大家の商売とは
フルローンで7%みたいな投資をしている人は知らんが、
大家って商売は買うと現金が減る。
製造業でも基本的には同じ問題がある。
売れると思って、大量に原材料を仕入れて、作るとしよう。
当然、支払が先行する。
結果、現金が支払によって減少する。
仮にこれが売れないと死蔵在庫となって、経営を圧迫するし、
ちゃんと売れていけば、現金で回収される。
ただ、原材料を仕入れて加工して、製造して、売って、と、
ここまで3か月かかる商品だとすると、
売っても支払いが末締めの翌末払いだとしたらさらに2か月近く現金の回収までに
時間がかかる。
この5か月の期間を埋めてくれるのが、銀行の運転資金である。
原材料→半製品→製品→売掛金と、
現金として回収されるまでの期間を埋めてくれるである。
一方大家業の場合には運転資金というのは原則ないらしい。
SAT債ホルダーの人が信金にそういわれたらしい。
ただ、リフォーム資金、物件購入資金などとして当然出してくれる。
まあ私の場合にはどうしても粗利が取れる物件しか買わない=再建築不可ってのが多いから、資金調達に一工夫が必要になるのである。
話が違う方向に進んでいるが、そのまま進む。
仮に物件の仕入とリフォームを考えてみよう。
1,000万で物件を買い、200万で直す。
合計1,200万、10%の利回りで投資するとしよう。
年間の家賃は120万円である。
金利が3%、返済20年で組めば。
年間返済額は60万円、金利は36万円。
合計の元利返済が96万円だから、
差引で24万円手残りが出る。
資金調達の制約がない、すなわち無限に借りられるとしたら、
この取引を10回やると、年収は240万円となる。
100回なら2,400万円、1,000回やったら2億4000万円だ。
もしも、フルローンで200室の物件があったとして
一部屋1,200万なら、物件価格は24億円である。
フルローン20年ひければ、
24万円×200室で4,800万の手残りになるので、
1発で勤め人なんて卒業可能なのだ。
別に物件の所有者がアホだろうと、赤ちゃんだろうと
あまり関係ない。
他人資本を使って、あっという間に無職のおっさんが
大富豪になるのである。
実際これに似たような融資が出ていた時があったのであり、
その波に乗った人は次々と大金持ちになっていった。
が、私はそうはなれなかった。
20代だったので、仕組みは理解できても、
融資の制約があって、当然これができなかった。
莫大な借金という恐怖を感じない人。
もしくは知性で乗り越えられれば容易に金持ちになれる。
ま、当然、こんなことは長くは続かない。
不動産は値上がりして、10%どころか。
2%でもいいや、3%でもいいや。
という投資家が物件価格を上げまくるのである。
カネを持っている投資家は現金が余っているし
手堅い運用先もないから、不動産に金をぶん投げておくのだ。
無資産の勤め人では太刀打ちできない。
せいぜい新築7%の物件でも買わせられてハメ殺されるだけになる。
多少工夫がないといかん。
私は再建築不可に活路を見出した。
資産家は1回数百万の取引はやらない。
3億運用したいのに、1,000万の物件を30回取引する。
なんてことはしない。
3億の物件を探す。
それに築年数が古い家など見向きもしないのである。
3億頭金にして、10億の物件を買うだろう。
何ももたない若き投資家も同じだ。
地方の戸建を自力で直して、20%30%の粗利を出すのだ。
東京の投資家は地方に入り込みにくい。
そうやって、ブルーオーシャンはレッドオーシャンと化し。
頭を使って何とか生き残らねばならなくなった。
買えば買うほど金がなくなる
大家あるある。
これも当たり前の話で、
前の章で言ったように、
大家業は仕入が先行する。
さらにその額がデカイ。
そのうえ、回収までに10年はかかる。
10年の運転資金を出してくれる銀行は、ない。
物件に価値があれば、
いざとなったらそれを売って返してもらえばいいから、
銀行は融資する。
が、不動産がオイシイことは皆知っている。
バブル崩壊で不動産がアブねぇ!
と、思っている人が多数派だった一瞬だけ、
開いた、金持ちへのファーストトラックだったのだ。
融資がつけば買うというプレイヤーが増えた。
結局プレイヤーが増えれば価格も上がる。
割安な物件はなくなった。
田舎の貸家、再建築不可物件こんなものには
銀行はカネを貸さない。
(ある程度実績があれば別だが)
10年の運転資金を出すようなもんだし、
売れない可能性が高い物件が担保では、
貸し倒れになると思っているからだ。
実際はそうじゃないのだが、ルール上そうなっているから、貸してくれない。
よって、その差は自力で、キャッシュを使って埋めるしかないのだ。
節約してカネを貯めて、
物件は自己資金で買う。リフォームはDIYする。
などなど。
いずれにしても、キャッシュが減るのだ。
物件を買うとキャッシュが減る。
私なんて利回り12%で買うから、
回収までに10年以上かかるのだ。
当然、キャッシュ不足になるってわけで、
私はそれをトモダチファイナンス、カードローン、公庫の運転資金、
LFアセットファイナンスなど、特殊なファイナンスで対応してきた。
利回り20%も出れば回収は5年でいい。
田舎の戸建の投資家のほうが圧倒的に早いのは当然だ。
常にキャッシュを作らなければならんのに、
家賃の回収は遅い。
給料を貯めて、節約してカネを残して、
コツコツ投資していくしかない。
かれこれ18年もこれをやってきた。
それでやっと、給料を上回るキャッシュフローが出るようになった。
田舎の築古戸建投資家の3倍遅い方法だ。
だから18年もずっと悩みは資金調達だった。
ちょっと資金ができたら買い、回収は10年コース。
またちょっと資金ができたら買い、回収は10年コース。
そんなんだから、18年間、銀行の残高は100万程度だった。
ずーーーーーーーーーっとである。
ただ、18年もやってくると、
初期に購入していた物件は投資金額の回収を終えて、
利益が積みあがるステージに入っていく。
そのおかげで、なんとか、やっとのことで、
今は余裕である。
さらに財務コンサル系のYoutubeの影響もあって、
昨年3月から、物件購入を休んでいるので、現預金も
800万まで膨らんできた。
従来であればこれを頭金に物件の2つも買うのだが、
今回はじっとしている。
おかげで資金繰りは余裕だ。
突発的なリフォームが来ても、問題ない。
休んでいたら規模が大きくならない。
しかし、買えばキャッシュ不足で苦しむ。
大家業とはずっとそういう状態なのだ。
NISA貧乏という言葉があるが
それと同じである。
あれも現金があれば株を買うから、
カネがいつもない。
まあ
株式相場みたいなものに突っ込んでいつまでも増えると
おもうのもどうかと思う。
アメリカが戦争を吹っかけて石油を止めて、
株を下げて原油で儲けたりしているが、
そういうより強いパワーに狙い撃ちされるものだ。
専業大家になるためには?
家賃 ー 返済 ー 運営コスト
この式の最後に残るキャッシュフロー。
それだけで生活できるレベルにもっていくことである。
40万/月必要であれば・・・・逆算して家賃を決める。
あとはどの程度の利回りの物件を狙っていくかを決めれば
必要な投資総額はわかる。
これは別に大家業ではなく株であっても同じで、
株の方がシンプルだ。
運営コストなんて税20%。
借金はできないんだから、返済は考慮しなくていい。
600万ほしければ750万くらいの配当が得られればいいだろう。
3%の配当だとしたら、33倍して2億4750万円。
20年かけるとしたら、毎年1237万円
コツコツ株式に流していけばいいのである。
私もこの計算は20代にやったが、
不動産の方が早いと思ったので不動産をやっている。
歳をとって不動産ですらキツくなったら株にするか?
といえば多分しない。
株式投資は家業に向いていないと確信しているからだ。
株式投資でも3代目くらいには専業で食っていける
レベルにはなるかもしれないが、
なんとなく、生物として子孫繁栄にはつながらないと思っているからだ。
知的労働でも肉体労働でもいいが、
やはり生業をやって社会に貢献する事業をすべきだと思っている。
人間として弱い一族にしたくない。
つらつらと書いたが、
要するに、私は現金を貯めるステージで動かないということである。
つづく

