優秀さの見せ方

落とし穴

数年に1回やってしまうミス

勤め人として優秀であることは
必ずしも仕事で目覚ましい成果を出すことではありません。
「組織で仕事をする」上で最も気を付けないといけないのは
他人の「感情」です。
この匙加減を見誤ると痛い目に遭います。

私も勤め人人生15年ですが、
何年かに1回必ずやってしまいます。

売上が欲しい

(具体例)
企業は売り上げ目標、利益目標があります。
当然利益が出なければ固定費(家賃、社員の給料、コピー機、電話、電気代etc)を支払うことも出来ません。

しかし、予定通りサクサク売り上げが達成できる時期もありますが、苦戦する時もあります。
私は直接売上を稼ぐ担当者ではありませんが、
社内がピンチになった時に、社長から特命で

「おい、SAT君、キミ何かアイデアはないか?」
と、言われることがあります。

私は心当たりがあるので、知り合いにメールを1通発信。
そしてら結構な売上になる案件を探している潜在顧客がいるというのです。
そこでさっと訪問して商談をまとめて、

「あとは社内の承認を取ります」

と、颯爽と帰ったりするわけです。

別の役員からのイチャモン付けが発生する

社内資料をサラサラと書いて、
営業部でもない私が、
結構な金額の売上になる案件をいきなり役員会に持っていくわけです。

この時点で私は自分の愚かさを知るべきなのですが、
私の心は15号物件の解体が終わったので、
お金を払って売出だなーとかそんな気持ちになっています。
配慮が足りませんでした。

今思えば案の定、
役員会で、案件の説明をして、契約をして売上を会社にプレゼントしようと思ったのに、営業担当役員から矢のような質問が浴びせられます。

「コンプライアンスは?」
「この案件にはリスクがある!」
「当社のビジネスじゃない!」
「なんでSATが営業の邪魔をする」

気が付いた時にはもう手遅れです、
完全に営業担当役員の顔をつぶしてしまいました。

トップからの特命に気を付ける

ここまで書けば賢明なる読者の皆さんは私の問題に気が付いたと思います。

私は社長からの指示を受けて、売上になる案件を持ってきました。
しかし、その案件は役員会議で否決され、
私は知り合いからの信用を失ってしまいました。
自分から取引先の紹介を依頼したのに、
サラっと断られたのですから当然です。

出世する勤め人であれば、
まず営業担当役員を抑えにかからねばなりません。
場合によっては社長に進言して、
営業担当役員の部下に案件担当をしてもらって
私は引っ込むべきだったのです。

こういう面倒な根回しができないと社内でトップに上り詰めるのは難しいと思います。
ただ、成果を出せばいいと言うものではないのです。

天才経営者の下で経営されている企業でもない限り、
社長だってそれほど全知全能ではありません。

営業担当役員の気持ちまで配慮して、
「おいSAT、案件は営業部に一旦乗せろ。」
と、言える社長ならそもそもこの会社は既に上場企業です。

まとめ

勤め人メンドクサイ。

人が3人集まれば組織です。
組織で仕事をするという事はたくさんの感情の赤外線が発信されていて、
それが複雑に絡み、混ざり、衝突するなかで働くという事なのです。

それでも個人は組織には勝てません。

どちらで生きるかはあなた次第!

をはり