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資産は3代で消滅する

県内では知らぬ者がいない企業も3代目で滅亡

同族会社ってやつだ。
私の仕事は借金取りだったが、
今では企業再生である。

勤め人の仕事で、県内では誰も知らない人がいない企業の再生を手伝うことがある。
立志伝中の人物である初代山田次郎(仮名)がいる。
よくある話だ。
松下幸之助先生、稲盛和夫先生など、初代が有名な企業は多いが、
2代目3代目になってくるとだいぶ怪しくなる。

平均回帰の減少が起きる。
3代目まで行くと、初代の志も平均回帰して、凡人が経営者になってしまう。
そうなると面白いように事業が傾いていく。
最後は借金漬けになって債権者主導で再生ステージとなる。

勤め先で担当している企業も例によってそのルートをたどった。
あまりに不誠実で依頼した簡単なこともできないので、
訴訟して強制執行に進む可能性すらある。

「経営」は才能である。
スポーツに似ている。
親が天才スポーツ選手であっても、子供はそうはならない。
経営も天性の才能が必要であるから、
「経営能力」が必要なビジネス(全て必要なのだが)に関しては、
子供に承継させるのは考えた方が良い。
世襲制みたいなことはやめた方が良い。

トヨタであっても一族がたくさんいて、
優秀な人物をピックアップして起用しているのだと思う。
血族の求心力と、企業のブランド、経営能力ががっちりかみ合うと、
素晴らしい成果が出るなと思う。

子孫に美田を残さない

つくづく思うのだが、子孫には、過度に大きな資産を残さない方がいい。
結局何もしなくても年収1,000万円が毎年得られるような資産を残してしまうと、
苦労しない。苦労しないと努力もしない。
若い時にそれをやってしまうと、ろくなことがない。
変な商売に手を出す。ギャンブルをする。女にひっかかる。
酒、薬に溺れる。
などなど。

ある程度の逆境が人を鍛える部分がある。
特に私のような凡人だと、苦境に陥らないと頑張れない。
という事情もある。

芸能人やスポーツ選手のような才能あふれる人は
勝手に努力して道を切り開いていくのだが、
そのタイプの子孫が出てきた場合には、
単に資産を与えるのではなく、
ロケットスタートの発射台だけ与えるのはいいことだと思う。

例えば勉強ができる子供であれば、
アルバイトをさせて学費を稼がせるよりも、親が学費を援助するのもいい。
芸人であれば、バイトで食いつなぐ時間をネタを考える時間にあてさせるために、
家賃収入で支援するのもいい。

必要な苦労はカネを出して買ってでもしないといけないのに、
カネで解決してしまうような愚行だけは避けねばならない。

子孫のために財産を残すことはしない

私の財産状態と推移からして、70代には10億円以上の資産形成が可能だ。
年8%で福利運用。追加投資は年200万円と仮定する。
かなり控え目な資産だが、それでもそうなる。
しかし、私はそんな財産を残すことには意味がないと思っている。

重要なことはゼロに戻ったとしても再起できるという「根拠ある自信」である。
貯蓄力、節約力、ストレス耐性、勤勉などなど、具体的にはたくさんある。

息子達にはそのエッセンスをことあるごとに教えていかねばならないが、
一番ヤバイのは息子達の20代前半という、「男にとっての暗黒の時代」に
過剰支援をして、自分の力でカネと女、オナニーと酒、薬という
「必修科目」を自分でクリアさせないまま、30代に入ってしまうことである。
私が50代で死んでしまうと、ある程度の財産が息子にわたってしまい、
悪い意味で、中途半端な財産と収入を得てしまう。

これが一番危ない。
教えるべきことを教えないまま死ぬのはまだいい。
貧しさから這い上がることができるからだ。
しかし、中途半端な資産を得てしまうと、堕落し、取り返しがつかないことになる。

その意味で私は健康には留意しなければならん。
むしろ資産はこれ以上増加させても意味がないとすらいえる。

そうは言っても
親ガチャとはよく言ったもので、
子もガチャなのである。

どんな劣悪な環境からも這い上がる個体も入れば
金持ちで甘やかされたにも関わらず立派に成長する個体もいる。

親が多少の努力をしたからと言って、
子供に影響を与えることは小さい。

あまり肩に力を入れずに親父をやっていきたい。
私のオヤジも農協職員の兼業農家だったが、
東京の私立大学まで出してくれたので、感謝している。
その程度でいいのだ。

愛人を作って蒸発するわけでもない。
1日3回飯を食わせてくれる。
家がある。
大学(ただしFラン大学は除く)までの学費くらいは出す。

それで十分だ。
旅行も遊園地も家族サービスも必要ない。
むしろガキの頃にそんな無駄な金を使って、
大学は奨学金を借りて行け。
と、言われたら子供は辛い。

取っ散らかった話ですまん。

をはり

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