「自宅を買うという若者」
最近ダイエットのために喫煙を再開している。
1日1食にして、代わりにタバコを吸っている。
1食500円はかかるので、
2食をタバコに置き換えるのであればコスパがいい。
思うに、悪い順番で並べると、
1位 過食
2位 飲酒
3位 喫煙
である。
過食程体に悪いものはない。
飲酒はモチロン悪い。
自分のパフォーマンスが下がるのも最悪だ。
順番的には喫煙が一番マシだと思っている。
さて、私が喫煙していると、
別の会社の若者二人が喫煙室でしゃべりだした。
どうやら一人が結婚して家を買うらしい。
若者A「結婚資金は結婚式を2回できるだけあるよ。まあ、コロナで式はできないけどね」
若者B「じゃあそれ自宅の頭金にするのか?」
若者A「いやー、住宅ローン控除って残高の1割じゃん。多く借りて現金は自分で運用した方がいいよね」
若者B「そうだねー1年で50万の控除はでかいよ」
彼らは一応上場している不動産会社の社員だ。
不動産会社の社員がこれでは話にならないと思いながら聴いていた。
どうやらこの若者Aは5,000万円で新居を買うらしい。
マンションではなく、戸建らしい。
当然都内の良い場所では、この価格では新築の家は買えない。
当然郊外とのこと。
実にバカバカしい投資だ。
20年経過したらゴミ価格になる建物を35年ローンで買うと言うのは実にナンセンスだ。
償却が終わったあたりに土地価格と残高が合ってくるのかもしれないが‥‥。
それでも住宅ローンが終わる頃には、
この30歳前後の若者も65歳だ。
そんなものに5,000万円も借金をして投資するのはいかがなものか?
そう言いたいが、盗み聞きした赤の他人の出る幕ではない。
私は何も言わずにタバコを吸い続ける。
住宅ローン控除は全く面白くない。
そもそも建物が3,000万円であれば、
大家業であれば20年で減価償却できるものだ。
毎年150万円の減価償却費が計上できるが、
なぜか個人の持ち家はできない。
その時点で損だ。
確かに住宅ローン控除の50万円は「税額控除」なので損金として50万円落とせるよりもメリットは大きい。
しかし所得税率20%であっても150万円の減価償却費(損金)が認められることで、
150万円×20%で30万円、30万円が20年で600万円の税金が減る。
確かに住宅ローン控除の50万円×10年とで、
原価償却費600万円との差額は100万円かもしれない。
しかし、これが投資用不動産であれば、固定資産税も経費として落ちるし、
リフォーム代も経費で落ちる。
自宅ではあらゆる経費が損金で落とせないのである。
どう考えても割に合わない。
そもそも35年間、今後ライフスタイルが一切変わらないと、なぜ言い切れるのだろうか・・・。
子供ができるかもしれないので、当然戸建は良い選択かもしれない。
しかし、できないかもしれない。
できなかったらマンションの方がいい。
都心のマンションは価格の下落幅が小さく、しかも立地が良い。
(だからと言って自宅マンションを買えというわけではないが)
子供が巣立つのが25年としても残り10年は夫婦二人で朽ち果てつつある家で暮らすのだろうか?
転勤はないのか?
そもそも離婚したらどうする?
今日と同じ明日が延々と35年続くのか?
そもそもまだ30歳の男がたった5,000万円の家に満足するな。
将来金持ちになったら、もっと良い家に引っ越したくなる。
全くもって面白くない人生が見えるじゃないか。
勤め人+アルファの基本は「借家」だ
最善の作戦は「借り上げ社宅制度」のある勤め先で働くことである。
私もありがたいことにこの制度に乗らせてもらっている。
妻と結婚してから第1子が3歳になるまでは、
都心の1LDKに住んでいたが、
第2子が産まれて23区に隣接する市川市に住んでいた。
これはURの3LDKマンションだ。
さらに第3子が産まれ、育児を手伝ってもらう目的もあって、
妻の実家の千葉市に引っ越した。
これは6LDKもあり、子育て用に20年住むつもりだ。
今5年が経過して第3子が5歳になった。
あと13年もしたら、第3子は大学に進むし、上の二人は自立するだろう。
もう一人暮らしをさせて家から追い出す。
私達夫婦はマンションの3LDKに引っ越すだろう。
(この時は金持ちなので買うかも知れないが)
どうだろう。
私でもこれだけ住む場所を転々としている。
都心1LDK 居住期間4年
郊外3LDK 居住期間3年
郊外一戸建 居住期間(想定)20年
3LDKマンション 20年~?
新婚で新築1戸建を35年ローンで買うというのは明らかに間違った選択。
正しい勤め人の住み方は借家である。
最終的には自分の法人が自分の住む家を借りるような状態になるだろう。
借家以外の住み方
借家でなくても良い方法はある。
1つ目は実家に寄生すること。
これも1つの手段だ。
生活費を親に負担してもらい、自分は自分でタネゼニを貯める。
独身ならば可能だ。
奥様(主人)が相当理解のある人なら結婚してもできるかもしれない。
次点は超割安な中古住宅を買う。
これだ。
この方が新築戸建てに住むよりは幾分マシだ。
最初の新築時の建設会社の利益分を売主が既に負担しているのであるから、
自分が払う必要はない。
特に築30年程経過していたり、
経年劣化が進んでいれば指値も通りやすい。
安く買って、最低限のリフォームを施せば良い。
新築5,000万ではなく、中古でリフォーム費用込の2,000万円の物件を探すべきなのだ。
返済額はおそらく1/3になるだろう。
その浮いた現金がまさに「決戦」に備えた種銭(タネゼニ)となるのである。
1.金の卵を産むニワトリを買う、
2.卵だけ売って生活する、
3.さらに生活を切り詰めて2羽目、3羽目のニワトリを買う。
自分の人生を労働者の立場から救出すること。
そのためには自分の生活の対価として労働力(自分の時間=人生そのもの)を差し出さなくても済むようにするためには、これしか方法はない。
いかなる金持ちも手段は違えど、
「金の卵を産むニワトリ」を持っている。
テレビに出ている有名人だからと言って、金の卵を産むニワトリは持っていない。
自分自身がニワトリになっているだけである。
島田紳助さんのように、卵を不動産に変えていれば、ニワトリになる必要はない。
世のサラリーマンは100%自分がニワトリである。
給料というエサを貰い、卵を産んで、それを全部食べてしまっている。
金持ちになるにはこのプロセスを回すしかない。
そうしないと自分の人生を買い戻すことはできやしない。
青年は清貧によりタネゼニを貯めよ、そして金の卵を産むニワトリを買え
結婚して新築の戸建を買おうとしている若者A。
彼はきっと新築の家を買ってしまうだろう。
ただ、人生はそれでゲームオーバーではない。
挽回も可能だ。
しかし、人生とはゲームオーバーになるギリギリのところで罠がしかけてあるのだ。
新築の家、新しい家具、新車、子供の教育費、親の介護。
罠が次々と発動して、勤め人はニワトリであり続ける。
その罠が定年まで続く。
定年後も罠が発動し続け、5,000万円の家は1,500万円で売却されて、
加藤ひろゆき先生の教えを受けた投資家に「鬼のような指値」を入れられることになる。
若者Aがこのブログを読み。
2回結婚式ができるお金を素晴らしい投資用不動産の頭金にすることを切に願う。
若者は不動産会社に勤務しているのに、それに気づかない。
残念なことだ。
そして私が喫煙室を去る前に、
若者Aは衝撃的なことを言った。
「まー、何かあったら死んでしまえば団体信用生命保険でチャラになるからさー」
私は悲しみをこらえて執務室に戻った。
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