いつもギリギリでいた20年
私の資金繰りがいつもギリギリなのは、ここの読者なら既に知っていることだ。
思えば社会人になった25歳から20年。
いや、そもそも産まれてから46年だろう。
ずっと資金繰りはギリギリだった。
思い起こしてみたら、私は100万円を超えて現金をマトモに保有したことがない。
100万円以上あれば、すぐさま返済に回してしまう。
根がケチなので、1日でも金利を払うのが嫌なのである。
2025年、そんな日々に終止符を打つべく、新たなルールを制定した。
個人口座2つ(各100万円)合計200万円
法人口座1つ(300万円) 総計500万円
常にこの残高を最低金額として、手許預金を保持する。
革新的なルールである。
なお、これは借入金で維持しても構わない。
黒字経営をしている限り、借入で調達しても構わんのである。
勤め人年収も増え、所有室数が19室になった。
新規投資、リフォーム等支払をよくもまあ、ギリギリで回してきたものである。
大家収益 > サラリーマン収入
この図式になったのが今年の3月。
正直な話、一部屋しっかりしたリフォームをすると、50万~100万のキャッシュが
吹っ飛ぶ。
恥ずかしい話(でもないが)、私の給料の手取りでは、50万円も支払えない。
もはや「本業」となってしまった大家業は、
勤め人の給料でカバーすることは出来ても、完全に補完することはできない規模となった。
そういうことだと思う。
21号物件の購入資金は妻の法人から500万借入。
手持ちキャッシュを吐き出した。
ここにリフォーム費用、火災保険の更新という連続攻撃を食らって、
私の預金残高はなんと30万円になってしまった。
個人ではない、法人でもない、合算した口座残高が30万円である。
破綻寸前ではないか??????
安定した経営のために、必要な現預金水準を決める
500万円は持っておこうと決めたキッカケだが、
どうしても資金ショートする!という段階になって、
妻法人から追加で50万を借りた。
家賃が入金されて即返済したが、今度は退去、リフォームの追加請求が発生した。
私はまた50万借りようかと思ったが、さすがに妻にも申し訳ないやら情けないやら‥‥。
無論金利は払っているのだが、こんなバタバタした経営をしていたら、
勤め人の仕事にも支障が出る。
そう思った。
ちょっと落ち着いて日々を過ごすためにもある程度現預金を常備しようと決めたのだ。
そうと決まったら、いくらあればいいのか?
って話。
個人は200万、置いておく。
これは生活費としても必要になるかもしれない。
更に、所有物件が個人にも2戸ある。
あまり手がかかるモノでもないが、
1戸が築古だ。
当面の生活費としては30万あれば足りるが、その半年分という意味合いもある。
なんせ俺は46歳にもなって貯金30万の男だった。
法人は300万だ。
所有物件19戸だから、本当なら、1戸あたり30万。
600万は確保したい。
しかし、いきなりそこまでは増やせない。
とりあえず300万も一気に突発的な請求がきたことはない。
リフォーム代で300万ってのはあり得るが、
公庫からはまだ借りられる。
突発的な支払は手許のキャッシュで、
額が大きい支出は償却期間見合いの返済期間の借入で支払う。
1月の賞与で200+300=500万円の体制を構築する
500万円もあれば、
戸建が買える。
今までは実際そのように無理にでも買ってきた。
が、今後はそうはいかない。
この「現預金保持ルール」の導入によって、
この500万円には色が付いたのである。
そう、「必要運転資金」という色が付いた。
金(カネ)に色はないと言うが、
色がない金(カネ)に色を付けるのが経営者の仕事である。
生活費、教育資金など、庶民でもカネに色を付けて管理する。
このルールは死守である。
死守だ。
この500万円という残高から溢(あふ)れた金額だけを、
繰り上げ返済や、新規投資、修繕費などに支出していく。
幸いにして、私は早まって勤め人を卒業する愚行は行っていない。
生活費は月給から支払い、賞与は本当に余資というか、
臨時収入と言うか、最悪ゼロになっても困らないカネである。
これに運転資金という色を付けて、法人へ貸付ける。
実に有意義だ。
昨年まではキレイサッパリ繰上返済してしまっていた。
性格的な問題で、必要以上にキャッシュポジションを高く持てない。
しかし、これまでが低すぎた。
そして資金繰りでバタバタするのも、もう疲れる歳だ。
2026年は過去最高に落ち着いた1年にする。
その土台は500万という低難易度のキャッシュポジションにより
もたらされるのである。
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