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税務署に踏み込まれた話

私は税務調査を受けたことがあります。
2014年3月の申告を終えたタイミングだったので2014年6月のことでした。

市川税務署から携帯に電話があり、
「奥様とあなたの申告内容に関して質問がある」
とのこと。

「ついては自宅に来るので時間を調整してください。」
このような言い方でしたね。
税務署には質問調査権?というものがあるらしく、
基本的には拒否できないとのこと。
仕方がないので会社を有給取得して対応することになりました。

自宅には出産を終えて産休していた妻がいたので、
平日昼間に二人と赤子と対応しました。

30歳前の若い担当者が一人でやってきました。
過去3年分の申告書のコピーを持参してきており、

「この雑費の明細を出してください」
と、言いました。

私は2007年3月から確定申告をしており、
2014年迄7年間確定申告をしていました。
税金にも時効があることはご存知でしょうか。

時効は 3年―5年ー7年です。
3年・・・期限内申告で納付した税金
5年・・・期限後申告で納付した税金
7年・・・悪意のある脱税行為の場合納付期限から7年

というわけで、ちょうど7年目にやってきたわけです。
(私が悪意ではないことは前もって申し上げておきますが)

私が自分の名義で不動産を保有したのは自宅でしたので、
2007年の確定申告は事業者としての申告です。

私は2007年から知り合いの会社の総務経理を外注で受けていたので、
業務受託報酬で年間150万円ほどの売上がありました。
その業務を遂行する上で必要な経費を事業所得として計上し、
給与所得と損益通算して所得を圧縮しておりました。

この点にメスが入ったわけです。
2012年に買った荻窪区分、2013年に買った千歳烏山区分に関しては
特に異論なし。唯一高田馬場のマンションの減価償却の計算が間違っていた程度が、
不動産所得に関する事項で否認されたところでした。

結論から言うと、
事業所得の事業性が認められないので、
全額雑所得として処理、事業としての経費に関しては全額否認され、
過去3年に遡って修正申告を指示されました。

私「拒否して争ったらどうなりますか?」
税務署員「いいですよ、その際は過去7年にさかのぼって争いますよ」
私「修正に応じればどうなりますか?」
税務署員「別に応じて修正申告の上、納税してもらうだけです」
私「それは3年でいいわけですか?」
税務署員「(ニヤリ)そうです」

私は税務署員がニヤリとしたのを見逃しませんでした。

要するに

「修正申告に応じれば悪質な脱税行為とみなさず、3年分でOKということ」でした。
過去7年分遡られたら私の計算によれば少なくとも1,200万円の追加納税となります。
なぜならば

2007年3月の申告期限から7年過ぎているので、7年分の延滞税
2008年3月の申告期限から6年過ぎているので、6年分の延滞税
2009年3月の申告期限から5年過ぎているので、5年分の延滞税
2010年3月の申告期限から4年過ぎているので、4年分の延滞税
2011年3月の申告期限から3年過ぎているので、3年分の延滞税
2012年3月の申告期限から2年過ぎているので、2年分の延滞税
2013年3月の申告期限から1年過ぎているので、1年分の延滞税
2014年3月の申告期限から0.3年過ぎているので、0.3年分の延滞税

これが全部来るわけです。
税務訴訟で争う場合には7年間でやるぞオラ!

という話ですね。
しかし、修正に任意に応じれば3年でいいと、、、、
なるほどね。

というわけで、修正に応じることにしました。
ご丁寧に修正申告書まで全部作ってくださいました(笑)
これにハンコ押して出せと。
妻から私宛に支払っていた業務委託費も当然否認されまして、
妻にもめでたく修正申告書を交付されました。

まあ、妻はよくわかっていない平和な人間ですので、
私がさっさとハンコを押して、
妻の分の納税もキッチリ致しました。

過少申告加算税5,000円が付けられ、
キッチリ延滞税も付けられて、締めて450万円なり。
期限を切られ、分割には一切応じないと、
まあそういう話でした。

仕方がないのでカードローンで借りて全額、
耳をそろえて支払いましたね。
はい。

実は私が最も恐れていたのは税金だけではありません。
そうです。

息子の保育園代金です。
息子が2009年から2014年迄保育園に通っていましたが、
私達夫婦の所得が低かったので、
保育料がほぼゼロだったのです(笑)。

普通は共働き夫婦だと、
月6万円!とか7万円ですけど、それがほぼゼロだったと、
修正申告したので、保育料も遡ってくるか!
と思ったら、

来ませんでした。

月7万円×6年=約500万

これが来なかったのは助かりました。
国税と住民税は見事に連携プレイをしていて、
引っ越し前の新宿都税事務所?から住民税の追加納付の命令はきました。
実は所得税よりも住民税の方がデカかったです。

あと、市川市には低所得者向けの給付金年1万円貰える制度があり(笑)、
「あなたの所得は修正申告で修正されたので返して下さい!」

と、ご丁寧に振込用紙が送られてきました。

「・・・・いやいやそれよりも保育料金回収せんの?」

と、思いましたがそれ以上の請求はないまま終わりました。

色々ありましたけど、
若い時に税金を払っていなかったことで不動産を買うスピードは相当速かったです。
そのツケを払うことになりましたが、
まあいい勉強になりました。

くれぐれもサラリーマンが事業所得で節税をするのは気を付けた方がいいですよ。
ハデにやると7年目に税務署が来ます。

私はそれ以降は事業所得は申告していません。
不動産を1つだけ個人に残して、適切な経費を計上しています。

あとは法人で不動産を買っているので、法人税で調整しています。

くれぐれも脱税はダメです。

私?

私の場合には正しいと思って申告をしていたのに、
税務署から間違いを指摘されたので修正申告をしただけで、

「認識の相違があった」

だけでございます。

前科もつきません。
あしからずご了承下さい。

この本を読んで実践しました。
あくまでも自分の責任で。

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