迷った結果‥‥
正直言うと、個人の確定申告は自分でもできる。
それも簡単にできる。
これまではそれでやってきた。
しかし、
私はここへきて、個人分も税理士に依頼することに決めた。
自分でできることをコストをかけて税理士に依頼する意味がない。
という説も確かにある。
実際私はそう思っている。
しかし、私はここであえて、税理士に依頼するのである。
なぜか?
それは自分でやると、ついつい還付ほしさに、
不動産事業に赤字を思いっきり乗せてしまうからである。
今回の税務調査も原因はそこにある。
自分でできるけど依頼する理由は税理士先生に私の行きすぎを諫めてもらうためだ。
そもそも、1つだけ所有している物件を法人に移転させればいいのでは?
これも考えた。
私がもっている1つだけの物件を法人に移転させてしまえば、
私は不動産所得がなくなり、
確定申告で損金を使うことはできなくなる。
しかしこの方法は2つの意味でダメだ。
【1つ目】
住宅ローンで買った物件であること。
基本的に住宅ローンで買った不動産の使用目的は「自宅」として住むことである。
現在賃貸に出しているが、これは資金使途違反である。
厳密に言うと私はこの住宅ローンを投資用ローンに借り換えて返済しなければならない。
三菱UFJ銀行には、家が手狭になるので引っ越すことを伝えている。
積極的に承認をしてもらったわけではないものの、
黙認されている状態だ。
この上さらに住宅ローン付で私の法人に売却してしまうと、
心証がすごく悪くなることは間違いない。
それどころか、期限の利益喪失事由にもなりかねない。
これが1つ目のできない理由。
【2つ目】
移転コストがデカすぎる。
法人には不動産取得税がかかるし、
私個人にも不動産譲渡益課税が生じる可能性が高い。
私が物件を買ったのは2007年、
アベノミクスにおける黒田バズーカの結果で都心のマンションは高騰した。
今もそれは続いている。
これを時価で法人に売却すると、譲渡益課税が発生する。
減価償却も進んでいるので、
私のBSにおけるこの不動産の簿価は2,000万円程度にはなっている計算になる。
1号物件の時価は大体3,000万円。
時価売買とすれば1,000万円の譲渡益が生じる。
(不当に安い売却にすると税務署がやってくる)
長期保有なので20%としても200万円の譲渡益課税だ。
そもそもこの譲渡益課税の負担をするのも、結局私の法人だ。
そんなことをしても意味がない。
300万円もコストを支払って不動産を移転させて、
得られるメリットは「私が確定申告しなくてよくなる」
これだけだ。
こんな割に合わない取引はない。
そもそも1号物件は収支がほぼ拮抗していて利益が出ている物件ではない。
管理費と税金等を控除したら利益は全然出ていないのである。
税率43%で課税される利益はないのであるから、
わざわざ移転させる意味がない。
実は私が銀行から借りられなかった理由はこれ(笑)
恐らく色々な金融機関に当たってみても、
私が銀行のローンが引けなかった理由はこれだろう。
個人の不動産事業所得のマイナスが大きすぎるという事だ。
融資対象が法人で、3期連続黒字とは言え、
その代表者が不動産事業で赤字を出しているのでは貸せないのは当たり前だ。
まとめ
迷った結果、私は個人の申告も税理士のチェックを受けることにした。
法人とのセット割引が効くので、
料金は5万円という格安プライスだ。
今後は思いっきり正直に申告をして行こうと思う。
税務で攻めてはいけない。
発信者としてはネタになるが、
これ以上目立つのはやめようと思う。
さすがに修正申告書では融資を受けられないだろうから、
向こう3年はおとなしく融資は受けずにやっていこうと思う。
そうなると私の勤め人卒業は45歳以上にお預けである。
ただ、私は意外に勤め人に適性があるし
勤め先もホワイト企業だ。
勤め人+アルファを引き続き満喫せよ!
という神のお告げだ。
私は卒業してリフォームなんかしたくないし、
ラーメン屋もやりたくない。
Youtuberにもなりたくないし、セミナー講師なんて嫌だ。
勤め人の外の世界を見渡してもやりたいことがないのに、
勤め人を辞める必要はない。
このままの私で良いのである。
つづく