弁護士からのメール
SAT 様
お世話になっております。
昨年12月25日付の書面,拝読いたしました。
また,白田様にもご確認頂きました。
白田様は,特にSAT様が傷のうち一箇所を否定するご主張について,SAT様側の誠意がないと感じておられます。
また,過失割合につきましても,警察が作成した物件事故報告書では,次男君が第1当事者(警察は,慣例的に,過失の大きい当事者と第1当事者として処理します。)として記載されております。
また,次男様が引用されるソニー損保の資料は,別冊判例タイムズ38の【244】図(398頁)を基に作成されていると思われますが,そもそも,同図は出会い頭の衝突を想定しているところ,白田様車両の最後部側面に次男君自転車が一時停止無視で衝突していることから,白田様車両が交差点を通過中に次男君自転車が真横から突っ込んできた(つまり,結果回避可能性に乏しい)事故ですので,同過失割合の適用は無いと考えます。
なお,ドラレコ映像については,上書きされて残っていません。
当方としては,SAT様より,今回,6万6000円のご提示をいただいておりますが,応じることは出来ません。
訴訟提起を検討しておりますが,SAT様の最終回答は6万6000円という理解でよろしいでしょうか。
次男の「おベンツ特攻損害賠償請求事件」は、いよいよ訴訟前夜である。
弁護士からこのような書面を貰うと、
私のような借金取りであっても
「なんか相手の言っていることが正しい気がする」
と、思ってしまう。
これまでさんざん債権回収してきたのだが、
弁護士から請求される債務者の気分というのはこういうものなのかと。
実感を以て経験できた。
まあとにかく借金とか賠償とか、非常に心のリソースを奪われる。
平穏な生活をするためにはこれらの問題と無縁でありたいものだ。
一括で100万でも払うカネはある。しかし。
どうせ払うのであれば100万円分の経験をしたいのである。
確かに事故はお互いに不幸な出来事だ。
私は親ではあるが、当事者ではない。
現場にもいなかった。
その意味では弁護士も同じだ。
是非とも、白田さん(仮名)と次男を証人として出廷してもらって、
当時の事故の状況をしっかり再現したい。
現場検証にも裁判官にはいってほしい。
この丁々発止の弁護士との対決、
裁判の過程、
そしてその衝撃的な結末。
(多分衝撃的な結末にはなりようがない(笑))
その経験にお金を払いたいのである。
勤め人の延長で訴訟沙汰はさんざんやってきたが、
あくまでも原告である。
被告として戦うのは初!初!初!である。
どうせ負けて100万円(請求額は40万だが)払うにしても、
そこまでやらないといけない。
被害者?(こちらも被害者だが)も自動車を修理していないらしい。
日常生活で支障がない程度なので、裁判を待つ程度の時間はあるはずだ。
特に仕事で使うとか生活に支障が出るというのであれば、
多少私も配慮するが、そんな事情なので、白田氏(仮名)には面倒をおかけする。
それにしてもだな、弁護士が赤字なのか?
保険会社が赤字なのか?
請求額40万円で30万円払えという仕事。
私が仕事で依頼している弁護士だと、30分25,000円(税別)なので、
ここまで3時間程度業務をしたとして、既に15万円消費している。
これはイーデザイン損保が負担するのか?
弁護士とイーデザイン損保の契約にもよるのだろうが、
この案件は時間をかければかけるほど赤字が膨らむ構図になっている。
私は訴訟(少額訴訟や調停は認めない)で証人尋問もやりたいし、
被告として法廷に立ちたいし、
法廷に息子の名前が書かれた張り紙の画像が取りたいのである。
内容が不服なら、控訴もしてみたいし、
上告も棄却されてみたいという気持ちがある。
弁護士に頼むと相当高いので、40万円ていどの請求額は非常にありがたい。
大家業でやるとすると、空室月数がまるまる機会損失になるので、
損害が大きくなる。
やるとしたら、退去した後の費用を訴訟で請求するパターンくらいだろうか。
弁護士もここまでいうからには、
やはり、加害者が少年でも過失割合は当方8、先方2なのだろうか。
もしかりに、弁護士の言う通りの判決になれば、
私はタダのゴネ師かもしれない。
しかし、仮に過失割合が判例通りということになれば、
保険会社と弁護士は、
素人相手だからと言って、吹っ掛けてくる連中だということになる。
その意味では私がこれをうやむやにせず、
情報発信する社会的意義もあると思う。
彼らは加害者側であれば
「じゃあ訴えればいいじゃん」
という姿勢を取ることがあると聞く。
私もそうしているだけの話だ。
まあ、とにかく、あいまいな決着はいけないので、
最後まで勝負する。
つづく