。
ケガをしたら病院で治療を受けられる。
食うに困ったら助けてもらえる。
そんな国家の方がいいと思う。
オマケに施設にもお金が入り、
施設の職員には給料が出る。
その職員は買い物をしてその支払がまた誰かの収入となる。
そうやって経済が回り、国家が運営されていくのである。
そう考えると、施設の世話になるおばあさんだって、
存在しなければ誰かの収入がなくなるのである。
少なくともこの日本という国家には
「存在しなくていい人」など一人もいない。
そんな素晴らしい国家をこれからも守って欲しいと思う。
私のように1人で生きられるお金の10倍以上を稼いでしまう人は、
10倍稼げば良い。
10倍稼いだら、妻子4人を育ててもまだ余裕がある。
3割くらいは納税してもいい。
もしかしたら我が子のうち1人くらいは国家の世話になるかもしれないし、
その前払だと思えばどうということはない。
それよりもリフォームが‥‥。
大きい話としてはそういうことだが、
いかんせん20年以上住んで、
文句も言わずに和式トイレに住んでくれたので、
リフォームが大変だ。
さてさて、購入から4年。
6.5万円×12カ月×4年=312万円の家賃を頂いていたのだが、
フルリフォームとなれば100万円くらいは覚悟しないといけないかもしれない。
築60万年で再建築不可のこの物件。
全く隣地の売却の話が来ない。
もう一回り賃貸で辛抱するしかない。
おばあさんが孤独死しなくて良かったという話であるが、
次のテナントを探すのもまた一苦労であろう。
国家の財産である土地を預かっているのだから、
有効に活用して収益を上げて、納税せねばならぬ。
固定資産税も納めねばならぬ。
才能ある我々はこの国家からの預かり物である不動産を、
最大限活用する責務を負っている。
頑張ろう。
つづく