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不動産価格交渉の妙~その1~

価格が最も不透明な市場

日本では一般的に値札に書いてある価格が正しい価格であって、
価格交渉をすることは日本では基本的にはありません。
消費者が世界で最も厳しいのが日本市場だと思います。
消費者は「高い」と判断すると、交渉をする以前に買わないという
厳しい市場です。
買わないかと思ったら、価格コムで値段を調べたり、評判を聞いたりして、
どうやら一番安く、性能もよいと判断すると、買ったりします。
そんな厳しい市場にあって、不動産はおそらく最も価格が不透明な商品でしょう。

健美家、楽待といったいわゆる
「不動産系ポータルサイト」に掲載している物件の価格は
正直に言うと、
「あってないようなもの」
です。

価格の決定のための背景にあるもの

価格交渉、いわゆる「指値(さしね)」はどうやったらいいのか?
という質問がたまにありますが、
これには「公式」のようなものはありません。
なぜか?

それは「売る側」には売る側の理由・事情があるからです。
指値のルールをあえて1つの文章で表現するとすれば

「売側の事情に応じて適切な価格を提示すること」

と言えるでしょう。

売主の事情例

借金で首が回らない

最近の金融機関はカッタるい回収をするところがあるので、
競売をチラつかせて任意売却を迫るという戦略を取らないこともあります。
その結果、約定通りの返済ができていない場合でも、返済条件を
緩和して返済可能な条件に変更することもあります。
そのような条件緩和が出来なかった場合にはいよいよ
「任意売却」(強制的に売らされる競売との対比で任意という言葉が充てられています。
「任意売却」と、いう言葉が使われる背景には、借金が返せなくなって、競売を回避するために売るという意味が含まれています。

借金苦で売るにも2種類ある

1種類目は返済を続けられるが売るケース。
2種類目は返済が続けられないので金融機関主導で売るケース。
この2種類があります。
1種類目のケースでは売値が高いです。
なぜならば借金を払える金額でないと売ろうとしないので、高いのです。

但し2種類目のケースでは金融機関が圧力をかけているので、
借金の残高よりも低い値段で売ってくるケースがあります。
当然いい案件は2種類目ですが、
安すぎる物件だと不動産会社が先に買ってしまい、
利益を乗せて一般市場に出すので、なかなか一般投資家は安く買えません。

相続

私も2回ほど経験しています。
元オーナーが死亡し、相続人が継続して所有する意思がないケースです。
これは多いケースです。
しかし、最初に声をかけた不動産会社が安く買い叩きますので、
ダイレクトに安い価格での情報をゲットすることは難しいでしょう。

相続人がある程度、相場観を持っている場合には、
不動産業者が買い叩けないので、
仲介で出てくることがあります。

最近市民権を得てきた戸建投資では、一般住宅も投資対象ですから、
売主が実需の素人です。
その意味では有利に見えますが、売る際には不動産会社に食い物にされるか、
仲介に入る業者がついているので、そこまで安くは買えません。

売主が不動産屋

案外業者売りというのはお得な物件があります。
業者さんは事業計画に沿って、計画的に利益を計上しなければいけません。
過去に仕込んである割安物件を決算前に放出して利益を出すこともあるのです。
実際私が購入した中でも業者売物件は結構あります。

3号物件、6号物件、8号物件、10、11、12、13,14号の合計8件。
半分以上が不動産会社からの購入です。
8号と12号は個人投資家の資産管理会社的な法人でしたので、
6件かもしれません。

私のメインとして使わせて頂いている業者さんは、
家賃2年分の利益が取れるのであれば売却するという、
明確な投資ポリシーを持っています。
そういう業者さんは抑えておくと、信じられない速度で物件をくれます(笑)。

とりあえず今日はここまでとします。
明日以降でその2を書きます。

をはり

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