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何でも報告するバカ

私の前々職の時の部長は
最終的に常務まで昇進しましたが、
面白い人でした。

私が借金取りをしていて、
外出中に督促状を1通紛失したので、
社内のコンプラ部門に届け出たのですが、
結局督促状は出てきませんでした。

始末書的なものを書かされたのですが、
(むかしはもっと個人情報云々がうるさかった。今ではリクルートが勝手に新卒社員の情報を提供したりしていますけど)
その後、その上司がいいました。

「SAT君、そんなのはイチイチ報告しなくてもいいんだよ。報告したらコンプライアンス部門も動かないといけない。こういう時は放っておいて、万が一その督促状が出てきて、会社に届けられたら、そこで初めて『きちんと投函したのになぁー』って言えばいいんだよ」
と。

まだ20代で真面目だった私には斬新な発想で面白かったです。
何でも間でも親に報告、先生に報告する教育を受けていると、
会社員になってもそんな報告マンになってしまいがちですが、
報告すべきことと、報告すべきでないことの見分け力が重要になってきます。

私のような上級者になると、「どう」報告するか?
「誰に報告するか」まで気にします。

報告すべきでないことの見分け方

具体的にどう見分けるか?
これは仕事の内容によって判断が分かれます。
逆にマニュアル的な対応を覚えてしまうことで、
対応をミスすることになりかねませんから、
経験値がモノを言う世界です。

つまり、このような経験値が積みあがってくると、
ミスをしなくなります。
1つの会社、1つの部署で働き続けると、
この当たりの判断を間違えないので、
効率よく働いて、早く帰って副業をすることができます。

さて、
基本的な見分け方としては
「原則報告する」
という姿勢で良いと思います。
事実を事実のままに、
主観を交えずに報告するのが原則。
そして早ければ早い方が良い。

当たり前のような回答ですが、
勤め人シップの原則は守りましょう。
原則を守るからこそ例外が生きてくるのです。

次に上司を出せ系のクレーム。

ありますね。
上司を出せ系のクレーム。

このクレームは基本的には
「上司を出してはいけません(笑)」
私は上司を出して上司に怒られたことがあります(笑)。

優しい上司であれば、クレーマーの言い分を聞いたりして
なだめるかもしれませんが、いい歳こいてショボい会社で
勤め人をしている上司では我々と同じレベルの人間性なので、
解決することはできません。

上司をだせ!というのは
「てめーふざけんなコノヤロー」
と言っているのと同じなので、
謝罪しておけばいいことです。

怒っている相手には
謝り倒して相手の気が治まるのを待つしかありません。
何を言ってもダメなのです。
その後、冷静になった後、それでも文句をいっているようなら
改めて連絡すると言ってまずはお引き取り願うのが良いでしょう。

私も借金取りをしていて、
私の態度が悪い、上司を出せと言われたものです。
アホな上司だと、怒ってきますし、
まともな上司でも対応することは私と一緒なので、
上司を出しても意味がありません。

これは1つの例です。

自分の権限で処理できること

勤め人は自分で処理できることを、
わざわざ上司に指示を仰ぐ必要はありません。

これを報告し過ぎると、無能ということになります。
一旦持ち帰ってばかりいると、
取引相手にも無能扱いされてしまいます。

移動ルートや宿泊先など、
ルールの範囲で自由にやって良いことは
報告も相談も必要ありません。

客先との商談でも、
明らかにOKな条件であればさっさとOKしてよいのです。
(ごくまれに嫌がらせで、上司がNOを言うこともありますが)

上司としても、
結果だけ持ってきてくれる方がありがたいものです。
親としても
息子が勝手に勉強して勝手に東大卒業して、親としても鼻が高い社会人になってくれれば楽だし、助かります。

不正行為の発見

最近あったことですが、
これはなかなか難しい事案です。

横領とか、背任行為の場合には注意が必要です。
誰が首謀者か分からない状態で相談することは
黒幕に報告してしまうことにもなりかねません。

半沢直樹的な状況です(笑)。

この場合には客観的な証拠を押さえてから動くのがいいでしょう。
コソコソ動き回っているのをバレないように、
証拠を押さえて、絶対に関係ないであろうエライ人に報告するのが最善です。
不正行為の当事者が上司である可能性もありますし、
罪を着せられる恐れもありますし、
弱い証拠をもとに動いてその不正が嘘だった時には、
虚偽報告をして立場が悪くなることもあります。

不正行為はスルーしてしまうのもアリです。
私も借金取りをしていて、
大物政治家に対する債権回収がストップしたり、
代議士の秘書に脅されることもありました。

借金を踏み倒す政治家も悪いし
それに屈した経営陣も悪いですが、
それを糾弾してクビになって終わるのではバカバカしい。

勤め人として自分が得られる給料を捨ててまで
悪と戦うこともありません。
自分の不幸に直結しない悪は見て見ぬふりをするのも私はいいと思います。

こうしている今も貧困国では子供が死んでいるでしょうが、
それは私の力ではどうしようもありません。
将来大金持ちになって、
寄付をすればいいでしょう。
あまり背負いこむのはやめましょう。

まーそんなところで今日はここまで。

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