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自己資本比率

株式投資をする人ならば当然知っているでしょうし、
サラリーマンであれば勤務先の自己資本比率はどんな程度か?
というのは把握しておきたいものです。
自己資本比率とは、総資産に占める自己資本の割合を示しています。

とある会社が10億円の土地、工場、設備、売掛金等を持っており、
銀行からの借入金を含めた、取引先への支払債務等が8億円であれば
その会社の自己資本は2億円でしょう。
そして自己資本比率は

2億円 ÷ 10億円 = 20%

です。
これも自分の所有資産全体と、全負債で計算するのと、
1つ1つの物件ごとに分析する2つの目線を持って対応するのが望ましいです。

私の所有不動産を含めた総資産は1億5,000万円です。
不動産がほとんどですが、勤務先の株式〇百万円、知り合いの会社への融資2千万等
流動性はありませんが、収益性8%位の怪しいアセットが沢山あります。

それに対して負債はノンバンク借入3,000万円に加え、
銀行の住宅ローン2,000万円、勤務先からの借入500万円、
友人からの借入1,000万円、カードローンの借入1,500万円と、
8,000万円ほどの残高が残っています。

よって自己資本は 総資産 ▲負債 で求められるので、

1億5,000万円 ▲ 8,000万円なので、純資産=自己資本=7,000万円ということになります。
そして自己資本比率は

7,000万円 ÷ 1億5,000万円 = 47%

ということになります。
要するに私の全財産を売却すると、手残りが7,000万円程度という事です。
その意味では私にはあと7,000万円程借りる余地があるという考え方もできます。
しかし、この資産の評価方法は評価者によって異なります。
私は1億5,000万円の価値があると思っていますが、
銀行からしたら「なんだ?区分と再建築不可の戸建ばかりじゃないか」ということで、
全然評価してもらえないかもしれません。

せいぜい8,000万円ですね。
という話になれば私の自己資本比率はゼロパーセントという事になります。

個別に不動産を買う場合でも自己資本比率は重要です。
1億円のマンションをフルローン、または諸費用も借りる、オーバーローンで
購入した場合にはどうなるでしょうか。
当然自己資本は1円もありませんから、ゼロパーセントです。
全て他人のお金で自分のモノを買ったという状態です。

財務の健全性という意味では非常に不健全な状態です。
しかし、この1億円のマンションが利回り30%の高収益物件で、
1年後には返済が進み、8,000万円まで残高が減ったらどうでしょう。
自己資本比率が20%(純資産2,000万円)となり、
財務の健全性が出てきました。

つまり、自己資本比率はバランスシートの話であり、
損益計算書の話ではないのです。

ダイヤモンド1億円は持っていても収益はでません。
1億円の不動産であれば収益が出るものもあります。

バランスシート上では同じ1億円なので、
そこに差は見えません。

その一瞬(〇年〇月〇日)時点の財務状況を表しているだけなので、
あまり気にしすぎないことも大事です。
しかし、銀行から借入をする場合には純資産=自己資本がマイナスであれば
「債務超過」
と判断され、融資の対象外となってしまいますから、
注意が必要です。

不動産投資をスタートしたばかりの時はどうしてもバランスシートは
良くない状況からスタートします。
私の場合には現金で買い進めたので、財務状況もよかったですが、
一般的には借入を使いますし、自己資本比率は低くなりがちです。
しかし、スタート期には、自己資本比率よりもキャッシュフローが重要です。
キャッシュフローが出ていれば、返済が進み、財務の健全性も一歩遅れて
ついてくるはずです。

私の自己資本比率 47%は相当高いと思っていただいた方がいいです。
経営スタイルは人それぞれですから、マイペースで積み上げていきましょう!

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