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LOVE理論

オーディブルで聴いた。

鬼才、水野敬也先生の名著である。

正直、水野敬也先生は生まれるのが遅すぎた。
藤沢数希先生と同じく。
私は彼らよりちょっと年下程度なので、
彼らが恋愛とは何ぞ?
という命題に回答を出すために悪戦苦闘しているなか、
間違った恋愛理論で恋愛をしていた。

お陰様で大いに苦労したものだ。
「LOVE理論」と「僕は愛を証明しようと思う」
この2冊は男子の必読書であり、
どんなに遅くても大学に入ってからすぐに読まねばならない。

女性は一途な男性が好きだという間違い

私も昔は女性を愛するということは、
よそ見をしない、浮気をしないということだと勘違いしていた。

女性は一途な男性が好きなのではない。

女性が好きになった男性には、自分だけに対して一途であって欲しい。

という意味である。
ドウデモイイ男から一途に想われたら気持ち悪いだけである。
それは男性でも同じことである。

女性も男性と同じく生殖本能がある。
女性が好きな男性とは
健康でルックスが良い、生活力があり、「浮気者」
である。
しかし、この「浮気者」というヤツが世間から隠されている。
これが男性を大いに惑わせる。

女性はモテる男性が好きだ。
男性もモテる女性が好きだ。
(好きだけど自分には無理だから好きとは言わない。)
本音はモテる異性が好きなのだ!

女性も優れた遺伝子を取り込んで、
自分の遺伝子を広く拡散させようという生物的本能から自由になれない。

女性がブサイクと結婚したら、
ブサイクが産まれて、
その「ブサイクの子供」が子孫繁栄させられなくなる。
それは即ち次の世代で、自分の遺伝子が滅びるということである。
子孫繁栄のために、優れた遺伝子を自分の遺伝子と交雑させたいという、
本能には逆らえない。

実際今ではDNA検査という手法があるが、
男性側はその配偶者の子供が実際に自分の子供であるかは分からない。
鳥類でもツガイになった二羽の子供が、
ツガイの父親の鳥とはDNAが異なるということはあるらしい。

他人の子供をせっせと育てるオスには涙が出る。
(だから浮気をしろという訳ではない。現実はそうだ、ということ。)

女性は浮気を怒るのではなく、モテない男と子供を作る(作った)ことを怒る。

モテる男(女)に、私だけに一途であって欲しい。

これは矛盾している。
「モテる」=「遺伝子の拡散能力が高い」相手を独占しようと言う、
極めて身勝手な意見である。

それでもなお、女性は自分のものだと思っていた男性の浮気を怒る。
これは浮気を怒っているようだが、
本質は違う。

これは、自分の生活がおびやかされることに恐怖するのだ。
特に女性は妊娠期間があり、母乳を与えなければならない期間がある。
この期間にオスに放置されると、自分も子供も死ぬことになる。
生存本能からくる怒りである。
実際問題、浮気をしても、生活をちゃんと面倒見てくれれば寛大な対応をしてくれることもあると聞く。(全員がそうだとは思わないが)

そしてもう1つ、女性が怒る理由は、
浮気をしてもバレるような警戒心のない男の無能に怒っているのだ。
遺伝子の拡散能力の高い浮気者が好きなので、
「嘘が下手なこと」に対して怒っているのだ。
ウソの下手な「遺伝子の拡散能力の低い男の子供を作ってしまった、クソったれが!」
と、怒っている。

女性の浮気に対する怒りの理由は上記2つの理由からだ。

男性の場合は単純で、女性の浮気が、他のオスの子供を育てさせられるリスクを負うので怒っている。
これだけだ。
どっちみち子供を育てる気がなく、次々と女性を乗り換える浮気者はこの点あまり怒らない。実際友人にもいる。

私は若い頃にこの浮気に対する怒りの正体が分からず、
彼女の浮気に怒りを覚えたものだったが、
今思えば、一途に彼女だけを見つめていた私は、単純に「気持ちワリイ奴」だったから、
彼女の興味を失っただけであったのだ‥‥。
それはそれとして同時並行的に複数の女性と仲良くやっていた方が良かったのだ。

なにはともあれ、男は間違った恋愛観を長期にもたされる。

最近、女性と交際したことがない男性が増えているという話を聞く。
(さらに症状が悪化して、彼女は要らないという話まで聞く!)
私はこの原因が、
男が間違った恋愛観で洗脳されて、
その洗脳と現実のギャップに苦しみ、諦めてしまったからだと思う。

そもそも女が望む者になろうとしているのに、
目標が全然間違っているのである。

期末テストの範囲を必死で勉強しているのに、
実際のテストは全然違う範囲から出題してくるようなものだ。

この点を現実に合わせて修正できる者は良いが、
修正できないものが、「彼女いりません」
と言っているのだ。

「日本は財政危機!」と同じくらいの嘘。
それは「女性は一途な男性が好き」である。

をはり




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