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1号物件の投資分析

今日は具体的な話で、私の記念すべき1号案件について
反省を踏まえて時系列的に分析をしてみたいと思います。

投資実行に至る迄

まずは投資した物件のおさらいです。

こちら1号物件ご参照【別のタブが開きます】

当時(2007年11月)の私の状況

当時私は28歳です。
25歳で就職、26歳で実力主義の会社(投資用不動産の営業マン)に転職して
わずか半年で転職。
27歳から3社目で働き始め、1年が過ぎ、
婚約をしていた妻と新居を探していた。
そんな時期です。
妻とは27歳の1月から付き合い始めていたので、付き合って10カ月経過という、
まだまだラブラブな時期でした。

今ラブラブなのか、そうではないのか?という議論はさておき、
当時は『ウィンズ落合』と言う、前の勤務先が管理するマンションに住んでいました。
家賃は58,000円。
ワンルームでバスタブがない、トイレにシャワーが内蔵されていて、
シャワーを浴びながらトイレ掃除ができる素晴らしいマンションでした。

まあそんな15㎡のマンションでラブラブ生活をしていたわけですが、
そこで新婚生活をスタートする根性はなく、
妻も当然新居にお引越しをしたいと思っていました。

年収は約350万円。
ちょうど勤続年数が1年を経過して住宅ローンならば勤続年数が1年でローンを組める。
というネット情報を頼りに探しました。
(投資用ローンは勤続年数3年という謎の概念が流通しておりました)

年収350万円ではありますが、当時はダブルワークをしており、
実際には年収450万円程度の稼ぎがあり、なおかつ妻も私と同じ年収がありましたので、
世帯年収は900万円!!!
私の狙い通り、結婚によって世帯年収をガッツリ引き上げることに成功したのです。

参考記事 「共働きでカネを貯める」(別のタブが開きます)

ちなみに私の自己資金はゼロでしたけどね!

物件の探し方

当時は不動産が欲しい病を発症し、嫁探しをする理由が
「結婚して世帯年収を上げる」
だった程でしたが、思いのほかルックスもよく、
実家も一都三県にあり
(帰省コストを抑え、実家の育児協力を得るため)
何より上場企業勤務で勤続年数10年。
素晴らしい嫁が見つかりましたので、
ルンルンで新居(兼 将来の賃貸物件)を探しました。

しかし、ここからが難航します。
私は築40年、和室×2室の2DKで高田馬場徒歩9分など
怪しいマンションばかりを提案します。

妻は「新築、2LDKで駅徒歩5分以内でも郊外希望」と、
全く意見がかみ合いません!

私は都心、古くても貸した時の利回り重視。
妻はとにかく新しくて広い家、住みやすさ重視。

結局双方歩み寄って、比較的都心、まあまあ新しい(当時築13年位)、
1号物件を選ぶことになりました。

結局YAHOO不動産に乗っていたこの物件を見学することにしました。

投資実行時の顛末

売り主情報、仲介情報

仲介業者は「大京リアルド」という大京系の仲介業者でした。
売り主は個人で、近所に住んでいる人でした。
恐らく両親の介護用に買って、お亡くなりになったので売りに出したものと
思われました。
新築時の物件価格は4,500万円程でした。
築13年経過で2,700万円で売り出されていました。

交渉経緯

交渉も何もありません!(笑)
指値も入れずにホイホイ購入してしまいました。
勿論仲介手数料も満額支払い、
住宅ローンも仲介業者にお任せの丸投げです。
三菱UFJ銀行の変動金利35年 1.475%(当時)で保証会社が三菱UFJ住宅ローン保証です。
仲介手数料およそ100万、保証料60万円、登記費用40万円の合計200万円の諸費用
合計2,900万円のオーバーローンです!

指値もしていません。
まさにバカ丸出しですね。
ま、しかし、世の中の家を買う人は皆さん
こんな買い方をしているのではないでしょうか?
今思えば200万は指値ができたはずです。
このタイプの間取りはリーマンショック前とは言え、2,300万での売買事例もありました。
甘すぎです。

投資リターンの分析

賃貸相場分析の甘さ

当時は思えば甘いですが、
近隣の賃貸の『募集事例』を見て、
15万円程度の家賃で貸せると思っていました。

今思えば私の物件の間取りは1LDKではありますが、
単身者には広いし、家族連れには狭い。
カネがある単身者向けの物件でした。
賃貸向けのマーケットとしては非常に狭いところの間取りです。

幸いにして今のところは若いカップル(前テナント)、
企業の偉い人用の社宅(現テナント)として借りられていますが、
もっと賃貸需要のボリュームが大きいところを狙っていくべきでした。

さらに年間家賃 180万円に対し、投資総額は2,900万円ですから、
利回りは7%に過ぎません。
管理費と修繕積立金(21,290円)を控除した場合には
総家賃 1,544,520円 ÷ 29,000,000円≒5%!!!!
私の投資基準は10%なのに5%です。

まあフルローンなのでよしとするか・・・・。
と言うのはまさに

「ワンルーム投資の考え方」

終わってます!

失敗の原因

失敗の原因はズバリ一つ。

投資の目線と、自分が住む目線を混同したこと。
これに尽きます、
私は投資目線で住む場所を探していましたが、
妻は自分が住みたい場所を基準に探していました。
そもそもこの2つの目線は矛盾する概念です。

そりゃぁまあ、誰でもいい部屋に住みたいですよ!
しかし、将来賃貸に出した時に投資採算に合う金額で貸せるか?
という全く別です。

どうすべきだったか?

私の投資家目線で済むことを押し通すべきでした。
私が目指していた物件
(築40年 1,200万円 早稲田)のマンションであれば
12万前後で貸せたと思いますので、
投資家目線を押し通すべきでした。

そして自分たちの住居は賃貸で身分相応の家賃の場所に住むべきだったのです。

失敗の理由で述べた通り、
投資目線と自分が住みたい目線は分ける!
これができていませんでしたね。

現状

今の状況はどうかと言うと。

アベノミクスによる物件価格の上昇

購入時2,700万円だったこのマンション。
10年以上経過したにも関わらず3,000万円以上の査定額となっております。
アベノミクスによって金利が低下しましたので、
さらに物件価格が上昇しました。
異次元の金融緩和の効果ですね。

元金の返済が進み、含み益も

今住宅ローンの残高は2,100万円です。
コツコツ返済して800万円返しました。
さらに物件の価格は上昇しているので、
差し引き900万円程の含み益(売ったら残る金額)がある状態です。
投資したときは含み損を多額に抱えていましたが、
あら不思議、なんか得した感じ。
になっています。

でもキャッシュフローは????

今は家賃が月136,000円、管理費修繕積立金が21,290円、固定資産税等が年80,000円。
PMフィーが5.4%で約7,000円。
さらにローンの返済が83,000円かかりますので、
手取りは2万円前後です。
1回入退去があるともう大赤字。
年間16万円、たった16万円のCFしかありません。
2,900万円も借りて、わずか16万円、1%以下のキャッシュフローしかないのです!!!
最近投資した案件は5%ありますけど!
フルローンであっても投資総額の5%程度は確保したいものです。

ダメ出しだらけの1号物件です。
まあ、この家で長男が産まれ、近所の保育園にも行っていたのはいい思い出です。
今の家も借家ですし、前の家もURですので、
借家よりは思い出に残るという意味でメモリアルな1号物件でした。
同時に投資としていろいろな勉強(失敗と言う勉強)をさせてもらった
良案件ということにしたいと思います。

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